チェンジトークを掘り当てよ!!
「福祉現場で役立つ動機づけ面接入門」No18 チェンジトークを引き出す
おはようございます。
相手が話す数々の言葉の中から、チェンジトークを見つけていく。それは、動機づけ面接の主たる目的と言っても過言ではないと思います。それは、動機づけ面接が、「クライエントの抱えている両価性を解消し、変化に対する動機を高めていく面接法」だからです。
チェンジトークとは
もう一度チェンジトークについて復習しましょう。チェンジトークとは、クライエントが「変化したい」という気持ちを表明した時に出てくる発言のこと。その相反する気持ちの表れが、維持トーク。今までのまま変わりたくないという思いの表れです。
「健康のためには走ろうと思うんだけど、朝起きるのが面倒くさい」
という発言があった時、チェンジトークは「健康のために走る」、維持トークは「朝起きるのが面倒くさい」です。もちろん、実際の会話の中ではこんなに単純ではありません。様々な言葉が折り重なりごちゃごちゃになっています。
うずもれたチェンジトークを見つける
膨大な言葉が積み重なった山の中からチェンジトークという宝を発掘するために必要なツールとして、以前OARSというスキルの中で紹介した、複雑な聞き返しという方法があります。
これは、膨大な言葉の山の中に、「とりあえずここかな」とつるはしを振り下ろす感覚に似ているかもしれません。当たっていればカキンと音がする、逆に外れていれば手応えがない。
例えば、
「どうしたら良いかわかりません…」
というクライエントに対して、推測し、とりあえずつるはしを振り下ろす。
「少しでも手がかりが見つかれば?」
結果、「そうですね!!」(カキン!!)となるか、「いや、そこまでは…」(ん?)となるかはわからない。
でも、それで良いのです。
クライエントの表面上の言葉から、ひとまず当たりを付けて聞いてみる。本書によれば、その質問によって、クライエントの中に変化への抵抗が生まれたとしてもそれで良いといいます。そうしたら、素直に、過ちを認め、クライエントの気持ちを教えてもらえばよい。
そう考えると、本当、会話というのは宝さがしに似てますね!!
明日は、そんなチェンジトークの種類について解説します。
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