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ミスチル歌詞から紐解く 全曲解説 19thアルバム「重力と呼吸」[SINGLES]

19thアルバム「重力と呼吸」3番目の曲です。綾野剛主演、「ハゲタカ」の主題歌です。歌詞全文引用します。

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君は嬉しそうに しばらく空を見ていた
東京タワーの向こうに
虹が架かって
で、そのあと僕の頬にキスをした
僕は意外といろんなことを覚えてて
戻れないこと よくわかってたって
何処かに面影を探してしまう

自分に聴かせるだけの口笛は
少しだけ寂しくて胸締め付けるメロディ


悲しいのは今だけ
何度もそう言い聞かせ
いつもと同じ感じの
日常を過ごしている
それぞれが思う幸せ
僕が僕であるため
Oh I have to go
Oh I have to go

どんな音楽も
痛快と話題の映画も
君の笑顔には敵わないってわかった
ねぇ君はまだあの虹を覚えてる?

誰かの為に生きるって誇りを
僕に教えてくれたのは
君だけと言い切っていい

守るべきものの数だけ
人は弱くなるんなら
今は僕はあの日より
きっと強くなったろう
それぞれが思う幸せ
君が君であるため
Oh you'll have to go

誰もが胸の中で
寂しさっていう名の歌を歌ってる
少しもの悲しくて
人恋しくなるメロディ

楽しいのは今だけ
自分にそう言い聞かせ
少し冷めた感じで
生きる知恵もついたよ
それぞれが思う幸せ
僕が僕であるため
Oh I have to go
Oh I have to go
Oh you'll have to go
Oh we'll have to go

<出典>SINGLES/Mr.children 作詞:桜井和寿

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この曲はドラマ「ハゲタカ」のシナリオをみた中で録音したとのこと。桜井さんのコメントとして
ギラギラした何か、哀愁や孤独や激しさ、そういった強いエネルギーに巻き込まれながら、この曲を録音した。「ハゲタカ」が視聴者の皆さんの心を揺れ動かすその瞬間に週一度の音楽として立ち会える、そんな嬉しい想像をし、早く放送が始まらないかものかとワクワクしているとのコメントを残しています。

さすがのコメントですね。数々のタイアップを作ってきた桜井さんの誰も傷つけず、クリエイティブな発言ですね。

この曲について語られているインタビューが発見できませんので、ここからは私の解釈を述べますのであしからず。
まず「SINGLES」のタイトルをどう捉えるかでしょう。私はsingleの「独り」、つまり、孤独という意味に捉え、その複数形と捉えると歌詞全体の辻褄も合うかなと考えます。飛躍しますが、ドラマ「ハゲタカ」も企業買収という激しい戦場で闘う決定権を持つ者だけが抱える孤独が描かれているでしょうから、あながち悪くない解釈だと思います。

歌詞の内容をたどると、結局は最高の女と出会ったけれど、別れたと。僕が僕であるため、君が君であるため、僕はいかなくちゃ、あなたもいかなくちゃ、私たちもいかなくちゃと。人生において、交わる時期はあったけれど、結局はそれぞれが独りで前に進んでいくものだよね、という未来に向けて進んでいく価値観が高い男女の関係性を表現している歌詞かと思います。この疾走感あるメロディは、独りを肯定的に捉え、前に進むことが必要だよね人生にはという感じでしょうね

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