程暁農★米・中の水面下、潜水艦対決 2020年11月23日

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 今年の米国大統領選挙の結果は未だに定まらず、人々の興味はそこに集中している。しかし、大統領選挙の他にも、依然として分析に値する重大な事が多々ある。そのうちの重要な問題が、米・中の水面下における軍事対決だが、理解している人は極めて少ない。

 地政学的には米国と中国は遠く離れているが、今や、双方とも核原潜が常時近距離対決している冷戦局面なのだ。南シナ海と台湾近海は、米国にとって大変重要になった。と言うのは台湾の西南海域は中共の核原潜が東に向けて米国に脅威を与えうる唯一の通路、戦略的要地なのだ。米・中冷戦はこれまでのような地上部隊の対決や制海権の奪い合いとではなく、水面下における対決が中心となっている。

 ★旧来の地政学的な政治思考から抜け出そう

 多くの専門家たちが南シナ海と台湾海域で既に起きている米・中海軍対決を、単純な地政学的な衝突だと誤解しており、こうした理解は読者をミスリードする。例えば、シンガポールのベテラン外交官で元国連安保理の議長だったキショール・マブバニの「中国は勝利したのか?トップ米国への挑戦」(Has China Won? The Chinese Challenge to American Primacy)が今年10月に台湾で出版されたが、その台湾読者向けの序文がそうだ。

 マブバニは小国は特に地政学の政治的鉄則に気をつけて、安全な生存への道を求めるべきだとしている。しかしマブバニの地政学的理解はあまりにも古臭く単純で、現在の米・中軍事対立の重要な問題、水面下対立を把握していない。

 地政学的理論とは、国際政治関係を理解するために19世紀後半に登場した理論だ。現在でも多くの国の戦略的思想家に影響を与えている。初期に登場したのは、アメリカの海軍士官で歴史家でもあるアルフレッド・セイヤー・マハン(1840〜1914年)。イギリス海軍の発展と海洋覇権の歴史を背景に、海軍力が強国の地位を決定すると主張した。当時の大日本帝国海軍はこの戦略的思考を実践した。

 もう一つの地政学の流れとしては、ユーラシア大陸の中心部や周辺部を支配する者が世界を支配するという土地覇権論(大陸系地政学)がある。

  両派の思想は、海の力や土地の支配が戦略的に重要であることを「生存空間」という観点から理解している。第二次世界大戦のナチスドイツの侵攻や大日本帝国の中国侵攻、南シナ海の接収などでは、「生存空間」というのが戦略的な根拠となった。

 マブバニの地政学的理解はあまりにも古臭く単純だというのは、米・ソ冷戦時期に核大国の抑止戦略がとっくに地上戦的な対決(陸の覇権争い)や制海権の重要性を弱めていることを無視しているからだ。

 ソ連は冷戦期を通じて、全世界の制海権を奪おうなどとは思わなかった。冷戦初期において、米・ソ両国は確かに欧州大陸で陸上前線で対峙したが、核兵器の登場により、アイゼンハワー大統領をはじめとするアメリカは、少数の戦力で、ソ連軍の大兵力に対抗し、核兵器を主要な攻撃手段とする戦略的バランスを欧州で確立した。その結果、ソ連も核抑止力戦略に徹し、結果的に制海権のための巨大艦隊を放棄してしまった。

 冷戦の歴史を見れば、各冷戦国の戦略的重点は陸上戦ではなく、効果的な核攻撃力であ ったことが理解できる。同時に、海軍の主要な任務とは制海権を争奪することではなく、「セカンドストライク(第二次攻撃能力)」(相手側が自国に対して最初の核攻撃を開始したときに、その反応を確実にすること)だった。海軍の「セカンド・ストライク」能力は航空母艦艦隊ではなく、大量の核弾頭ミサイルを発射できる核原潜部隊だった。この視点から今日の米・中軍事対決を見ることによって初めて理解できるのだ。

