程暁農★米・中冷戦、南海水面下の対決 2020年7月20日

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 ★⑴ 米・中の南シナ海対決の鍵は水面下

 BBCの中国語サイトは、「中国は南シナ海で『砂礫の長城』を建設、米・中対立が激化」との記事を掲載した。報道によると中国は今年、多くの危機と問題に直面したが、この数カ月、南シナ海は再び緊張の高まる舞台と化した。

 マイク・ポンペオ米国務長官は、初めて、南シナ海における中国の領有権主張を「違法」と宣言。米海軍はこのほど、空母ニミッツとレーガンの2つの空母戦闘群を同地に派遣し、演習を行った。 米海軍の戦闘機やP8ポセイドンの海上哨戒機がこの空域を横断、米空軍からはB-52戦略爆撃機も派遣された。

 南シナ海の国際水域での自由航行のために、アメリカがそこまでする必要があるのだろうか? 中共は南シナ海で何をしたいのか?

中共の対外プロパガンダメディアの「多維ニュースネット」には、数カ月前に「中国の戦略原子力潜水艦南シナ海の『要塞海域』へ、中国と米国が水面下で沈黙の争いの解読」という記事が掲載され、大変はっきりとこの二つの問題へ回答を示している。「この長距離弾道ミサイル原潜はどこの国を狙っているのか?」、その 答えは明白で、米国を狙ったものだと書いている。

 記事は、冷戦時代、ソ連が米国を抑止するために「核の棍棒」に依存していたこと、すなわち相互に核破壊力を維持する「恐怖の均衡」の下で、米ソが競って「第2次攻撃能力」(セカンドストライク)を開発し、海軍の戦略ミサイル型原子力潜水艦時は、その最重要部分だったと説明している。

 中国の新世代のミサイル核原潜が就役し、本当に中国が「第2次攻撃能力」を持った今、中国は、かつてのソ連同様に「要塞海域」を設けるべきかどうかを真剣に考えるべき時が来たとしている。この報道は、中国軍部は。意図して南シナ海を中国の「要塞海域」化 — ミサイル核原潜基地にしようとしてる、と指摘した。

 また、はっきりと「米国が南シナ海問題に固執するのは、南シナ海の国際海運上の重要性の他に、海洋覇権維持に必要な要所であり、中国の「第2次攻撃能力」とって、南シナ海が特別な意味を持つからだ」と書いている。

 米・中の南シナ海での争いは激しいが、肝心なのは水面で行われていることではなく、水面下にある、とも述べている。

 南シナ海での米・中海軍の対立の主な理由は、明らかに、ベトナム、マレーシア、フィリピン間の国際水域の広大な領域を中共が占領し、この領域を中国の「内海」にして、対米攻撃弾道ミサイル原子力潜水艦をこの深海に隠すのを、アメリカが阻止しようとしているからだ。

 なぜ中共は、この要塞地域」建設にこれほど力を注ぐのか? それはこの深海海域だけが、中共の戦略核潜水艦を米軍に発見されず隠せる場所であり、核兵器を対米攻撃にいつでも備えられ、主導権を握ることができる、という事実が米・中冷戦勃発の原因の一つだ。

 ★⑵「要塞海域」で第2次核攻撃作戦を開始したのはソ連

 「第2次核攻撃」力とは、核戦略用語で核報復とも言われ、敵の核攻撃に遭った後も、核攻撃報復手段を生き残らせることを意味する。

 通常、核大国間の冷戦状況の下では、核威嚇の手段は三種類ある。陸上基地からの核ミサイル、戦略爆撃機からの弾道ミサイルと、核潜水艦だ。

 この三者では、実際には陸上基地は最も攻撃に脆く、戦略爆撃機も目的地到達前に撃墜されやすいので、核搭載潜水艦が唯一の頼りになる手段である。冷戦における核潜水艦は、双方から最大の海上核戦力だとみなされていた。

 冷戦時代、ソ連は戦略原潜を深海に安全に隠す必要があると考え、海域を選んで要塞化する戦略を提唱した。そこに核ミサイル搭載の原子力潜水艦を配備し、セカンドストライク能力を強化したのだ。

