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遂に半導体製造技術プロセスはナノからピコへ

こんばんは。今日もお疲れ様です。

余談ですが、今日でnote執筆満一年を迎えましたm(_ _)m。

ダッシュボード、普段あまり真面目に見てないのですが、一年間で約
40,000ビュー頂きました。ありがとうございます。

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これを励みに、次の一年も頑張る所存です。
もっとも、10年前に食日記を書いていた頃は年間平均20万ページビューで
したので、それに比べれば5分の1ですが、今はクソ真面目な政治や社会問題の話題ばかり取り上げてますので、まぁむしろこれで当然かと思います。

で、今回は、前職で培った半導体ネタです。

1.IBMが世界初の2nm半導体製造技術を発表

「2nm」は「2ナノ」と読むのですが、省略しないで読むと、「2ナノ
メートル」です。1ナノメートルは1メートルの10のマイナス9乗、
10億分の1メートル、になります。

ただし、これは半導体1個の全体の大きさではありません。
1メートルの間に5,000万個も並ぶような小さいもの、つまり1cmに50万個、
1mmに5万個も並ぶような小さいものは、そもそも肉眼では見えませんし、
実は電子顕微鏡でもはっきりとは見えない位小さいですから、パソコンや
スマホ等に組み入れることすらできません。
半導体内部のサーキットの中の、チャネルゲートウェイという部位が
あって、そこのサイズのことです。
チャネルゲートウェイを小さく作り込めれば込められるほど、その半導体の性能は良くなります。
どう良くなるかというと、より少ない電力量で、より早い処理スピードが
達成できるようになります。

上記の記事の見出しにある通り、7ナノのバッテリー寿命の4倍だそうですから、大したものです。

私がインテルの日本法人に勤務していた折り、2番目の上司は、「CPUと
言わずに、マイクロプロセッサーと言いなさい」と言ってました。
マイクロはナノの一つ上の単位で、1マイクロ=1,000ナノでした。
それが、「ナノプロセッサー」という言い方が世の中に定着する前に次の
ピコに行ってしまうのですから、本当この半導体業界は動きが早いです。

元同僚によると、マイクロからナノに移行したのが90年代で、この30年間に
1,000倍小さくした、ということです。
日本では経産省が半導体の国産化をずっと推進してきましたが、メイン
ストリームでは絶対無理で、隙間を探してそこに特化する戦略しか、
とれなかったし、今後もとれないでしょう。

なお、上記の記事によれば、IBMも製造プロセスの目途はついたものの、
いざ量産化するのは自社では無理らしく、韓国Samsungらと協業を進める
ようです。

2.TSMCは2nm製造プロセスの量産化ロードマップを既に発表

一方、台湾のTSMCは、2nm製造プロセスの半導体を来年から量産する計画で、米アップル等のデバイスメーカーと仕様等についての調整に入って
いる、と報じられています。

(この記事は昨年のものなので、こちらが先ですね)

3.ナノの次は、、、ピコ!

ナノメートルの次は、ピコメートルです。

日本人たるもの、ピコと言われたらピコ太郎さんのこの動画を出さない訳にはいきません(笑)

とうとう半導体業界も、ピコの時代かぁ~。

で、ピコの次はフェムトなのですが、そこに至るには、以前の30年では
済まず、そろそろ足踏み状態に突入するのではないかと思われます。
そうなると、ピコの時代は30年ではなく、50年位続くのではないかと予想
されます。

ピコ太郎さんがあと50年長生きできるかは不明ですが、ともかくあなたの
時代が到来したのは間違いありません(笑)。

頑張って、「ピコプロセッサー」という用語を世界標準語にしてしまい
ましょう~。


では、また。

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