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今、日本の指導層に足りないものを2,300年前に古代ギリシャの哲学者が説明していた件

こんばんは。今日もお疲れ様です。

今週、勤務先が費用出してくれているオンライン英会話の授業で、
フィリピン人の優秀な先生が教えてくれた話をシェアします。

その先生も、「ちょっと名前忘れちゃったけど、約2,000年前の、ギリシャの哲学者」っておっしゃるので、ちょっと年代が違いますが、「アリスタートル(アリストテレス)ですかね?」と言ったら正解でした。(エッヘン

で、オンライン英会話のクラスでは、ちょうど先週から「相手を説得する
スキル」についてネットで調べて自分の経験談を語る、というセッションが
始まりまして、私は外資企業を目指す人向け転職先紹介会社のサイトから
パクッて発表致しました(笑)。あ、もちろん出典は明示しましたけど。

で、先生曰く、説得のための必須条件が3つあって、どれもアリストテレスが2,300年前に書いた『Rhetoric(弁論術)』という書物に記載されているそうです。

上記のWikipediaの解説とは少々異なりますが、アリストテレスが重要と考えた説得のための3大スキルは、以下です。

1.logos(ロゴス) - 理屈による説得。
2.ethos(エソス)- 話し手の人柄や権威による説得。
3.pathos(パソス)- 聞き手の感情への訴えかけによる説得。

2番目のエソスの権威とは、例えば上司が部下を説得するとか、総理大臣がコロナ禍で緊急事態宣言への協力を国民に呼びかけるとか、そういう事
です。

これを実例で判り易く説明したビデオがYouTubeにありました。
英語版ですが、日本語字幕つきですので、上記の私の説明でも判りにくかったら、4分40秒ですのでぜひご覧ください。

私のフィリピン人の先生によると、日本人(ほぼサラリーマン)になにか説得する文章を言わせてみると、圧倒的に3番目のパソスが足りないそうです。

パソスが足りないということは、聞き手の立場に立って考えるとか、聞き手がどうしたら自分達の殻から飛び出して、話し手の望む方向にリスクを取る
ようになってくれるか、少なくとも聞き手がどうしたら自分と同じ方向を
向いてくれるか、考えてない、ということです。

翻ってみると、例えば日本の対コロナ対策は、全く論理的ではなく、ロゴスすら足りてません。
パソスも足りてませんから、国民が納得する訳がありません。

なお、上記のビデオに出てくるバイオリニストのジョシュア・ベルが、
地下鉄で演奏して多くの人の関心を引き付けるには、実はやり方が
あります。
1回限りではなく、毎日夕方6時には同じ場所で必ず演奏している、とか
やって、それを続けることです。
SNSでその活動を公開して、おまけに無料です、寄付してもらえたら、
慈善事業に全額寄付します、と宣言したらなおいいです。
それが高評価につながると、パソスが一気に増えます。
「あの、高名なジョシュア・ベルが、無料演奏してくれているぞ」という
評判が広がれば、エソスも一気に増えます。

政治家の、街頭活動も駅頭活動も全く同じです。
「あの人、朝駅に行くと、いつも立ってる」と評価してもらえれば、
パソスが増えます。
選挙が近くなってからだけやったって、パソスなんか増えません。

そしてどうせ、選挙が終わったら、当選しても落選しても、やめちゃうんでしょ?

お前らの行為は、アリストテレスが全部お見通しなんだよ(笑)!

全く、2,300年間も進歩がないとは。


では、また。




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