 この戦略の下に、ソ連はセカンドストライク能力を持つ北方艦隊と太平洋艦隊を別々に建設し、米国への「要塞海域」とした。その北方艦隊の核潜水艦基地はフィンランド近くのザオジヨルスクとガジエヴォを拠点としていた。北極海に面したバレンツ海は、北極点上空に海上核ミサイルを飛ばして北米大陸を攻撃できる「要塞海域」となった。

 また、カムチャッカ半島のペトロパブロフスクに近いヴィリュチクは、ベーリング海とアラスカのオホーツク海に面した「要塞海域」で、潜水艦からの核ミサイルが東の北米大陸を攻撃することができた。

 要塞海域はソ連にとって大変重要で、厳重に警備されていた。基地があったヴィリュチク市は、ソ連が指定した秘密都市であり、所在したカムチャッカ半島は全域が立ち入り封鎖区域であった。

 1987年、北米発ソウル行きの大韓航空007便はオホーツク海上空を北から南へ向かう時に、誤ってソ連のサハリン上空で戦闘機に撃墜され、機上の乗客、乗員全員が死亡した。

 ★⑶ 中共は弾道ミサイル原子力潜水艦発射基地を建設

 米国はこれまで、中共の「海上核戦力」への関心が薄かったが、その理由は2つある。 まず、中国初のミサイル原潜092型の建造が始まったのが1978年。弾道ミサイルの発射に成功したのは1988年9月だった。1990年代半ばまでは、この巨浪1型原潜発射弾道ミサイルの射程距離は2千キロ以下で、せいぜい在日米軍基地止まりで、太平洋上でもグアムの米軍基地には届かなかった。

 第二に、中共海軍は、弾道ミサイル原子力潜水艦を、北海艦隊に配備し、渤海湾と黄海で通常運用していた。しかし、渤海の平均深さはわずか21メートルであり、黄海の平均深さは44メートルだ。原潜搭載ミサイルは垂直に配置せねばならないが、それには少なくとも高さ13メートル必要で、発射設備を含めると約20メートルになる。そのため、基本的には渤海でも、黄海でも、人工衛星に探知されやすく、攻撃を受けやすかった。

 21世紀に入り、中国海軍は最大射程距離8千キロでハワイまで届く「巨浪2」潜水艦弾道ミサイルを開発したが、北海艦隊の管轄エリアでは未だに隠蔽性に欠けていた。

 そこで、中共はソ連の「要塞海域」戦略を真似て、南シナ海を海上核長距離攻撃部隊の発射場に選び、弾道ミサイル潜水艦を南シナ海艦隊の管轄・指揮下に置いた。

 このため、海南島の三亜海軍港に第二海軍潜水艦基地を設置し、2016年から094A型弾道ミサイル潜水艦、093型攻撃潜水艦、093B型攻撃潜水艦で構成される「戦略的打撃部隊」を駐屯させた。

 南シナ海の面積は350万平方キロメートルで、平均水深は1,212メートル、特に南シナ海中央部の盆地では水深が3,400〜3,600メートルとなり、弾道ミサイル原子力潜水艦などの大型潜水艦の隠蔽・運用が容易になる。

 しかし、そこは公海だ。どの国でも、空中や水面水面下で対潜水艦装置によって、中共の「セカンドストライク能力」である潜水艦隊の活動を察知できる。

 だから、中共は、その公海海域、南シナ海の海底盆地水域圏を占領するために、暗礁に砂礫をかぶせせて島を作り、海軍の前進基地とする計画を推進してきた。弾道ミサイル搭載核潜水艦隊を安全に隠し、海底から自由に攻撃できるようにするためにだ。

 ★⑷ 中共は「造島圏海」3度も国連海洋条約違反

 中共はかつて、ベトナム東部からマレーシア北部、フィリピン西部まで広がるU字型の南シナ海全域が古来からの領海であると、いわゆる「九段線」論を展開していた。

 しかし、アジア史家の王賡武(Wang Gungwu)は、「九段線」は19世紀から20世紀の日本の歴史学者が南シナ海海域で引いた線に過ぎないと指摘。国際海域ラインの専門家のDaniel J.D zurek(ピッツバーグ大教授)は伝統的な海上領土のラインは群島の主権によって決まり、各国各国の海域管轄権によってではないとしている。

