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イノシシごろし
いつかイノシシを罠に仕掛けて、自分の手で絞めて、料理しなければと考えている。
私は何もしたことがない。
私は何も持っていない。
仕事で夜を明かしたことも、死ぬほど部活に打ち込んだことも、歌を作ったことも、小説を書いたことも、恋人と別れたことも、道に酔って吐いたことすらない。
オリンピック選手を見ても苦しくならないのに(へえ〜走るの好きなんだ)、どういうわけかあるカテゴリーで私のできないことをしている人を見知ると、凹む。
ま、中2病(死語)みたいなものかな。
または幸せな更年期crisis。
でも、イノシシをちゃんと絞めて食べたら、自信がつくような気がする。胸を張れる気がする。一人前になれた気がすると思う。卑怯者じゃなくなる。(卑怯者じゃなくなる為に手っ取り早く「殺す=多分世の中で一番強い行為」という行為に出るのは、卑怯者という理論には耳を塞ぎ)
そんな歪んだ意図で殺される方はたまったものじゃないと思うけど、美味しく食べれば浮かばれると思う。
きっと美味しいと思う。