天井ウッド化

車中泊車両、天井ウッド化の注意点

動車メーカ勤務のサラリーマンがDIYでキャンピングカーを作っているコンテンツVANWEEKENDです。海外のバンライフに憧れて、車の天井を板張りにDIYををしたい方も多いと思います。そこで今回は実際に板張りに関する注意点や必要な知識について記事にしました。この記事と動画をご覧いただくことでさらに理解が深まると思うので動画もご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=-rX_HLv59p0&t=28s

板張りをするメリット
車に板張りをするメリットはただひとつ。おしゃれに見えるから。笑 もうこれに尽きると思います。この「おしゃれに見える」を実現するために、様々なことを犠牲にし、様々なことに注意しなければ、車検が通らなかったりDIYで失敗したりとせっかく楽しいDIYバンライフが無駄になってしまいます。そこで今回はみなさんに失敗をさせない為に持っている知識を惜しげもなく紹介します。記事は無料公開します。

本来のルーフライニングの役割
ルーフライニングとは車の天井に最初から貼られているシートのことです。このシートを剥がせばすぐに車の鉄板が剥き出しになり、配線が見えます。ルーフライニングは車の天井を隠すだけではなく、鉄板から伝わる熱を遮ったり、鉄板から伝わる音をを遮ります。燃費向上の為に軽量に作られており、万が一火災が発生してしまった場合には燃え広がるのを防ぐため燃えにくい材質で作られています。ルーフライニングはこれらの機能をもっていますが、天井の板張りをすることでこれらの機能を失う可能性もあるので、本来のルーフライニングの機能を確保しながらDIYをしていきます。

DIYで作るルーフライニングの材料
天井の板張りをした時の材料は1×4材、遮熱シート、遮音シートで天井の板貼りをしました。もともとルーフライニングが持っていた機能である、遮熱性と遮音性はこれらのシートで機能を確保します。遮熱や遮音は費用をかければいくらでも、上等な材質は手に入りますが、素人でも入手しやすい材質を選びました。実際に使用した材料はAMAZONより入手できます。リンクは下に貼っておきます。これらの材料を使用することで純正品の遮熱性と遮音性を上回ることもできます。

遮音シート(軽自動やバンであれば1ロールで十分です。)

https://amzn.to/2V2pVeP

遮熱シートリンク(3枚くらいが目安です。)

https://amzn.to/39AhNWC

超強力両面テープ (1本ホームセンターで調達)

ワンバイ材(ホームセンターで調達)

ステインオイル

https://amzn.to/2uKholP       

材料と車検について
作り方の説明の前に天井の板張りが車検に通るかどうか説明します。車を市場に売るには自動車メーカが国土交通省に届け出て、承認を得ることで車を売ることができます。この時に様々な試験があり、天井の場合は燃焼試験が行われます。メーカが指定して作ったルーフライニングいわゆる純正品はこの試験に合格しているので車検で問題なく通ります。市販されているルーフランニングの材質でも第三者機関が燃焼試験を実施し合格、証明書が発行されたものであれば車検は通ります。実際の試験では材料を燃やして、どれくらい燃えるのを試し、燃えにくく合格できた材質は難燃材と呼ばれます。では先程紹介した材料はどうでしょう。遮音シート、遮熱シートは燃焼試験を合格していないので、原則車検は通りません。難燃材と定義づけられるものはすべて燃焼試験が合格したものだけではなく、主に鉄板などの材質が難燃材と定義づけられていますが、木材の場合は3mm 以上は難燃材として定義づけられており、今回使用するのは1×4の木材は厚さが1インチ=25.4mm なので難燃材の定義を満たすことができます。今回使用する材料遮音シート、遮熱シート、木材のうち木材だけが車検を通すことができます。このように車検のことを考えただけおしゃれの為に行う天井の板張りはハードルが高いのです。