 2014年3月、フィリピンはハーグの国際司法裁判所に宣提訴した。 2016年7月12日、ハーグの常設仲裁裁判所の裁定は、南シナ海仲裁事件について、中国の南シナ海に対する主張は正当化されず、「九段線」が歴史的権利であるとの主張は、中国が加盟している国連海洋法条約に違反している、との判決を下した。

 中共の「九段線」が南シナ海海域の領海だという主張は、国際法に違反すると言われて、中国は要求を一段引き下げ、南シナ海海域内の一部の暗礁が中国領土だと言い出した。

 2019年に中共が製作したドキュメンタリー「南シナ海 南シナ海」(「南海、南海」)によると、満潮時に人がこれらの岩礁の上に立つと腰まで水が来て、明らかにこれらが公海の暗礁出会って、長期に人が住めるような場所ではないとわかる。

 こうした無理やり暗礁を占領するやり方は、中共が国際海洋法に公然と違反した2度目のことだ。国際海洋法には、はっきりと満潮時に水面下に没する岩礁はいかなる国家のものでもない、と規定しているからだ。

 中共が暗礁を無理やり占領しようとする真の目的は、島を作って海を囲い込もうというものだ。2013年から、中共は領海から数百キロも離れた公海中の暗礁の上に、多くの人工島を作り、「人造領土」として、周囲12海里を占領して「領海」だとした。

 これは3度目の国際海洋法違反の行為だ。なぜならば国連海洋法公約は、自然に形成された島の周囲12海里が領海の範囲だとしているが、埋め立て地や、暗礁からつくりだした水面の島周辺が領海だとは認めていない。


 ★⑸ 中共は対米核攻撃技術の準備を完成させた

 2015年、ニューヨーク・タイムズ紙は、米国が南シナ海で中国が造った人工島の近くで「航行の自由」の海軍パトロールを行うことを計画していることを明らかにした ......、これらのパトロールは人工島の少なくとも1つから12海里以内に入ることになり、その目的は中国の領土拡大の主張への挑戦であると報じた。

 米国当局者によると、中国はこの戦略的水路の大部分で、岩や岩礁を拡大して軍事用滑走路やレーダー機器、兵士のキャンプを建設するのに十分な大きさの島にすることで、領有権主張を強化している。

 7年をかけた人工島建設計画によって、中共は南シナ海における海軍前進基地の工程はそれなりの規模になっている。BBCは最近、軍事アナリストのアレクサンダー・ニール氏に、中共の海軍前衛基地の実態について語らせている。

 ニール氏は、中国が6年前に南シナ海南部の多数の岩礁や環礁の開発に着手して以来、衛星や航空監視によって、長さ3千メートルの滑走路、海軍のバース、格納庫、強化弾薬庫、ミサイルサイロ、レーダーサイトなどを人工島に建設した世界最大級の海洋土木・軍事建設プロジェクトであることが明らかになっていると述べた。

 中共の公式メディアは、これらの海軍基地の建設後、中国海軍は直ちに南シナ海に「陸上音響探知システム」、すなわち海底ソナーアレイを設置し始めたと以下のように報じている

;中国の南シナ海干拓は南シナ海に複数の飛行場を持ち、南シナ海の作戦半径全体をカバーしている。 空中の新型対潜哨戒機や水中ソナーアレイ、対潜能力を持つ潜水艦、駆逐艦、056A型フリゲート艦などを通じて、中国の南シナ海の「要塞海域」が形作られ、「セカンドストライク」はもはや「机上の空論」ではなくなった。

 以前の中共の戦略原潜は隠蔽ができず、行動すれば発見され、「セカンドストライク」は「張り子のトラ」だったのだ。それが今や、本物のトラになった。

 海南島の三亜軍港で整備と補給を終えた戦略原潜が、米軍に発見されることなく隠れることができるようになり、いつでも南シナ海の深海に入ることができる。

 そして、 深海から広大な太平洋に人知れず潜入し、アメリカ西海岸に接近して核攻撃を仕掛けられる。今年の初めに、中共の海軍、空軍、ロケット軍、戦略支援部隊がミッドウェー海域で行なった演習は、このための最初の演習だった。

