バレンシアCF 2019/2020 選手名鑑
急転直下のマルセリーノ解任劇やら、ピーター・リムの暴走やら色々とお得意の内紛お家芸を発揮しているバレンシアですが、それでも選手たちには頑張って欲しいところ。
そんなバレンシアの2019/2020シーズン選手名鑑です。
※トップチーム24名+トップ活動兼任のBチーム選手4名、監督&GMの合計30名を背番号順に紹介します。
1.イェスパー・シレッセン (GK)
バルセロナからネトとの実質トレード、3500万€でやってきた正守護神候補。
一応、現段階ではリーガのレギュラーGK。
PKを止めないことに定評があり、プレシーズンではそれはまあ酷い被PKシーンを披露してくれた・・・はずが、公式戦2試合目にしてまさかのPKストップを見せる。
持ち味であるはずのフィード能力の高さは現段階では見せることができていない。でもバレンシアに所属するGKはフィード能力に定評があっても活かせないのが通常。
2.ティエリー・コレイア (RSB)
ピッチーニの大怪我で急遽スポルティングCPから獲得してきたポルトガルの若手サイドバック。
各年代の代表にも呼ばれている期待のホープ。
髪型が特徴的なのと、元バレンシアのミゲル・ブリトがコレイアの父の友人という近いのか遠いのかわからない繋がりがある。
プレシーズンマッチで当時まだスポルティング在籍だった時に対戦しており、ゲデスとのマッチアップの末、地面を蹴って盛大に転けて足首を痛めるというバレンシア右サイドバック特有のネタ要素も兼ね備えている。
3.ジャウメ・コスタ (LSB)
ビジャレアルから単純レンタルで獲得。同クラブでの印象が強いが、元々はバレンシアのカンテラ出身。開幕戦で実に11年越しのトップチームデビューとなった。立場的にはガヤのバックアッパーという扱いにも関わらずやってきてくれた。ビジャレアルでの扱いよりは良いからだと思いたい。何気に減給も承諾してきてくれたカンテラーノなのだが、来シーズンはラトが戻ってくるため、多分今シーズンだけの可能性が高い。
4.エリアキム・マンガラ (CB)
2016/2017シーズンにマンチェスター・シティからレンタルで在籍しており、今回はれて完全移籍でやってきた。
前回在籍する前にバレンシア移籍はステップダウンだと発言しており、その後入団した際にかなりネタにされたり、在籍したシーズンはクラブレコードとなる失点数を喫したり、突撃癖があって広大なスペースを相手に与えたりということがあったにも関わらずそこまで悪い印象が無いという稀有な選手。以前の在籍時によほど居心地が良かったのか、今夏なんと逆アピールによりバレンシア移籍を勝ち取った。
5.ガブリエル・パウリスタ (CB)
当初は不安定なCBだったはずが、今や最終ラインからの球出しという面でバレンシアでもトップクラスの能力を持つまでに成長したお馬さん。
来シーズンにはおそらくEUパス取得できるので、外国人枠となるのも今シーズンが最後のはず。移籍してからまだ得点が無いので、今シーズンこそは得点が見たい。
6.ジョフレイ・コンドグビア (CM)
インテルからやってきて3シーズン目。昨シーズンは怪我に泣かされてしまい、未だに1年目のパフォーマンスが戻ってこないのが心配。特に最近はボールタッチが雑になってきてしまっている。怪我している間にすっかりコクランにポジションを奪われてしまった。それでもミドルシュートの期待値は一番高いうえに空中戦や球際での粘りも一級品。
昨年には国籍を中央アフリカ共和国に変更し、A代表もそちらに鞍替えした。
7.ゴンサロ・ゲデス (LW)
クラブ史上最高額4000万€の男。怪我さえなければ推進力と強烈なシュートパワーで他の追随を許さない。ポルトガル代表ではゴールも増え、レギュラーに近づいている。でもバレンシアでは力が有り余りすぎてキック時に体制を大きく崩してコントロールできなかったりとまだまだ成長途中。こう見えてアシストする方が得意。
8.カルロス・ソレール (RM)
バレンシアでもトップクラスに器用なカンテラーノ。本職はCHだが、サイドで使われることが多い。多分今後はトップ下起用も出てくる。
