ヤン・ヒウン 朝露

ヤン・ヒウンという韓国のフォーク歌手が歌い、その後の韓国の激動の歴史に揉まれることになる「朝露」という曲を紹介します。
この曲は、1971年の発表からわずか4年後の1975年、当時の朴正煕政権により「禁止曲」指定を受けてしまいます。
何でも「歌詞が反政府的で北朝鮮を賛美してる」から、というのが理由らしいです。
歌詞を見ても、当時の韓国政府のイチャモンにしか思えませんが、
実際に当時の民主化運動でよく歌われていたようです。
2016年の崔順実ゲートの時にもヤン・ヒウン本人が出てきて歌ってましたし、
文在寅大統領(当時は共に民主党共同代表)も自ら歌ってました。
ちなみに韓国では大統領もよく歌います。
この曲を禁止した朴正煕も、自身の母親の誕生日パーティーで歌を歌う動画がYouTubeにあります(本題から逸れるので紹介はしませんが)。


そして、「禁止曲」指定の後は、この曲は公の場で歌う事を禁止されてしまいます。

ただの発禁処分などではなくて、
作詞作曲したキム・ミンギ、歌ったヤン・ヒウンもこの曲を歌えなくなってしまいます。

特に、作詞作曲したキム・ミンギは当時の韓国の秘密警察に追われる身となってしまい、
ヤン・ヒウンもラジオ番組などの収録中、
諜報員から頻繁に「キム・ミンギの居所をしらないか」と尋ねられたといいます。

何だかんだ映画のような話ですね。
自由に音楽を聴いて歌えるという事の幸せ、ありがたさを感じます。

https://youtu.be/etkCL-GoM-E


긴 밤 지새우고 풀잎마다 맺힌
진주보다 더 고운 아침이슬처럼
내 맘에 설움이 알알이 맺힐 때
아침동산에 올라 작은 미소를 배운다
태양은 묘지위에 붉게 떠오르고
한낮에 찌는 더위는 나의 시련일지라
나 이제 가노라 저 거친 광야에
서러움 모두 버리고 나 이제 가노라

日本語訳
長い夜を明かし 葉の一枚一枚に宿る
真珠よりも綺麗な朝露のように
私の心の悲しみが 一つ一つ結ばれるとき
朝 丘に登り 小さく微笑む
太陽は赤く昇り
真昼の蒸し暑さは私への試練なのか
私は今行く あの荒れた広野に
悲しみを全て拭い去り 私は今行く

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