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「警視庁物語 深夜便130列車」(1960)

「警視庁物語 深夜便130列車」(1960)シリーズ物の映画。

実はこの映画、鉄ちゃんの楽しみ満載の映画です。

汐留貨物駅で駅留になって引き取り手のないトランク。中には若い女の死体。当時珍しいコンタクトレンズ。出だしは松本清張の「点と線」を彷彿とさせます。

地味な刑事物だけど、今見ると昭和30年代の鉄道(隅田川や汐留にかつてあった貨物駅、大阪府警の前を走る市電)や街の様子が細かく描かれた記録映画にもなってる。出演するのは加藤嘉、花沢徳衛、菅井きんといった昭和の名優たち、僕らの世代にはウルトラセブンのキリヤマ隊長としておなじみの中山昭二の若い姿も。

加藤嘉と花沢徳衛
東京駅のホーム。刑事が乗り込むのは大阪行き夜行
汐留貨物駅。いまはシオサイト。

事件の背景には1959年の伊勢湾台風。当時の生々しい被害の様子が映画の中に。まさに記録映画。

伊勢湾台風直後の被災地の実写!
逃げる犯人を鉄道公安官の協力で追う。犯人が乗ったのは急行「筑紫」。東京駅を21時過ぎに出て終点の鹿児島に着くのは翌々日の5時過ぎ


ラストシーンは東京駅遠景。駅前広場には都電の線路。

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