 さらに、先月発表された共産党の対米宇宙戦システムの配備完了は、共産党の戦略原子力潜水艦の海上核ミサイルが北斗衛星航法システムを通じて、米国のあらゆる目標に対する正確な攻撃を達成できることを意味している。

 ★米・中冷戦の四つの特徴

 米・ソ冷戦終結から30年、米国は再び共産国家からの本物の核の脅威に直面し、その結果、米・中関係は急激に悪化した。米国は中共に対して一連の対抗措置をとり、政治、金融、軍事、反スパイなど多くの分野で全面的に反撃に出た。

 中共側は2020年に、軍事分野で高飛車に三つの行動(ミッドウェー島海域の3軍演習、南シナ海の核潜水艦基地建設、対米宇宙戦争配備)、で直接、冷戦に火をつけた。米国としては応戦するしかない。

 米・ソ冷戦の経験と教訓から、私は米・中冷戦の今後の四つの特徴を提起しておこう。

 第一に、冷戦はいったん始まれば、双方とも総力戦に突入し、重要性から言えば、冷戦とは軍事対決、諜報対決、経済対決、政治対決の四つの順で核心となる。外交は革新的分野ではなく、ただの補完手段に過ぎない。

 第二に、冷戦に突入した双方は、各分野で普段に互いにプレッシャーを掛け合う行動に出る。そしてエスカレートして行く。

 第三に、これら四つの中核分野での対立がエスカレートしてしまえば、完全な現状復帰はありえない。 経済分野での交渉は継続するが、軍事、スパイ、政治の核心分野で気を緩めると自殺行為になりかねないから、政策決定レベルでの政治的衝突を引き起こす。

 だから米・中双方は、ただ戦略的な一時的、部分的な緊張緩和しかできなくなる。もし四つの核心分野での対立がそのまま変わらなければ、外交という補助手段も核心分野での対立を解消する手立てにはならない。

 第四に、冷戦状態がエスカレートしていけば、どちらの側にも冷戦前の状態に戻る道はない。冷戦自体が持つ、対立、エスカレート、対立深化、エスカレートというそれ自体のルールに沿って進んでいくしかない。終結点は、一方が国力が足りずに失敗することだ。これが米・ソ冷戦の数十年の歴史の軌跡が示すところだ。

 北京の一連の行動は、最終的に米・中関係を根底から覆してしまった。民間では昔の米・中関係の数々を懐かしんでいるが、もう冷戦の歯車の回転を止める術はない。

 2020年は世界歴史の重要な転換点になるだろう。ここからは、米国のすべての重点は、次々に西太平洋地域に向かい、米中関係は、次第に凍結状態になっていくと言うのは、もはや「懸念」の段階ではなくなったのだ。(終わり)


程晓农:中美冷战中的南海对阵
2020-07-20

一、中美“南海斗法,关键在水下”

BBC中文网日前刊登了一篇报道,《中国建南海“沙堡长城”,加剧美中对抗》。报道称,尽管中国今年已经面临很多危机和挑战,但近几个月来南海又再次成为一个气氛紧张的竞技场。美国国务卿蓬佩奥首次宣称,中国在南海的领土主张“非法”。美国海军最近在这一区域内部署了“尼米兹”号和“里根”号两个航空母舰战斗群,并且举行了演习。除了执行航母行动的美国海军战斗机及纵横交错的P8-“波塞冬”海上巡逻机之外,美国空军还派出了1架B-52战略轰炸机。

为了南海国际海域的自由航行,美国需要如此大动干戈吗?究竟中共在南海要干什么?中共的外宣官媒《多维新闻网》几个月前发表了一篇报道,标题是《解码中国战略核潜艇南海“堡垒海区”,中美水下较量无声》,非常明确地回答了这两个问题。该报道提到的中共远程弹道导弹核潜艇所携带的远程核导弹,对准的是哪个国家?答案很明显,就是针对美国。

