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新しい仕事。

遠くにいるしろくまが新しい職につくらしい。
面接があって合格したと連絡があった。

応募の電話しようと思うんだよね。
採用になるかはわからないけど。
とりあえずそれだけ報告。
とある休日の昼下がり、しろくまから電話があった。
「おー!何やるの?」
「それ聞いちゃう?お楽しみにしない?」
「じゃあ予想して楽しんどく」
「まあでも普通の仕事だよ、鶴見も似たような職種バイトでやったことあるかもよ。じゃあちょっと電話かけてくるわ」
ばいばいと電話が切れる。

土日祝は休み。平日8時半から17時まで。
勤務形態はめちゃくちゃ普通のオフィスって感じでホワイトだ。
なんだろうと考える。
最近のしろくまは美術館に行ったり、薔薇園、紫陽花園などの庭園にもよくでかけたりしている。
興味関心はこのへんかな。
もしくは本の出版に携わりたいっていってた。地方ならタウン誌とか新聞社とかしかなさそうなイメージがある。
なんにせよきっと私がやったことあるなんてのはふざけた嘘だ。
面白みを求めているしろくまが普通の事務員会社員を選ぶはずもない。
ガーデニングショップとかかな。初心者でも雇ってくれるんだろうか。
とそんなところに当たりをつけていた。

受かった!
そんな連絡が今日の昼頃入った。
おめでとう!で、なんの仕事なの?と笑いながら答え
る。
「いやー実はね…」
きた、やっぱり予想外に違いない。
「遺産発掘なんだよね」

そっちかーーー!
それは予想できなかった。たしかに最近のしろくまは美術館だけでなく歴史資料館や博物館にも行っていた。
でかいからと恐竜にロマンを感じる男だ。でかいはかっこいい。わかる。
大きくなって改めて行くと昔よりもずっとずっと楽しめるようだ。
私も大きくなってから行く美術館が楽しくて仕方がないので気持ちがよくわかる。

地学は詳しくないけれど昔を知ることができるすごく大切な分野だ。
仕事は過酷なことが予想できるが、頑張ってほしい。
数ある中からその仕事を選んだしろくま。
ますます好きになった。
学んだことを楽しく話すしろくまを想像して今から楽しくなっている。

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