 ★中共が求める「生存空間」

 大国間の政治的・軍事的対立の動機を説明するために、従来の地政学的な議論がしばしば用いられてきたが、現実には、経済のグローバル化の時代に「生活空間」を得るための武力行使という考え方は、とっくに時代遅れになっている。

 理由は非常に単純で、経済グローバル化時代の大国間の経済競争は主にマーケットの奪い合いであり、販売市場の場所を争って戦争をすることは、市場を破壊し、貿易を中断させ、ひいては戦争を始めた国の「生存の余地」を葬り去るだけだからだ。

 アメリカは中共の核の脅威のターゲットであると同時に、最も欲しい販売市場でもある。実際、米・中経済交渉が始まってから、多くの外資企業が中国から海外に移転した。そして、米・中冷戦が始まってからは、さらに多くの外資企業が撤退の準備をしている。外資企業が撤退すれば、発注が減るばかりでなく、中共が切実に必要としている外貨も去ってしまう。

 中共の論理からいえば、中共は米国に対して長期的な経済需要があるから、必然的に地政学的な衝突となる、ということだがこれは完全に筋が通らない話だ。しかし、中共の対米戦略はまさにこの馬鹿げた通りなのだ。これは10月26日に「程暁農★中共が「戦争準備」を進める理由」https://note.com/19480324/n/nb443837cf005で分析した通りだ。

 では冷戦状態下で、米中間の関係とはどんなものか? 米国は最初から、中共に直接開戦しようとは思っていないし、ましてや中国を占領しようなどとは考えていない。朝鮮戦争からベトナム戦争まで、米・中両軍は互いに戦ったが、朝鮮戦争は主に地上戦で、ベトナム戦争は北ベトナムの地上で中共の高射部隊と米海軍航空隊が戦ったが、どちらも宣戦布告はしなかった。

 米・ソ冷戦終結後、米・中冷戦が始まる前まで、米国は日本と韓国に駐留軍を置き、朝鮮民主主義人民共和国と韓国の問題に対応してきたが、米・中間で軍事的対決は起きなかった。逆に、双方の軍隊は多くの正常な交流が多かった。

 しかし、中共はずっと地政学的な旧思想を抱き続けており、制海権が自国の経済発展に重要であり、だから必ずや大遠洋海軍を拡大し、国際海域の支配圏を獲得する方法を備えなければならない。

 多くのコメンテーターが最近の米・中の南シナ海や台湾海峡の対決を理解するには地政学的な視点が必要だと思っているが、もう考えが古過ぎるのだ。南シナ海と台湾の海が米国の安全に関わるのは、地政学的なものではなく、水面下の軍事的な対決によるのだ。

 ★なぜ南シナ海が米国の安全に関わるのか?


 今、軍事上、対決状態にある米・中は、広大な太平洋を隔てて陸上での対決は不可能だ。そして中共海軍は20年以内に世界の制海権を握ることはできない。だから、中共はソ連の核攻撃を手段とする冷戦時の戦略に沿って、核原潜部隊を発展させ中共海軍の重要任務を与えたのだ。

 中共が南シナ海の公海上に大規模に埋め立て島を造成したのは、単純な海上支配権のためではなく対米核攻撃用の「深海要塞」と「発射陣地」(北京の多維ネットニュースの言い方)を得るためだ、。その対米核攻撃の道具が核弾頭を搭載した原子力潜水艦なのだ。


 中共が核原潜や大陸間ミサイルを積極的に開発したことで、中米冷戦の最前線の定義が完全に変わった。米・中冷戦の最前線は地上ではなく、海中の地形にある。 不変の海底地形が、中共核原潜が活動できる海域を決定しているからだ。

 中共核原潜はかつて渤海を拠点にしていたが、渤海も黄河水域も水深が数十メートルと浅く、原子力潜水艦の痕跡を隠すには不十分だった。そこで中共はここ数年、海南省三亜市の楡林港にの海底洞窟に第2の潜水艦基地を建設し、洞窟内の基地から直接南シナ海に潜ることができるようにしている。