该文介绍说,美苏冷战时期,苏联手中赖以威慑美国的是核大棒,即在保持相互毁灭的“恐怖平衡”之下,美苏竞相发展“二次核打击能力”,而隶属于海军的战略导弹核潜艇就是其中最为重要的一环。随着中国新一代弹道导弹核潜艇与潜射弹道导弹的服役,中国真正具备了“二次核打击能力”的时候,中国就不得不认真考虑部署问题,是否要象苏联一般,建立“堡垒海区”?这篇报道说,中国军方似乎是有意将南海打造成中国的“堡垒海区”——弹道导弹核潜艇发射阵地。

《多维新闻网》的报道还明确表示,“美国之所以揪住南海问题不放,除了南海在国际海运上的重要性,属于美国维护海洋霸权必须控制的咽喉地带外,更为关键的在于南海对于中国‘二次核打击能力’的特殊意义,属于中国打造中的‘堡垒海区’。中美南海斗法,你来我往,好不热闹,但更为关键的不在水面上,而在水面下”。

显然,美中两国海军在南海对阵的关键原因在于,美国试图阻止中共圈占越南、马来西亚和菲律宾之间的大片国际海域,不让中共把这片海域变成中国的“内海”,进而把用于攻击美国的弹道导弹核潜艇隐藏在这个深海海域。为什么中共要花大力气建造这个“堡垒海区”?因为只有在这个深海海域里,中共的战略核潜艇才可能不被美军发现,它因此就掌握了用核武器随时攻击美国的主动权。这就是中美冷战爆发的原因之一。

二、苏联首创发动二次核打击的“堡垒海区”战略

二次打击是核战略术语,也称为核报复,指核战力在遭敌方首轮核袭击后还能存活下来并予以核回击。通常,核大国之间处于冷战状况的情况下,针对敌国的核威慑手段通常有三种,即陆基弹道导弹、战略轰炸机和弹道导弹潜艇。中共最先建立了陆基弹道导弹战力,目前正在研发新一代远程轰炸机轰20,同时也装备了弹道导弹潜艇。从这三种核威慑手段的实际效能来看,陆基弹道导弹的基地很容易被摧毁,战略轰炸机飞抵轰炸地域之前很容易被击落,只有弹道导弹潜艇被认为是唯一可靠的核武器二次打击的载具。因此,弹道导弹潜艇被冷战中的双方视为威胁程度最大的海基核力量。

美苏冷战期间,苏联考虑到战略核潜艇需要在深海海域才能安全地隐藏下来,所以提出了“堡垒海区”战略,即选定某海域,重兵设防,把这个海域打造成海上堡垒;然后,将弹道导弹核潜艇的发射阵地设置在堡垒海区,以增强“二次核打击”能力。在这一战略指导下,苏联装备二次核打击战力的北方舰队和太平洋舰队分别建立了自己针对美国的“堡垒海区”。其北方舰队的核潜艇基地设在靠近芬兰边境的扎奥焦尔斯克(Zaozyorsk)和加吉耶沃(Gadzhiyevo),以面向北冰洋的巴伦支海为“堡垒海区”,海基核导弹可飞越北极袭击北美大陆;而太平洋舰队的核潜艇基地设在勘察加半岛彼得罗巴甫洛夫斯克附近的维柳奇克(Vilyuchik),其“堡垒海区”是面向白令海及阿拉斯加的鄂霍次克海,该舰队的海基核导弹可向东攻击北美大陆。

正因为“堡垒海区”对苏联非常重要,所以防范森严。维柳奇克核潜艇基地所在的维柳奇克市曾被苏联规定为保密城市,而该基地所在的勘察加半岛则全都设为禁区。1987年,大韩航空从北美飞往汉城的007号航班因偏离航线,误从鄂霍次克海这“堡垒海区”高空自北向南飞过,待进入苏联的库页岛上空时被苏联空军战斗机击落,机上乘客和机组人员全部死亡。

