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#3 気になる運転、感心する運転

おいおい、そりゃどうよと、へ〜え・これは見習おう・真似しよう、とがある。

朝走ってる車は四種に大別できる

平日朝の通勤(下り路線)では、大別して四種類の車が走っている。①仕事道具を積んだ軽ないしはハイエース等の1Box。②荷物を載せる、配送のトラックないしはより大きなトレーラーやダンプ等。③路線バスとかタクシーの人を乗せるお仕事車。④私のように通勤に車を使う人たち。後は、駅まで家族を送り届けた「帰り」の人くらいか…。

気になる運転

①や②の仕事関係の人たちは、まあ、一緒に走っている分には概ね「普通」である。あまり無茶な運転はしないし、逆に無茶っぽい人は、ああ、急いでいるんだなぁ、とこっちも察する。たまに、片側二車線道路で、工事現場待ちのダンプが列をなして駐車していて車線が埋まっていたりすると「え〜」とも思うが、まあ向こうも仕事だ。

③のお仕事車の人は、それが仕事だから概ね安全運転である。路線バスはゼロ発進からの加速がゆっくりなので独自のリズムを持ち、割に手信号やサンキューハザードをこまめに使っている。タクシーは人と車によるのが実情かしら。遠い地域のナンバーを付けていて「馴れてないんだろうな」と思ったり、東京ではすっかり広まったJPNタクシー車両も、登場当初はしっかりしたドライバーが運転している印象だったが、最近はたまに粗い運転も見かける。

問題は④の通勤の人たちである。曰く、しょっちゅう車線を変える・車間を妙に詰める・高速道路でなかなか走行車線に戻らない・三車線道路の左端から追い抜いていく・夜に無灯火で走っている(なぜだ!! 半年で2台見た)・スマホや車載テレビを点けたまま走る(車内が部分的に明るい、後ろにつくと妙にフラフラしてる)・向こうからハイビームのままで走ってくる・霧もないのにリヤフォグランプを点灯させて抜き去る(まぶしい) …書いてて改めて腹が立ってくるが、こんな人たちが少なからずいる。

あおり運転による事故が大きな話題と事件になった直後から、あからさまなパッシングランプや、逆に制限速度のままで追越車線に居座る車は減った気がするが、それでも日々気になる車は見えてしまう。逆に、自分がそんな“嫌な車”に成り下がっていないか、省みるきっかけにもなっている。

もちろん、④の人たちの中には、鮮やかに通勤路を彩る(高い車を道具としてきちんと使いこなしていて、乗り物好きにとっては目の保養になる)人たちもいるが、これについては稿を改めよう。

感心する運転

逆に、さすがプロ!と感心したのは、とある高速バスを利用したときのこと。

前に書いたが私は車酔いするので、バスではなるべく最前列に座るようにしている。運転席の真後ろでなければ、ドライバーと目線を同じくして前を見ていられる。バスは、急な動作が難しい。車両性能もあろうし、お客さんを乗せてるならなおのことスムーズな運転が求められる。で、その時のバスの運転手さんが上手かった。

バスだけど必要な時はきちんと加速し、渋滞の先頭にならない。走行車線前方に遅い車がいれば早めに追越車線に移り、追い抜いたらまたすっと戻る。急な加減速はもちろん急ハンドルもしない。そのスムーズなこと。そして必要なときは迷わずクラクションを鳴らす(車線変更でウィンカーも出さずに急に割り込んできた車がいたのだ)。一言で“かっこいい”運転だった。

だいぶ昔の話になるが、追越車線から走行車線に移った自分を抜き去っていった車のドライバーが、ハンドルから左手を離して軽く上げ、お礼のサインをしていった姿がかっこよかった。最近の車は後席ガラスに熱線反射加工をしているのでこうした仕草もよく見えないのが少し残念ではある。…暑さ対策には代えられないが。

自分もせめて泰然かつ颯爽とした走りを心がけ、車線を譲ってくれた車にはお礼のサインくらいはしようと思う。