セックスも人間関係も小説も結局は相性

自己啓発本や成功者や、大企業のCEOなる人間が書いた本を読み漁っていた。とてもタメになった一文もあったし、そんなんアンタだから出来てるんやでと突っ込んだ本もあった。

数年間は読み漁っていたので、成功者の素質があるとは思えない私にも、成功者達の言っている事に共通項があることに気付いてしまい、実践出来そうなことは実践していた。素質がないとは思っていても成功はしたかったのねと自分で自分にツッコミをいれた。

自己啓発本に飽きてしまい、食わず嫌いだった小説にも手を出し始めた。世界的名作と詠われた本や、超ロングセラーな作品も読んだが、全然面白くないと感じたものや、途中で投げ出したかったが世界的名作だから最後は感動させてくれるのだろうと思い止まって読了したものの後悔した作品もあった

しかし、津村記久子さんの小説は乾いた大地に雨が染み込むが如く、私の頭と心とに気持ち良く吸収されていった。読者と作者にも相性があると自己啓発本にあった一文は本当だったみたい

なんというか、同じ属性な気がする。庶民派(不快に思ったら申し訳ないです)だと思うし、ある出来事に抱く感想が近いんだけど、私の思考の数10段は深いが同じ属性であるが故に、理解は出来ている気がする

これが、ナイトプールにでも行く様な人のエッセイでは属性が違いすぎるので、古代シュメール語の音声を聞いているようにちんぷんかんぷんなのだ

私は津村記久子さんの作品は、仕事に光を感じなかったり、地に足を着けて暮らしたいと思ったら読みたい