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異次元116◉エンド牽制

55000点終了のルールによる麻雀で私は52500点持ちの北家。親は2着目で南家は親と3000点差の3着目。ラス目の西家だけ少し離れていた。

東4局6巡目。ドラは7。

三四五六八①②③④45中中

その時の私の手はこうだった。赤は③にのみの2枚入りという特殊なルールだ。

ここで南家が中を切る。

この中に対して待ってましたかと言わんばかりのノータイムポンを決める。
これがエンド牽制。

たしかに、この中を鳴いてアガッても終了点数にはならない。それどころかその後赤を引いて使っても55000には届かないというのも分かっている。しかもシャンテン数は変化していない。
それよりはリーチまで門前で作って裏1に期待した方がこの局で決める可能性があるかもしれない。
だが、他家にはそうは見えない。
ノータイムの中ポンにより、完全にこの局で決めに来てるようにしか見えず、ポンテン3900かテンパネの2600であると予想しているはずだ。

するとどうなるか。
親はもう、よっぽどいい手からでなければ押せない。打ってしまうと3着転落でゲームセットが見えているからだ。威嚇して連荘するのを目的とするような愚形リーチなどは打てない状況にされてしまったのだ。

それこそがこの鳴きの狙いで。ダントツトップ目にとって1番の課題は局消化である。
局消化を助ける選択こそがこの状況における冷静な判断であるので55000で終了というのはついででいい。

むしろそのルールを利用して威嚇するのが良い判断。55000をこちらは気にしていなくても相手からしたら非常に気になるものだ。

自分は焦らなくていい。相手だけ一方的に焦らせろ。

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