三、中共打造弹道导弹核潜艇的发射阵地

以前美国对中共的“海基核力量”不太担心,这有两个原因。第一,中国的第一艘092型导弹核潜艇1978年动工,到1988年9月才成功地发射弹道导弹;而1990年代中期以前,这种巨浪1型潜射弹道导弹的射程不过2千余公里,最多可以打击美军在日本的军事基地,但够不着美国在太平洋上最接近亚洲大陆的关岛基地。第二,中共海军当时将弹道导弹核潜艇部署在北海舰队,平时在渤海湾和黄海活动。但渤海的平均水深只有21米,黄海平均水深44米,潜射弹道导弹要在潜艇内垂直安装,这种导弹至少13米高,加上其他发射用设施以及潜艇所必需的瞭望塔的高度,潜艇本身的总高度会接近20米。所以,弹道导弹潜艇在渤海行驶,基本上是接近水面的,它在黄海中活动,也很容易被卫星发现,因此可能遭到打击。

进入21世纪以后,中共海军研发了巨浪2型潜射弹道导弹,最大射程达到8千公里,可以打到夏威夷了,但是,潜艇在北海舰队辖区内仍然缺乏隐蔽性。于是中共开始模仿苏联的“堡垒海区”战略,选定南海作为海基远程核打击力量的发射阵地,把弹道导弹潜艇划归南海舰队管辖指挥。为此,专门在海南岛的三亚军港建立了海军第二潜艇基地,2016年后进驻了由094A型弹道导弹核潜艇、093型攻击型核潜艇、093B型攻击型核潜艇组成的“战略打击梯队”。

南海面积达350万平方公里,平均水深1,212米,尤其是南海中部的南海海盆水深在3,400米至3,600米,便于弹道导弹核潜艇这样的大型潜艇的隐蔽和活动。然而,那里是公海,任何国家的空中、水面和水下反潜装置都能随时侦测中共的“二次核打击能力”潜艇部队的活动。为了设法把公海当中的南海海盆水域圈占下来,中共便开始了在暗礁上吹沙造岛、建立海军前进基地的计划,以便今后能运用从这些前进基地出发的水面舰队和空中力量来封锁该海域,保障其弹道导弹核潜艇编队的安全隐蔽和海底潜出攻击的自由。

四、造岛圈海,中共三次违反《联合国海洋法公约》

中共曾经声称,从越南东部到马来西亚北部,再到菲律宾西部的整个U型袋状南海海域自古以来都是它的领海,这就是所谓的“九段线”说法。亚洲史学家王賡武认为,“九段线”只是19和20世纪日本历史学者用来界定南中國海海域的界线;国际海域划界专家兹瑞克指出,传统海上疆域线决定的是群岛的主权,并非各国管辖海域的界限。2014年3月菲律宾向海牙国际常设仲裁法院提交备忘录,请求就中国主张的“九段线”作仲裁。2016年7月12日,海牙常设仲裁法院的仲裁庭就“南海仲裁案”作出判决,裁定中国对南海“九段线”范围拥有历史权利的说法违反《联合国海洋法公约》(U.N. Convention on the Law of the Sea,中国是签字国)。

由于中共用“九段线”把南海大部分海域圈成领海的说法违反国际法,它退而求其次,宣称南海水域的一些暗礁是中国领土。据中共2019年拍摄的一部纪录片《南海,南海》显示,涨潮时人站在这些礁石上,海水会淹到人的腰部,显然这些公海中的暗礁并非有人长期居住的自然形成的岛屿。这种强占暗礁的做法是中共第二次违反公然违反国际海洋法,因为海洋法明确规定,涨潮时被淹没的礁石不属于任何国家的领土。

中共强占暗礁的真正目的是造岛圈海。从2013年开始,中共自行在离其领海几百公里之外的公海中的暗礁上建造多个人工岛,形成了人造“领土”,并把人工岛周围12海里的水域圈占为“领海”。这是第三次违反国际海洋法的行为,因为《联合国海洋法公约》只承认自然形成的岛屿周围12海里的领海范围,但不承认通过填海造陆、由暗礁建造出来的露出水面的岛屿周边的领海。


五、中共完成对美核攻击的技术准备

2015年《纽约时报》刊登了一篇报道,该文透露,美国计划到中国在南海修建的人工岛屿附近进行“航行自由”海军巡逻……,这些巡逻进入至少其中一个人工岛域的12海里范围以内,其目的是对中国扩大领土主张的努力挑战;美国官员称,中国通过把岩石和暗礁扩建为足以建设军用跑道、雷达设备和士兵营地的岛屿,加强对这一战略水道中大片海域的领土主张。

