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#05 松本人志を見ると胸がヒリヒリする

他人から教わらなくても人は笑う。

ヒトと笑いは密接に絡み合い、笑うと細胞が活性化し、健康になるなんていう話も聞いたことがある。

そんなことを聞いてしまうと、衣食住の3つに「笑」も入れていいんじゃないかと思ってしまう。

中学2年生のとき、僕はつまづいた。クラスの皆から相手にされなかった。話しかけても返事がこなかった。当時のボクは教室の壁に刺さる押しピンだった。皆が見ているはずなのに、誰も気にとめない。押しピンは喋らないし、笑わない。どこにも遊びに行かない。ただボーッとそこにいる。

その日も、何となくYouTubeを見ていた。そこにはミドリ色のトカゲの格好をした松本人志がいた。

思わずサムネイルをクリックして再生すると、そこには若き日のダウンタウンがいた。今まで見ていたどの番組よりも尖って、危なかった。子どもにはまだ早いと思った。クラスの皆は知らないし、面白さが分からないだろうなと思った。

クラスでひとりでいることは怖くなくなった。センスのないやつ、おもんないやつとは俺は違うと思っていた。そういうやつとは絡まない。自分から願い下げだ。そう思わないと、やってられなかった。

松本人志の尖った笑いはボクの武器だった。

しばらくして進級し、3年生になった。クラスが変わると、皆と上手くやれるようになった。気の合う仲間がたくさんできた。

今でも松本人志を見ると、胸がヒリヒリする。

お気持ちだけでも飛び上がって喜びます