 しかし、海底地形では、台湾海峡の水深は100メートルに満たず、三亜から西沙群島やベトナム領海までのラインより西の水深も似たようなもので、潜水艦が隠れるには向いていない。

 しかし、三亜から西沙諸島までのラインの東側、台湾とフィリピンのルソン島の間のバス海峡までは水深数百メートル、南シナ海の公海にある中国共産党が作った島々の平均水深は千メートルを超えるので、原潜は安心して潜れる。

 中共の核原潜は三亜の洞窟基地から潜水して出発したあと東に向かっても深海に入ろうとする。だからこそ中共はこのフィリピンのルソン島にまで達するこの深海地域を、米国の脅威に対抗する原子力潜水艦のための「深海要塞」と呼んでいるのだ。

 海南島の東の深海地区は、つまり台湾の西南海区でもある。中共の核原潜は三亜基地から出た後、東に潜航すればあっという間に台湾の西南地区に進入する。

 多維ネットニュースは10月29日付で「海底狩り:中国の陸海空戦部隊が米日潜水艦を包囲する」を掲載。記事では、今年9月中旬から10月末にかけて、台湾南西部の海と空域が最新のホットスポットとなり、米・中両海軍が潜水艦、対潜航空機、対潜艦艇を配備し、約1カ月間、この海域で対潜攻防を行ったことを紹介している。

 双方がこの海域でやりあったのは、お互いの潜水艦からソナーや通信データを収集する意図がある一方で、中共核原潜の東進の脅威を封殺しようとする米軍の演習でもあるからだ。中共核原潜がバシー海峡を超え、日本とパラオ諸島の間にある水深数千メートルのフィリピン海に入ると、米国の国家安全保障への脅威はさらに大きくなる。

 もしそうなれば、今年1月に中共海軍がやったようにミッドウェー島まで達することができ、中部太平洋と西太平洋の深海海域では、中共核原潜を発見するのははるかに難しくなる。


 ★米・ソ核原潜時代の教訓

 米・ソ冷戦は、陸・海・空の立体的な形だったが、双方の核原潜はその中の一つにすぎなかった。当時、ソ連の「セカンドストライク」能力は北方艦隊と太平洋艦隊で、別々に米国に対する「海の要塞」を形成していた。

 北方艦隊の原潜基地はフィンランド国境近くのザオゴルスクととガギエーヴォにあり、北極海に面したバレンツ海から北米大陸を攻撃できるようになっていた。太平洋艦隊の原潜艦基地は、ペトロパブロフスク近くのヴィリュチンスク市(カムチャツカ半島南部)で、その「要塞海域」はベーリング海とアラスカに面したオホーツク海から東の北米大陸を攻撃できる。

 ソ連にとって極めて重要地域だったために警戒厳重で、ヴィリュチンスク市は、ソ連時代は秘密封鎖都市とされ、カムチャッカ半島全体が禁止区域となっていた。

 1987年、北米発ソウル行きの大韓航空007便がコースを外れ、「要塞地帯」と呼ばれるオホーツク海を南北に飛行し千島列島に入リ、ソ連空軍の戦闘機に撃墜され、乗客と乗員全員が死亡したことがある。

 ソ連は冷戦の鉄則を堅持し、核攻撃を起こさなかったため、米国はソ連の原潜の脅威をあまり気にしていなかった。 とはいえ、米ソ冷戦期にはソ連の核弾道ミサイル原潜に対抗するために、米国はしばしば攻撃型原潜をソ連の原子力潜水艦基地の海港近くに監視に送り込んだ。

 ソ連原潜が出撃すると、米側潜水艦は水中監視の技術的優位性を利用して終始追跡した。もし核ミサイルを発射しようとする動きを察知すると、直ちに魚雷攻撃を行い、撃破するためだ。これに対してソ連原潜は追跡を確認するため、航海中に急に鋭く激しく進路を変える「クレイジー・イワン」と呼ばれる戦術を考案し、2隻の原子力潜水艦が何度も衝突したことがある。

 ★なぜ米・中冷戦は水面下で?

