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日本学術会議問題で見えて来た日本のいろいろ残念な点(4)

こんばんは。今日もお疲れ様です。

そして今日も、日本学術会議を巡る新しい展開てんこ盛りでした。

解釈変更はあったのか

内閣府は、解釈変更はなかったと主張し続けているそうで、変更してないにも拘わらず今回任命を見送った理由として、「任命権者である首相は推薦通りに任命しなければならないわけではない」と言ってます。

これについて、元外務省官僚で前衆議院議員の緒方林太郎氏が、今日鋭い指摘をしていました。

「任命権者である首相は推薦通りに任命しなければならないわけではない」と言っています。これは定員を超える多めの数の推薦がある時、それをすべて任命しないといけないわけではない事を指していると思います。これだと、かつての政府答弁と矛盾しません。
(注:解釈変更じゃないか、と言っている方はこの点を見落としていると思います。官僚レベルではギリギリセーフの発言をしているのです。)

解釈変更をしてないのだから、今まで通りです、と言っていればよく、上記理由を公開する必要も特にない訳です。

事実、日本政府は前回の日本学術会議の会員改選にあたっては、定員105名を超える候補者の名簿提出を会議に指示して、会議もほいほいと承諾してしまった経緯があるそうなので、つまりその頃から今日の事態は想定していたことになります。

ですから、国会論戦で野党がいくらここを切り崩そうとしても、今後政府側がよほどのへまでもない限り、ここは崩せないでしょう。

日本学術会議に関する私の投稿の第1回目で、船田元・自民党衆議院議員の主張をご紹介しましたが、たぶん、船田議員も、その点は内閣府が説明を受けて、なるほど解釈変更はないのか、と理解した頃かと思います。

村上陽一郎・東京大学名誉教授・国際基督教大学名誉教授の投稿

本日、日本学術会議の元会員で、村上陽一郎・東京大学名誉教授・私の母校国際基督教大学名誉教授が投稿しました。

これによると、初期の日本学術会議は某政党に牛耳られていて、とても自ら学問の自由を標榜する団体ではなかった、という驚くべき話が載ってました。

私は、小学生の頃、村上陽一郎先生が児童向けに書いた科学の歴史本を読んで、大変尊敬しておりました。
ですので、前回紹介した、同じ東大名誉教授の広渡元日本学術会議会長が自分が居た組織の自画自賛にしか過ぎない、かつ書けるような実績も全くない歴史を書いているのを読んで、その落差には失笑せざるを得ませんでした。

その意味で、村上陽一郎・・東京大学名誉教授・私の母校国際基督教大学名誉教授の意見を見てみましょう。

そうした事情を抜きにして「学問の自由」を訴えるのは、完全に問題のすり替えであって、学問の自由の立場からすれば、却ってその矮小化につながる恐れなしとしません。むしろ、学術会議の会員になること自体が、ある立場からすれば、学問の自由に反する行為になる可能性さえあるのですから。

私の立場は、村上陽一郎先生のこの主張を全面的に支持する立場です。

広渡清吾東大名誉教授は立派な政治活動家である

この広渡東大名誉教授さんが、政治的な集会に日常的に参加しており、その公開の場で安倍前総理のことを、「ウソつき」とか「バカ」という侮蔑の言葉で呼んできた人物である旨も昨晩報道されました。

安倍前総理が公人、政治家でなければ、これらは十分にヘイト発言です。

全国87万人の学者・研究者を代表する立場に一度は居ながら、世間の日本の学者に対する評判を日本の政治家並みに下げてしまいましたが、日本学術会議の会員でない一般の学者の方は、これ、怒ってしかるべきでしょう。
そして、日本学術会議の会員の方は、辞任することを真剣に考えた方がよいと思います。

日本学術会議を長年牛耳っていたのは日本共産党である

おまけに、村上陽一郎先生が指摘した、日本学術会議を長年牛耳っていたのは、日本共産党であると池田信夫氏が暴露しました。

説明責任が、思わぬところにも飛び火「しました。

共産党は、これは無視すると思いますけど。

茂木健一郎氏の指摘

学者という、「一番めんどうくさい相手を敵にした」とは、脳学者で有名な茂木健一郎氏です。

確かに茂木さんの指摘通り厄介な相手ではありますが、中央官庁のトップクラスの人達の能力を考えれば心配する必要もないし、日本学術会議のメンバーは所詮烏合の衆でしょうし、個別撃破されておしまいだろうと思ってしまいます。

かつ、菅総理の指示で、今後、絶対学者達が太刀打ちできなくなるような処分案の検討と体制づくりが着々と、官邸側では進んでいるのではないかとも思います。

今日もいろいろ、日本学術会議を巡る議論で新たな学びがありました。

悲しくも残念な学びですけど。

では、また明日。




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