经历了7年的造岛工程,中共在南海公海水域强行建造多个海军前进基地的工程已初具规模。BBC最近邀请军事分析师亚历山大·内尔(Alexander Neill)介绍中共海军前进基地的现实状况。内尔说,自6年前中国开始在南海南部开发多个礁石与环礁以来,卫星与空中监控显示,这是全世界海洋工程与军事建设领域最壮大的工程之一,有3千米长的飞机跑道、海军泊位、机库、加固的弹药掩体、导弹发射井与雷达站点等建在人造岛屿上的军事设施。

而中共官媒则报道:这些海军的前进基地建成后,中国海军立即开始在南海海域设置“岸基水声探测系统”,即海底声呐阵列;中国在南海的填海造陆使中国在南海拥有数个机场,作战半径覆盖整个南海。通过空中的新型反潜巡逻机,水下的海底声呐阵列,以及潜艇、驱逐舰、具备反潜能力的056A型护卫舰,中国的南海“堡垒海区”已初具雏形,海基“二次核打击能力”不再是纸上谈兵。

以前,中共的战略核潜艇藏不住,一行动就会被发现,所以它的所谓“二次核打击能力”是个纸老虎。现在,纸老虎变真老虎了。中共可以随时让战略核潜艇在海南岛的三亚军港完成维修和补给后,进入南海的深海海域,潜藏在那里而不被美军发现;在南海“堡垒海区”空中、水面、水下三位一体的严密警戒下,中共的战略核潜艇可以获得极大的机动自由;它随时可能从深海里悄悄地进入广阔的太平洋而不被发觉,然后接近美国的西海岸,向美国发动核攻击。今年年初的中共海军、空军、火箭军、战略支援部队的中途岛演习,就是围绕这一目的之初次练兵;而中共上个月刚宣布的针对美国的太空战体系部署完毕,意味着中共战略核潜艇的海基核导弹可以通过北斗卫星导航系统实现对美国任何目标的精准打击。

六、中美冷战的四个特征

美苏冷战结束30年后,美国再次面临一个红色大国公开发出的真实核威胁,因此中美关系急剧恶化。美国对中共采取了一系列反制措施,在政治、金融、军事、反间谍等许多领域四面出击。2020年,中共在军事方面高调宣布的三个行动(挺进中途岛实施三军演习、南海战略核潜艇“堡垒海区”建成、对美太空战完成部署),直接点燃了对美冷战,美国除了应战,别无选择。

根据美苏冷战的经验教训,我提出中美冷战今后的四个特征。
第一,冷战一旦开场,双方就进入了总体战,按照重要性来排列,冷战状态下的总体战包括军事对抗、谍报对抗、经济对抗、政治对抗四大核心领域。而外交不属于核心领域,只是辅助手段。

第二,进入冷战的双方会在各领域的交锋中不断采取互相施加压力的行动,于是两国在冷战状态下的对抗便逐步升级。

第三,这四个核心领域里的对抗一旦升级了,就不可能全面退回到原点。虽然在经济领域双方还会谈判,但在军事、谍报、政治各核心领域里,若取消对抗行动将构成严重的自伤,可能因此引起决策层的政治冲突,所以中美双方只可能有策略性的暂时和局部缓和。如果在四个核心领域里的对抗持续不变,外交辅助手段无法化解核心领域的对抗。

第四,不断升级的冷战状态使双方都没有退回冷战前旧状态的退路,而只能沿着冷战自身的对抗、升级、再对抗、再升级的规律。走向冷战的终点,即其中一方因国力不济而失败,这是美苏冷战几十年所展示的历史轨迹。

可以说,北京的一系列行动最终把美中关系彻底翻篇了,民间对昔日美中关系的种种怀念,无法阻止冷战的滚滚车轮。2020年是世界历史上的一个重要转折点,从此,美国的全部重心会陆续转移到西太平洋地区,而中美关系逐步走向冰冻状态已不再是悬念。


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