 米・中冷戦が米・ソ冷戦と全く異なる点は、双方の陸軍が地上で直接対決する可能性が地理的になく、地上における代理戦争の可能性もないこと。そして水上艦隊では、中共の空母はまだ米国の相手になれる艦隊となるほどは建造されていない。

 こうした状況下で、中共が米国に軍事的に対抗する上での唯一の選択は核ミサイル原潜だ。この方面では、中国はスパイ活動を通じて米国の原潜との差を縮め、両者の力が拮抗し、水面下の対決となる。

 中共は冷戦経験が浅く、核の脅威を弄び、冷戦の鉄則を守るかどうか疑問がある。だからこそ、最近、米軍は中共に冷戦のルールをあえて教えたのだった。(これについては程暁農★米軍が中共軍に「冷戦教室」を開催 2020年11月9日  参照)

 中共の戦略原潜がどこで活動するかは、米国が直面するどの中国の核の脅威の大小に関係する。

 5年前、中共の戦略原潜は主に渤海と黄海で活動していたが、水深が浅く、隠れるのが難しく、攻撃も容易であったため、米国にとっての実質的な脅威はほとんどなかった。衛星や対潜哨戒機でどこにいるかさえ把握しておけば、中共の原潜は「甕の中の亀」だったのだ。

 しかし、戦略原潜の基地を三亜に移したことで、米国が直面する防衛状況は一変した。中共は南シナ海の深海を完全に支配しようとしており、戦略原潜がやりたい放題で、いつでも長距離潜水艦発射の大陸間ミサイルによる核攻撃の脅威に米国は直面することになるのだ。海陸を隔てた大距離というこの政治地理的アメリカの優位性は、もはや存在しなくなる。

 原潜脅威時代の新たな冷戦の意味とは、射程距離数万キロの長距離核ミサイルが南シナ海や太平洋のどこからでも米国に対して本格的な核攻撃を行う可能性があることである。米国は戦略原潜活動の偵察探知と防衛の焦点を第一列島ライン(日本の沖縄諸島から台湾、そしてフィリピンのルソンまで)へと進めなければならないということである。

 地政学的には地球で最も遠い核大国同士が、今や水面下で間近に睨み合うようになった。これは数百年来、地政学政治論者が全く予想しなかったことだし、古い考えの地政学政治の観点からは、説明のしようがないことだ。

 南シナ海と台湾の海が米国にとって大変重要なのは、水面下の地形の関係だ。水面下の地形が経済に影響を与えることはないのは確かだが、しかし核原潜の脅威が冷戦の主要な手段となってからは、水面下の地形が冷戦中の両国のまずまっさきに利用する鍵となった。

 米・中冷戦はこれまでのような地上部隊の対決や制海権争奪といった旧冷戦のパラダイムと異なり、水面下の軍事対決が主流となったのだ。(終わり)

程晓农:中美水下军事对抗
2020-11-23

今年的美国大选至今依然结果未定,很多人现在最关注的是这个话题。但是,美国总统大选之外,仍然有很多重要而值得分析的大事。其中,中美水下军事对抗就是一个很少有人了解、其实又非常重要的话题。虽然从地缘政治角度看,中美这两个核大国距离遥远,但现在双方已进入核潜艇经常性近距离对峙的冷战局面。南海和台海之所以对美国非常重要,是因为台湾西南海域是中共核潜艇东向威胁美国的唯一通道,因此成了兵家必争之地。中美冷战不再是传统的地面部队对峙或制海权争夺那种旧冷战模式,而是变成了水下军事对抗为主。

一、跳出地缘政治思维的窠臼

到现在为止,各国的许多观察家常常错误地把南海和台海水域已经出现的中美海军对峙,理解为单纯的地缘政治冲突,而这种陈旧的理解完全误导了读者。例如,新加坡资深外交官、原联合国安理会主席马凯硕(Kishore Mahbubani)的新著《中国赢了吗?挑战美国的强权领导》(Has China Won? The Chinese Challenge to American Primacy)今年10月在台湾出版,作者特地为台湾读者写了篇序文《从地缘政治三大铁律看小国生存之道》。马凯硕认为,小国应该特别留意地缘政治铁律,从而找寻安然生存之道。但是,马凯硕对地缘政治的理解过于陈旧化和简单化,他并没抓住当前中美军事对抗的关键问题,即水下对抗为主。