どうすれば車検を通せる?
車検はハードルが高いと認識したところで、実際に車検を通すコツをお伝えします。先程の材料で天井の板張りをした場合はもちろん遮音シートと遮熱シートが燃えやすい材質で、難燃材の証明証がないので車検に通りません。しかしながら、遮音シートと遮熱シートは最終的には1×4材に隠れてしまうので検査官によっては車検が通ってしまうかもしれません。もしくは遮音性と遮熱性の機能を犠牲にしますが、最初から遮音シートと遮音シートを使用せず、1×4材のみを使用すれば車検は通ります。車検が通ることがわかり一安心ですが、車検には種類がありユーザー車検と呼ばれるいわゆる、陸運支局に行き自分自身で車検を通す車検とディーラーに預けて通す車検があります。ユーザ車検なら難燃材の知識を持っていたりすれば、全く問題なく迷惑をかけることもなく車検を通すことができます。しかし、ディーラで預けて車検を通した場合はどうでしょう。一般的なディーラーでは特殊車両であるキャンピングカーなどを扱っているディーラは少なく、普段は一般車両しか扱っていません。知識が豊富なサービススタッフや営業さんであれば車検が通ることを知っていますが、そうでない場合は車検を断れることがあります。ディーラーは不正改造に厳しく、不正改造をした車両を修理した場合や預かってしまった場合に、発覚すれば数ヶ月車検業務が停止させれてしまいます。不正改造と思われる車の一台の利益の為に数ヶ月の業務停止のリスクは割に合わないので、車検以前に車を預かってくれません。それでもディーラーで車検をお願いしている場合は、上の知識を教えてあげれば預かってくれると思いますがすべて自己責任の覚悟が必要です。

天井板張り手順と注意点
ではでは、知識をたっぷり身につけたところで早速DIYをしていきましょう。材料は上のリンクから購入すれば実際に使った材料なので、DIY失敗のリスクを減らせると思います。

まずは、遮音シートを切って天井に貼っていきます。遮音シートは音を通さない為のシートですが、天井に直接超強力両面テープで貼っとくことで鉄板の共振を防ぎ更に遮音性を向上させます。同じように遮熱材も両面テープで貼っていきます。貼る箇所は梁を除く、天井全面に貼っていきましょう。遮熱シートと遮音シートが貼り付け終われば、いよいよ板を張っていきましょう。1×4の板は予めホームセンターなどで任意の長さにきってもらいましょう。この時点ですでに車のイメージが決まっている場合はステインオイルで色付けをしたり、塗料で塗ってもいいでしょう。私の場合はバンがある程度完成してから色付けをしたいので、色づけは行わず、板張りをしました。板を張った後にビス(ネジ)が出っ張っていると危険なので、木材に皿取り錐で加工をします。皿取り錐はネジのお皿の部分がすっぽり入るくらいの深さに開けます。板の準備が終われば、梁の部分にビス打つための下穴を開けます。ビスにも指定の下穴があるので注意です。ドリルは今後も必要な工具になるので、初期投資で購入しましょう。おすすめは下のリンクのマキタのインパクトドリルです。板の下穴と梁の下穴を合わせないといけないので二人で作業するのが楽だと思います。あとは1×4材を並べて、ビスで張り付けていきます。ここで注意点ですが、板と板の隙間がないと走行の振動で板と板が擦れてうるさいので、2mm くらいの隙間を空けましょう。木材は直線に切られていると思いがちですが、湿気などで板は曲がっていくので、キレイな隙間はできないと思います。車の側面に張る板はビスでは止めず、予めボルト穴が切ってあるので、それを利用して固定します。ボルト穴を利用し板を固定することで耐荷重がぐんと上がります。このボルトで固定した板は今後カーテンや棚などのベースになります。ボルトで止める板にはボルトの頭の部分を、板の中に埋めるためにホールソーで穴を開けます。先にボルトの頭の部分を隠す為の穴は直径2cmで開け、中心にボルトを通す為に直径8mmの穴を開けます。順番を間違えるとその板を使えなくなるので注意でが必要です。ボルトと板の間にはワッシャーも入れましょう。ワッシャーを入れることで板にかかる負荷を分散でき耐荷重もあがります。あとはボルトで側面の板をボルトで固定すれば完成です。

使用工具

インパクトドリル

https://amzn.to/2stkCc4

皿取り錐

https://amzn.to/2RTHmfN

ドリル

https://amzn.to/3bC2FtD

以上、天井の板貼りの解説でした。イメージがしづらいと思うので動画を見ながら作ってもらえれればと思います。この記事は無料で公開していますが、役にたった方はぜひ購読していただければ今後の活動にも役立つのでご協力お願いします。ジュース一本の代金でVANWEEEKEDを応援お願いします!ご覧いただきありがとうございました。


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