途上国においての障害者支援

 2020年東京オリンピックパラリンピックは、延期となった。世界的にコロナの大感染している以上仕方ない。しかし、現代においてパラリンピックへの興味関心が強くなっていると感じるパラリンピックではないかと考える。車椅子テニスの国枝慎吾や陸上競技の辻沙絵がメディアを賑わした。これは世界中でも同じではないか。障害者ランナーとしてスピトリウス選手は、オリンピックでも活躍した。しかし、この様な選手は裕福な先進国でしか生まれないのだろうか。途上国においての障害者支援について取り上げる。
 途上国での支援において、青年海外協力隊が多くの支援をしている。障害者支援という職種で世界各地で派遣をしている。しかし、途上国での障害を抱えている人の現実は厳しいとしか言いようがない。森壮士は、以下の様に記している。 
 「障害者の中には、非障害者と比べて貧しいというだけではなく、衣食住
  の生活必需品でさえ十分に得ることの出来ない絶対的貧困状況に追い込
  まれるケースも出てきている。」
 ヨルダンで生活する中で、障害を抱えた人間の厳しさも見てきた。それは、子供や大人でも同じだ。子供の場合は、学校現場で多くの困難なところを見た。学校現場に資金がない。日本のような特別支援校や支援級が設置する事が出来ない。また、教員の知識不足による差別や偏見が多くある。このような現状の中で多くの子供達が厳しい現状に置かれている。WHO【世界保健機構】の調査によれば、全人口の10%程度が障害を抱えている。途上国においては、10%の子供が苦しんでいる可能性がある。しかし、調査すら行き届いていない。四肢障害などの外見上分かる障害に関して、周囲の人間から見ても分かりやすい。しかしながら、知的障害、発達障害、そして、精神障害などの外見上見分けのつかない障害に関しては、幼少期から劣等感を抱える子供も多いと考える。学校現場においては、教員から相手にされず孤立している子供も多い。教員も授業崩壊の原因となる生徒の対応に四苦八苦している印象もある。また、親もなぜ自分の子供だけがと思い焦っているのを見た。本人だけでなく、教員、親も無知や資金不足からくる現状に苦しんでいるのだ。まず、解決の一歩として、実態調査の後に、教員向けの講演会や障害をもつ子供の親同士が繋がれるコミュニティの開発が必要と考える。

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