言語化して人生を激変する

 言語化する事の大切さが、多くのところで叫ばれている。言語化する事に注目が行くのはなぜだろうか。今年、三浦崇宏氏は、言語化力という著書も発汗した。博報堂などで活躍され、注目を受けるクリエーターの一人である三浦氏は、言葉に出来れば、人生が変わるとする。経営博士号や英語よりも言葉に出来る力が大切だとする。言語化する事を考え、どの様な影響が有るか考える。
 まず、言語化とは何だろうか。言葉を見れば分かる。「ことばにする」という事だ。

Thinkというブログにおいては、「頭で考えていることを、ルールのもとで意味を持った言葉にすること」

 次に、言語化が求められるとはなぜだろうか。東洋経済オンラインにおいて斎藤孝氏と佐藤剛氏は、言語能力の大切さを問うている。

 日本のビジネスパーソンは言語能力をもっと意識的に身に付けたほうがいいと思います。
 日本企業はあるチームをつくっても、レビューすること、いわば言語化することをあまりやっていないような気がしています

 二人の討論を読んで、今まで日本において言語化する事が求められていなかったと私は思う。西洋において、言語化する能力を高める機会が多かった。その機会として、討論する機会がある。古代ギリシャの時代では、プラトンの『饗宴』に象徴する様に自由に討論していた。一方、日本においては、その様な機会がなかった。「空気を読む」などという言葉に代表される様に日本においては、黙って置くことが得する場面が多い。
 現代の日本においては、「空気読む」などが得策と言える状態ではなくなったとも言える。例えば、企業においてもディスカッションする機会が求められる。他にも、高いコミュニケーション能力が求められる。只の井戸端会議ではなく、建設的な議論をする人材が求められている。だからこそ、言語化する能力が求められている。
 次は、言語化する能力を高めるメリットだ。
 言語化できれば再現性が生まれる。マイクロソフトで活躍した澤円氏は、スポーツ選手の例を挙げている。

 言語化をできれば再現性が生まれます。とある゛天才゛と言われたサッカー選手が居たのですが、日本代表になったものの、その後スランプで復活できなかった。才能はあるのに、「なぜできなくなったのか」を言語化できずにもどれなくなったのではないかと思っているんです。その逆にいる人が、イチローさんですよね。
自分の動きを全て言語化できるので、スランプに陥ったとしても修正できるんです。

 私の考えとしては、この意見に賛成だ。
 では、言語化する事は、再現性を高める事になぜ繋がるのか。おそらく、自分の動きを理解する事が出来る。なぜ、出来なかったのかを理解する事が出来れば、課題が見え、改善が出来る。他の人の行動をも言語化する能力があれば、他の人の良いところも発見でき、自分に活かす事さえも出来る。成長を早くすることも出来る。言語化する力は、理解する力でもある。また、成長の起爆剤でもある。
 言語化能力を高める方法は、ある。では、言語化能力を詳細に分割して考える。井上大輔氏は、以下の様に説明している。

 ①事象・具象(世の中の出来事)をよく観察すること。②複数の事象の共通点を見つけだし、③話を伝える相手の事をよく理解して、④相手にわかりやすく表現する。この4つのステップが言語化と表現されている。これが上手にできる人が「言語化能力が高い人」 

 その中でも一番難しいのは、②複数の事象の共通点を見つけ出す事だと井上氏だ。これは、抽象化する力だ。つまり、抽象化する力をつける事が言語化能力を高める事だ。では、抽象化するにはどうするのか。三浦崇宏氏は、抽象化の方法を以下の様に記している。

①固有名詞を省いて
②時系列も無視して
③行為と現象と関係性だけを抜き出す

 多くの抽象化する方法は、他にもいくつかある。しかし、三浦氏が記した方法が一番簡単でやりやすいと思う。

 抽象化して言語化能力を高める。物事を理解する力をつける。その結果、コミュニケーション能力をも高める事が出来ると考える。そうする事で、社会で活躍することも出来ると考える。

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