キック精度の高さに目を奪われがちだが、真骨頂は細かなポジション修正と、その時々における最適解を導くためのサッカーIQであると声を大にして言いたい。リーグ戦だと得点しないのに、カップ戦ではゴールを量産する謎の男。実はチームでも1,2を争うくらい足が速い。
9.ケビン・ガメイロ (CF)
国王杯優勝立役者の一人。カウンターアタックになると手がつけられないくらいのスピードと決定力を持っている。ドリブルもかなり上手い。でも足元の技術はそんなに上手くない。ついでに言うとシュート以外のキック精度も全然良くない。なんで。
4-4-2だったらレギュラーだけど、4-2-3-1や4-3-3になると出番が少なってしまいそうなのが気がかり。
10.ダニエル・パレホ (CM)
キャプテン。メスタージャから叩かれていたのも昔のこと、今や最高のキャプテンになってる。もはやパレホがいないとバレンシアが成立しないくらいの依存度。何度もパレホ不在時の想定をしても、結局パレホがいなければダメというところに戻ってきてしまうくらいに存在が大きい。昨シーズンは直接FKでの得点が1つのみだったので、今シーズンはもっと増えることを期待。
11.デニス・チェリシェフ (LW)
カウンター特攻要員。縦への推進力なら多分チームで1番。
昨シーズンはフィットに時間がかかったものの、今や使い方によってはゲデスより序列が高かったりする。
ロシアW杯で母国を8強に導いたデニス・チェリシェフ選手と、バレンシアのウインガー、デニス・チェリシェフさんは別人だと思います。
12.ムクタル・ディアカビ (CB)
愛すべきネタ枠。抜群の攻撃時セットプレーの打点の高さと得点力、それに反するような守備時セットプレー時のお粗末なマーク能力や目測の誤り具合、少し詰められると簡単にミスするフィード能力、前を防がれると何も見せ場が無くなる視野の狭さ、それにも関わらず失点には繋がらない神通力という不思議な選手。そろそろバラガニスタに続くディアカビスタが湧いて出てくるはず。
13.ジャウメ・ドメネク (GK)
ミスも多いが、ノった時はほぼ全てのシュートを止め続ける。打たれ続けることで真価を発揮するタイプのGK。
ジエゴ・アウヴェスがいた時は話題になりにくかったが、PKストップ率がめちゃくちゃ高い。奴が異常だっただけである。
余談だが、彼が青系統のユニフォームを着用すると負けないという記録がある。
14.ホセ・ルイス・ガヤ (LSB)
バレンシアの誇り。これまでに届いてきたオファーをワンクラブマンになるために全て即拒否し続けてる。
24歳にして既にバレンシアの歴史上最高クラスの左サイドバックになりつつある。普通なら超高額でメガクラブに引き抜かれてる人材。
トップチームに昇格して5年、1試合を通して守備でやられたのが昨シーズンのアーセナル戦2試合だけであるという守備力もとんでもない。
15.マヌ・バジェホ (LW)
マルセリーノ監督からは構想外扱いだったがなんだかんだ残留となったカディスからの移籍組。小気味良いドリブルカットインが得意な選手。カディスでトップチームに昇格したのが昨シーズンということで、まだまだ若手の期待枠。
16.イ・ガンイン (AM)
先日韓国A代表も果たした将来のメガクラック候補。
前ならどこでもできる、ポジション少し下げてもできるという器用さもあるが、守備力に関してはまだまだ成長の余地がある。
既に攻撃能力に関してはリーガでも活躍できるレベルなので、あとは地力を伸ばしてほしいところ。ちなみにバレンシアには10歳のころにやってきているので兵役の心配は無い。
17.フランシス・コクラン (CM)
呼び名がコクラン派とコケロン派に分かれる選手。ちなみに本人曰く、コケロンが正しいらしい。
中盤のカバーエリアの広大さと粘り強い守備、出足の速さ、シンプルかつ正確なボールタッチと、瞬く間にレギュラーに君臨した。
パレホとのドブレピボーテの相性の良さはリーガ屈指だと思う。
18.ダニエル・ヴァス (GKとCB以外全部)
メインポジションがどこだかわからない。当初はパレホのバックアッパーという立場だったはずが、蓋を開けてみれば左右サイドハーフもやらされたり、右サイドバックのレギュラーになってたりした。先日はついに左サイドバックもやらされた。そのうちトップもやるはず。
ちなみにセルタ時代はGKとCB以外全部やってた。マジで。
