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異次元その146◉手牌を少なくして考える

一二三四五五六八⑥⑦⑧788

東3局西家5巡目の手牌
ドラは東
現在35000点持ちトップ目という状況。

さて何を切るべきか。
この手は三天秤だ。

三天秤とは即ち3つの手役が考えられる形のことである、そして三天秤手というのはその内の1つは必ずイーシャンテンで諦めなければならない。つまりいまここで諦める役はどれかを選ぶ瞬間なわけだ。

では左から打牌候補を検討してみよう。

打一
メンタンピン三色を最高形と見てイッツーと一盃口を否定して縦引きでもその時は三色も否定でタンヤオテンパイに構える一打。
飛び道具豊富でテンパイ率は高めかもしれないがそのほとんどがあまりにも安手なのが気になる。最終形の受けがカンチャンになるケースが多いのも不満がある。

打四
三色のカンチャンリーチを打つ前提の引っ掛けを準備しておく一打。
予定通り三色になればこの手順は面白いが9や8や五引きだとカンチャンのリーチのみ。9は仕方ないにしても8や五のときタンヤオがついてないのは残念すぎる。

打五
イッツーを理想としツモ九でも打点を作れる一打。打点に関しては良いが三四五六を引いた場合リャンメンテンパイ取れたはずの手で裏目となるのは痛手。
ツモ6もタンヤオ三色を逃した引きなので嬉しくはない。

打八
イッツーと三色を否定して余剰牌を作らない方針とする。全ての牌を隣接させる一打。この選択は多数派となると見ている。だがこれは最善手と見ていない。

なぜなら、打点はイーペーコーとピンフに頼りリャンメンテンパイでリーチして裏期待。他に手役がないなら充分な考えだが今回は三色やイッツーのような2ハン手役が無理なく追える手順があるのでそこを否定してまで作ったピンフのみでリーチして無防備になるのは何がしたいのかわからなくなる。
実質、八切っといて良かったなと思えるツモはイーペーコーまでつくツモ四かツモ六だけであり、その他は不満げにダマにする未来が想像つく上にイーペーコーのつく手順だってそれほど嬉しい待ちでもない。こんな手でリーチしてもリスクバランスが悪く、転落しやすい道をわざわざ通ろうとするようなものである。

打7
イッツーかイーペーコーの両天秤に構える一打。そのどちらかになるツモならリーチにしてピンフしかつかなかったりタンヤオのみならジッとダマにする方針。
打点は見込めるので方針のバランスとしては悪くないが何せ788の7を捨てるため受け入れ枚数がガクンと下がるのが難点。

ということで。私の選択は最後の一つとなる
打8
この手は一二三四五五六八という部分が罠となっておりイッツーや連続形に目を奪われがちだ。
しかし一二三という部分がまるっきり違うとしたら?そう、例えば二二二とか。
そうすると8切りの手であることに気付く。
打八としてもツモ七でテンパイするが、私ならツモ七の時打八をした後だったら最悪!という気持ちになりリーチの声は出せないかもしれない。
比べて打8からのツモ七は良し良し良し!!完璧だ!!とまで思えるツモなため同じ牌を引いたテンパイでも雲泥の差である。
ツモ6に関しても打八では…まあいいか、リーチ。程度のものだろうが打8からなら理想のテンパイだ。

ややこしいなと思う手は手牌を分断して1面子少ない状態から考えてみる。

一二三四五五六八⑥⑦⑧788では分からなくても

四五五六八⑥⑦⑧788なら答えが見えてくるのだ。

イメージの力を働かせて答えを探す。
様々な思考法を身に付けること。

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