地缘政治论是19世纪末出现的理解国际政治关系的论说,至今依然影响着许多国家的战略思考者。最早出现的是海权论,美国海军军官、历史学家阿尔弗雷德·马汉(Alfred Mahan)以英国海军的发展与海洋霸权史为背景,提出制海权决定强国地位的观点。当年的大日本帝国海军就奉行这种战略思维。地缘政治论的另一派是陆权论,即谁控制了欧亚大陆的心脏地带或边缘地带,谁就能控制世界。这两派都以“生存空间”为基点,来理解制海权或陆上控制权的战略重要性。二战时期纳粹德国的侵略与大日本帝国侵华及攻占南洋地区,其战略制定均把“生存空间”当作战争依据。

马凯硕的说法之所以简单陈旧,就因为他忽略了美苏冷战时期,核大国的威慑战略早已弱化了地面战场对峙(争夺陆权)或制海权(争夺海权)的重要性。苏联在整个冷战年代,从来就没打算取得全球范围的制海权。冷战早期,美苏两国确实在欧洲大陆的陆上前线相互对峙,但随着核武器的出现,美国从艾森豪威尔总统开始就在欧洲确定了以少数兵力抗衡苏联的多数兵力、以核武器为主要打击手段的战略平衡方针。于是苏联也实行了针锋相对的核威慑战略,并因此放弃了用于争夺制海权的大规模舰队。

美苏冷战史说明,冷战双方作为核大国,各自首要的战略制衡手段不是陆上战争,而是有效的核打击力量;与此同时,海军的首要任务并非争夺制海权,而是维持“二次核打击”的能力(当对方对己方实施初次核打击时,保证回击能“一刀致命”)。海军的“二次核打击”能力所依靠的不是航母舰队,而是能大量发射带核弹头洲际导弹的核潜艇部队。从这个角度来理解今天的中美军事对抗,才能号到脉搏。

二、中共想要什么样的“生存空间”?

虽然传统的地缘政治论的观点经常被用来解释大国间政治和军事对抗的动机,但实际上,在经济全球化时代,使用武力来获取“生存空间”的思维早已过时。其中的道理非常简单,经济全球化时代大国之间的经济竞争主要是销售市场的竞争,而对销售市场所在地发动战争,只会摧毁市场、中断贸易,反过来葬送战争发起国的“生存空间”。而美国既是中共实行核威胁的对象,又是中共最想要的销售市场。事实上,自从中美经贸谈判开始,许多外企就从中国转移了;而随着中美冷战的开启,更多的外企在准备撤离。外企不但带走了订单,也带走了中共急切需要的外汇来源。按照中共的逻辑,因为中共对美国有长期的经济需要,因此必然产生地缘政治冲突,这完全说不通;然而,中共的对美战略就是这样荒谬。我在本网站10月26日发表的文章《中共当前的战争准备意向》对此做过分析。

那么,中美冷战状态下,中美之间究竟是什么关系?美国从来就没打算与中共直接开战,更不想控制或占领中国。从朝鲜战争到越南战争,虽然中美双方的军队曾经交手,朝鲜战争主要是地面战斗,越南战争是美国海军航空兵与北越地面上的中共高射炮部队战斗,但双方都没宣战。美苏冷战结束之后、中美冷战开始之前,美国在日本和韩国的驻军有美苏冷战留下来的历史关系,也有应付北朝鲜威胁南韩的问题,但是,中美之间并未发生军事对抗;相反,双方军队还有很多正常交流。然而,中共始终抱持地缘政治论的陈旧思维,认为制海权对它的经济发展至关重要,所以必须扩大远洋舰队,设法获得对国际海域的控制权。

很多时事分析者把最近中美海军在南海和台湾海峡的对阵理解为地缘政治的需要,这是过时思维的产物。南海和台海之所以事关美国安危,并非地缘政治上的需要,而是水下核潜艇对抗的军事需要。

三、为何南海事关美国安危?


