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「警視庁物語 全国縦断捜査」(1963)
この映画シリーズはそのストーリもさることながら昭和30年代、僕が生まれた頃の東京の風景や人々の様子を記録した優れた記録映画にもなっていますが本編は当時、日本返還前の沖縄をメインにしていて、その意味でも貴重な映像。
現地の沖縄の警察に捜査権がなかったり、米軍向けのバーは白人向けと黒人向けできっちり分かれてるのには驚きました。「米軍がなきゃ沖縄の経済は成り立ちませんから。日本政府がその面倒を見てくれるんですかねえ」とぼやくバーのマスター。
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このシリーズは今の刑事ものとちがっておおむね、あまり感情的な描写がなくてとても淡々としているのですが、この作品では戦争での沖縄の悲劇とその爪痕を描こうとする強い意志が感じられます。当時の俳優さんはじめ制作者のおおくは戦争経験者だったからでしょうか。
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犯人を追って刑事が向かうのは秋田の八郎潟。教科書で習った巨大な干拓プロジェクトはまだ建設中。仕事を失う漁師とその妻。
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