19.ロドリゴ・モレノ (CF)
今夏アトレティコ移籍が何かと取り沙汰されたものの、最終的にはロドリゴ自身が移籍を拒否して残留した。
カンテラーノ以外ではパレホに続く古株になったりと、地味に現在のバレンシアを象徴する選手になった。
昨シーズンは長いスランプもあって得点は伸びなかったので、今シーズンは昨シーズン超えを目指してほしい。
20.フェラン・トーレス (RW)
クラブ史上最年少で公式戦50試合出場を果たしたメガクラック候補。
各年代の代表も飛び級で招集されていたりと、近年バレンシア下部組織における最高傑作の一人。
まだ19歳ながらトップチーム昇格してから3年目を迎える。今シーズンの目標は出場数・ゴール数ともにキャリアハイ。
21.クリスティアーノ・ピッチーニ (RSB)
ヴァスと右サイドバックのレギュラーを半々にしていたものの、膝蓋骨骨折により長期離脱が決定してしまった。
既に回復に向けたトレーニングメニューの消化を開始しており、早めに復帰してほしいところ。
持ち味は攻撃参加の巧みさと、相手の重心を崩すドリブル。
22.マキシ・ゴメス (CF)
今夏最も成功した取引。ピーター・リムが暴走する前に成立させることができたビッグディール。アレマニーGMさまさま。
リーガでは彼より若い選手で彼より得点をあげている選手は存在しない。
今の所ロドリゴ、ガメイロに次ぐ3番手扱いだが、タイプが違うので使い方次第では絶対的な立場になることが出来る。
23.ルベン・ソブリーノ (CF)
構想外扱いもピッチーニの怪我やらリムの暴走やらで交渉が停滞してしまい、バレンシアから出ることができなかった。
トップに加えてサイドも出来たり、アシスト役やポストになったりと、案外器用な選手。冬までに評価を覆せるか。まあ監督交代で覆す評価があるかどうかだけど。
24.エセキエル・ガライ (CB)
バレンシア在籍選手で最もタイトル獲得数が多い選手。
今のバレンシアの最終ラインはガライで保ってると言っても過言ではない。
球出し役をガブリエルに任すことが出来たので、本職の守備に専念できている。昨シーズンはキャリアハイの活躍と言っても良いくらいに安定していた。
26.ホセ・パスク・アルバ (RSB/Bチーム)
本職はCMだが、Bチームでは右サイドバックを試されており、プレシーズンでトップチームに帯同していたときも右サイドバックで試されていた。ピッチーニの怪我もあるので、国王杯などで出番があるかもしれない。
クラブが契約期間を勘違いして、あわやフリートランスファーでバルセロナやレアル・マドリー移籍という自体に陥ったことがある。
27.コバ・コインドレディ (CM/Bチーム)
昨冬にフベニールAに加入したフランス人選手。ドレッドアフロが特徴的。今シーズンからはBチームに昇格している。
プレーを見る機会が限られているので、まだよくわからない。
28.クリスティアン・リベロ (GK/Bチーム)
Bチームの正GK。昨シーズンからはトップチームの第3GKも努めている。
プレシーズンでは数年前から帯同しているものの、トップチームでの公式戦デビューはまだ。
29.ハビ・ヒメネス (CB/Bチーム)
5歳の頃からバレンシア一筋17年目。各年代のスペイン代表にも呼ばれたりしていたが、ここ数年は度重なる膝の大怪我によりなかなかトップパフォーマンスを発揮することが出来ていない。それでも今シーズンのプレシーズンには継続して招集されるなど、トップチームのCBとしては数えられている。
監督.アルベルト・セラーデス
マルセリーノの電撃解任により監督の椅子をピーター・リムから与えられた。この時点で信頼度はガタ落ちである。
クラブを指揮した経験はなく、以前指揮したスペインU-21代表ではケパ、ガヤ、セルジ・ロベルト、サウール、ムニアイン、モラタなど錚々たる顔ぶれを率いて予選敗退だったり、デウロフェウと心中しようとして本当に心中してしまったりと、采配に疑問が残ることが多々。
マルセリーノ解任によりピッチ内外からの大きな逆風を背負いながらの指揮が予想される。
GM:マテウ・アレマニー
神。
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