梶原一騎原作漫画読破への道(6)
若い貴族たち・単行本編~ウィズ ア リトル ヘルプ マイ フレンズ~
今では自由になるお金が制限されている身(苦笑)ですが、ホームページ開設当初は古書店やオークションサイト等を利用して、梶原作品購入に励んでいました。単行本は購入して所持、未刊行・未収録は国立国会図書館or現代マンガ図書館が基本でしたね。今回はそんなコレクター時期に立ちはだかった壁の内の1作、『若い貴族たち(週刊漫画ゴラク連載 画・佐藤まさあき)』の話です。
この作品の存在を知ったキッカケは、H系雑誌(タイトル失念!)に連載されていた懐かし漫画コラム「必殺!マンガ固め(文・文鳥ヨシト)」でした。そこで紹介されていたあらすじで作品に興味を持った私は、例のごとく掲載誌・連載期間・単行本の有無・全話収録の有無などの情報を調査。と同時に単行本収集を始めるべく古書店やオークションサイトを利用しました。が!こ・れ・がなかなか難しかった。結論から言えば今日に至っても単行本(日本文芸社刊 全6巻)及び未収録分掲載誌は、コレクター泣かせの高額&超レア商品なのですよ!
古書店では一冊見つけるのでさえもごく稀だし、お宝ブームが来る以前でもバラ売りの一冊は、パラフィン紙にくるまれショーケースに飾られることが多く、そしてめっちゃ高額orz。オークションサイトも同様でたまに出品されようものなら、スタートこそ少額でもたちまち値上がり急上昇!普通一般のコレクターにはもうお手上げでした。
そんな、読破どころかその絵柄さえも見れないかと落胆していた状況を突破できたキッカケこそ、“ネットを通じて知り合えた梶原仲間”の存在だったのです。ホームページ開設から1年位経った頃から掲示板やメール等で交流を重ねて、当時盛んだったオフ会をやってみよう!ということになりました。池袋のファミレスで総勢5名程の小規模でしたが、思う存分梶原について語れたひとときはとても楽しい思い出です。
実は、その時参加された一人が、お持ちでない方へのオフ会みやげとして持ってきたダブり単行本の中に『若い貴族たち』(の第2巻)があったのです!他にも未所有の作品もあったのですが、私はもちろんこれをゲット!前後の話はわからないけど、ようやく読めた一冊にえらく感動しました。
その後、残る5巻分も上記の方のご協力(Gさん、感謝で~す!)を経て読破させて頂きました。もちろん平行して古書店&オークションサイト探しは続いていましたがダメでしたねぇ…。本作はネットを通じての交流がなければ難しかったと思います。私の読破への道は自身の力だけでなく、こうした仲間の協力も欠かせないファクターなのです。
さて、単行本は読破した!次は6巻以降の未収録エピソードですが、掲載誌の週刊漫画ゴラクがネットに出品された時に単行本よりも落札が熾烈を極めるというか、熱いんですよ。単純に未収録だから梶原ファンが気合いをいれているものばかりと思ってました。
が、しかし そこには想像もしなかったコレクターの存在があったのです。それは…!?
その2:未収録雑誌編・意外なコレクターライバル
ネット仲間の協力で単行本読破を果たした私。以降約1年分の未収録エピソードも読破すべく、オークションサイトで掲載誌収集に挑んだ私の前に立ちはだかる意外なコレクターライバルの正体とは何か?
同じ梶原ファンや画を担当した佐藤まさあきファンではない“第三のファン”は何故本作を(予想を遥かに超える高額金額を払ってまで)コレクションするのか?そのヒントは、落札者の過去の履歴情報にありました。
単行本・雑誌・写真集…一見すると梶原作品とは関連のない一覧でしたが、よ〜く見るとそこにはある共通項があったのです。
“女子プロレス”
未収録エピソード内で主人公は女子プロレスラーとなって世界チャンピオンに挑む訳ですが、そうした“女子プロレスラーが登場する漫画”のコレクタ−がいるんですね。女同士が戦うキャットファイトマニア…というんでしょうか。総じて熱い(印象の)方々と三つ巴のオークションバトルで連戦連敗を重ねすぎた結果、コレクションを断念することに決めました。
幸い国会図書館には約1年分のも蔵書されていたので、そこで読むことでようやく全話読破を達成した訳ですが、この件もう一つオチがありました。
当時、申し込みの度に該当号貸出中の場合が多々あって、イライラしながら返却まで館内で時間を潰してたら、複写フロアにその号を借りている集団を発見しました。そう、そこでも女子プロ漫画コレクターにしてやられたのでした。
ちなみに、以前取り上げた『おれとカネやん』同様、本作も未収録部分をホームページのコンテンツ“未収録を読め!”で紹介しました。よろしければドゾ。
2021年現在電子書籍が発売中!
https://www.amazon.co.jp/dp/B07WHF7K9Z#
梶原一騎原作漫画読破への道(7)へ続く