如今,军事上处于相互对抗状态的中美之间隔着浩瀚的太平洋,陆上对峙绝无可能;而中共海军20年内也无法形成掌控全球制海权的战力,因此,中共沿用苏联的以核打击为主要手段的冷战战略时,发展核潜艇部队就成为中共海军过去20多年来的重要任务。中共在南海的公海上大批造岛,并非为了单纯的制海权企图,它同时还为了建成中共对美核威胁的“深海堡垒”和“发射阵地”(北京的《多维新闻网》用语),其威胁美国的核攻击工具就是战略核潜艇。

中共大力发展核潜艇和带核弹头的洲际导弹的做法,把中美冷战的前线定义完全改变了;或者说,中美冷战的前线不在地面上,而是与水下的海底地形有关。因为,不可改变的海底地形决定了中共的战略核潜艇能在哪些水域活动。中共的核潜艇过去以渤海为基地,但渤海和黄河水域均水深过浅,只有几十米,不足以掩藏核潜艇的踪迹。因此,过去数年来,中共在海南三亚的榆林港修建了直接面向南海的水下入洞式第二潜艇基地,以便让核潜艇直接从山洞中的基地水下潜出,进入南海。

然而,从海底地形来看,台湾海峡水深不到百余米,而从三亚到西沙群岛一线以西、直到越南领海水深也相似,还是不适宜核潜艇藏身。但是,从三亚到西沙群岛一线以东,直到台湾与菲律宾吕宋岛之间的巴士海峡,却属于海盆地形,水深达数百米,而中共在南海公海上造岛水域的平均水深更达千米以上,核潜艇可以比较安全地隐身潜航。因此,中共的核潜艇从三亚的山洞基地潜出后会向东转向,设法进入深水海区。这就是为什么,中共把这个直抵菲律宾吕宋岛的深水海域称为其核潜艇对美威胁的“深海堡垒”之原因。

所谓的海南岛以东的深水海区,也就是台湾的西南海区。中共的核潜艇从三亚基地出动后,向东潜航,很快就进入了台湾西南海区。北京的《多维新闻网》今年10月29日发表了一篇文章,标题是《海底猎杀:中国大陆海空战力合围美日潜艇》。此文提到,从今年9月中至10月底,台湾西南海空域成为最新的火爆热点,美中双方海军出动了潜艇、反潜飞机和反潜舰艇,在这一海域进行了将近1个月的反潜攻防。

之所以双方在这一海域反复较量,固然有搜集对方潜艇的声纳和通讯数据的意图,更是美军试图封堵中共核潜艇东向威胁的演练。因为,一旦中共的核潜艇越过巴士海峡,进入日本与帛硫群岛之间水深数千米的菲律宾海,对美国的国家安全之威胁将变得更大;倘若如此,它可以东进到中途岛(今年1月已去过)、珍珠港,甚至更靠近美国大陆,而在中太平洋和西太平洋的深水海域,要发现中共核潜艇的踪迹比在台湾西南海区难得多。

四、美苏核潜艇对峙战的教训

美苏冷战呈现海陆空立体形态,双方核潜艇的对阵只是其中的一个环节。当时苏联装备二次核打击战力的北方舰队和太平洋舰队,分别建立了各自的针对美国的“堡垒海区”。其北方舰队的核潜艇基地设在靠近芬兰边境的扎奥焦尔斯克(Заозёрск)和加吉耶沃(Гаджиево),以面向北冰洋的巴伦支海为“堡垒海区”,潜射核导弹可飞越北极袭击北美大陆;而太平洋舰队的核潜艇基地设在勘察加半岛彼得罗巴甫洛夫斯克附近的维柳奇克(Вилючинская Сопка),其“堡垒海区”是面向白令海及阿拉斯加的鄂霍次克海,该舰队的潜射核导弹可向东攻击北美大陆。

正因为“堡垒海区”对苏联非常重要,所以防范森严。维柳奇克核潜艇基地所在的维柳奇克市曾被苏联规定为保密城市,而该基地所在的勘察加半岛则全都设为禁区。1987年,大韩航空从北美飞往汉城的007号航班因偏离航线,误从鄂霍次克海这“堡垒海区”高空自北向南飞过,待进入苏联的库页岛上空时被苏联空军战斗机击落,机上乘客和机组人员全部死亡。

由于苏联恪守冷战铁律,不主动发起核攻击,因此,美国并不十分担心苏联核潜艇的威胁。尽管如此,美苏冷战时期美国为反制苏联的弹道导弹核潜艇,常派攻击型核潜艇在苏联核潜艇基地海口附近蹲守。苏联核潜艇出航后,美军潜艇便利用水下监测的技术优势全程尾随;一旦发现苏联核潜艇有发射核导弹的动向,便立即用鱼雷将苏联的核潜艇摧毁。为应对美军的这一战术,苏联核潜艇发明了被称为“疯狂伊万”的战术,航行过程中突然急速且剧烈地改变航向,以探查是否有美国潜艇尾随,两国核潜艇因此多次发生碰撞。

五、为何中美冷战在水下?

中美冷战与美苏冷战完全不同,双方并没有地面上各自陆军直接对峙的地理上的可能性,也几乎没有发生代理人之间的地面常规战争的空间;而在水面舰队的对峙方面,中共的航母尚未建成作战编队,远非美国海军的对手。在这样的情况下,中共挑起对美军事对抗,实际上唯一的选择就是使用核潜艇以及它的攻击型武器,即带核弹头的远程战略导弹。而恰恰在核潜艇的水下对峙方面,中共通过间谍窃密,缩小了与美军核潜艇的差距,双方实力比较接近。中共是冷战新手,它玩弄核威胁时,是否会恪守冷战铁律,本身是个疑问。这也是为什么,最近美军给共军上了一堂冷战课(见我11月9日在本网站发表的文章《美军给共军上冷战课》)。

中共的战略核潜艇活动在什么水域,意味着美国面临的来自某处海洋里的中共核威胁有多大。5年前中共的战略核潜艇主要在渤海和黄海活动,那里水浅,核潜艇难以藏身,很容易被打击,所以对美国的实际威胁不大,只要卫星或反潜飞机锁定了它,中共的战略核潜艇就成了瓮中之鳖,因为它在浅海里无处可逃。然而,自从中共利用海南岛三亚湾临近南海的深海水域之自然条件,把战略核潜艇的基地转移到三亚之后,美国面对的国防局面完全改变了。中共试图完全控制南海的深水海域,以便让它的战略核潜艇如入无人之境,可以为所欲为,这使美国随时面临远程潜射洲际导弹的核打击威胁。中美之间远隔重洋、陆地距离非常遥远的这个政治地理上美国防止战争的优势,已不复存在。核潜艇威胁时代的冷战新含义是,射程上万公里的远程核导弹可以从南海或太平洋的任何位置对美国实行全面核打击,美国因此必须把侦察、防堵中共战略核潜艇活动的重点推进到第一岛链(即从日本的冲绳群岛到台湾,再到菲律宾的吕宋岛)一线。

地球上从地缘政治角度看两个距离最远的核大国,如今却不得不进入一种双方海军经常性近距离水下对峙的冷战局面。这种形势是几百年来的地缘政治论鼓吹者从未想到的,也是用陈旧的地缘政治观点无法解释的。南海和台海之所以对美国非常重要,就在于海洋水下地形的关系。海洋的水下地形对经济发展没有影响也无法争夺,但在核潜艇威胁成为冷战的主要手段之后,海洋的水下地形却变成了冷战双方首先要利用的关键要素。中美冷战不再是传统的地面部队对峙或制海权争夺那种旧冷战模式,而是变成了水下军事对抗为主。

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