見出し画像

Narubobo’s The 15 Best Games Of All Time -人生でハイになったゲーム達- Vol.1

人間だれしも、思い出に残るシーンというものはあるだろう。

狂ったゲーマー諸氏なら、それはゲームの一場面や作品全体を指すことが多いはずだ。
ゲーマーたちは、そんな思い出をベストゲームとして自分の戸棚に並べていくのだろう。
俺にもそれはある。
狂ったゲーマーとして、自分のベストゲーム達が残っている。
今回は、俺が今まで遊んできた中でのベストゲームを挙げていく。

…ただ、正直純粋に面白いゲームを挙げろ!と言われても、俺の中では「最近やったゲーム」の方が思いが強く、どうしても自分のルーツは無視しがちだ。
だから、このベストでは、自分のルーツに立ち返って何かの「キッカケ」になったタイトルを挙げてみたい。
そして、それらをランキング付けするのも無粋なので、特に「これが何位」とやることはしない。
俺がどんなゲームを好んで、どんな生き様をしてきたのかを、この記事に残しておく。


1.メイドイン俺(DS)

俺がゲームを作ることを学び、挫折し、そしてゲームの新たな道を開いてくれたゲーム。
教えてくれることがあまりにも多かったこのゲームは、クソガキの俺を新たなステージに連れていってくれた作品だ。

まず、このゲームはゲーム内でミニゲーム、漫画、音楽が作れるというシロモノだ。
短時間のミニゲームだが、スイッチなどを駆使した本格的なゲームが組み立てられるため、ゲームの基礎を学ぶ上でもぴったりの作品だった。
何より、自給自足でゲームができる!という、クソガキの金欠ニーズを見事に解消してくれる点で、俺はこのゲームを初めて自分の貯めた金で買った。
必死になってゲームを作ったし、ゲーム内のクイズ道場でギミックの基礎を学びまくり、ゲームを作る楽しさを覚えた。

しかし、いざ自分の世界から出てインターネットのコンテストを覗いてみると、あまりの世界の違いに驚かされた。
自身で作られたグラフィック、練られたゲーム内容、あまりにもこだわって作られた音楽…。
今思えば野生のプロがいたのだろうが、当時の俺はそんなことを一切考慮していなかったので、「世の中こんなやつがいるんだ」と驚かされた記憶がある。
その影響で、自分はゲームを遊ぶ側なんだという意識が強まり、ゲームを作る側の人間への憧れがちょっと減った。
だから今こうして記事を書けているのかもしれない。

ちなみに、最後に開かれたコンテストが「モノクロコンテスト」であり、そこからモノクロのグラフィックに強い興味を抱いたのは別の話。
ここからゲームボーイに派生し、レトロゲーマーになっていく。

2.キングダム ハーツ 358/2 Days(DS)

色々あってこのゲームは自分の中でも強烈な印象を残している。
クソガキの俺にストーリーで全てを教えてくれたこのゲームは、まさに青春のバイブルだ。

本作はキングダムハーツシリーズの中でも特殊なタイトルであり、「キングダムハーツ2」に出てきた「ロクサス」というキャラクターに焦点を当て、ナンバリングの主人公「ソラ」の敵対勢力であるⅩⅢ機関の真相に迫っていくというタイトルだ。
「キングダムハーツ2」を遊んでいないとソラはおろかロクサスも知らないようなゲームで、ストーリーなんて到底完全に理解できないような外伝作品なのだが、当時の俺は夢中になって遊んでいた。

というのも、この作品はこれ一本でも完全に理解できるように、シオンというキャラクターを用意し、シオン、ロクサス、アクセルという3人の友情をわかりやすく表現している。
日付に沿ってゲームが進んでいくシステムも相まって、プレイヤーはキングダムハーツ2の事情を知らなくてもキャラクターに入り込みやすくなっている。
キングダムハーツ2の前日譚となっており、キングダムハーツ2の説明がなくてもなんとなく世界観を理解できる点も遊びやすいポイントだろう。

何より、記憶喪失のロクサスが「自分は何者で、どんな使命を持っているのだろうか」という、主人公の自己矛盾に強く共感できる点が、本作を遊びやすくしている最大の理由だろう。
自分の存在に悩み苦労し、それでも自分の信じるもののために行動するロクサスの心は弱そうに見えても強いものであるし、彼の悩みに大きく共感できることもあった。
「自分って何が強みなんだろう」とか、「自分って何のために生きているんだろう」というような、自己の本質性と向き合うようなテーマ付けは、当時クソガキだった俺にもぶっ刺さった。
数年後にキングダムハーツ2もクリアするのだが、ロクサスに強く感情移入していたのはこのゲームのおかげだろう。

このゲームで、俺はゲームにはテーマ付けがあって、そのテーマについて深く考えるのが楽しい!と思うようになった。
ゲームのことをいろいろ考えるときにストーリーを主体にしているのは、このゲームが原点だろう。
今は「Remix1.5」にムービー式で収録されているが、ゲームとしてロクサスを操作しないとあそこまで共感はできないだろうから、なんだかなぁ…と思うばかりだ。
3Dはちゃんとリマスター収録されているのに…。

3.メトロイドフュージョン(GBA、プレイ時3DS)

俺と言えばなんか変にレトロゲームにハマっている奇人変人だろうが、レトロゲーにハマる原点はどこ?と言われたらこのゲームを挙げるだろう。
数奇な出会いで見つけたこのゲームは、俺にレトロなゲームの面白さを十二分に伝えてくれた。

2011年。
3DSは初期の売り上げが悲惨なことになっており、任天堂は苦渋の決断として定価を10000円値下げするという行動に踏み切った。
そして、値下げ前に3DSを買った人には補填策として、FCのソフト10本とGBAのソフト10本(非売品)を配布した。
「アンバサダープログラム」と呼ばれるものである。
当時の俺は高い方の値段で3DSを買った組であり、このプログラムの対象者になった。
とはいっても、マリオアドバンスはまさかのヨッシーアイランドだし、F-ZEROはそんな興味なかったし、微妙なタイトル群だな~と思っていた。
クソガキだったので当然である。

しかし、触ってみたゲームの中にひときわ輝く原石があった。
それが「メトロイドフュージョン」である。

ダークな雰囲気やストーリーはともかくのこと、能力を手に入れてサムスを強化していくというシステム、隠しアイテムを探したりマップを埋めたりという探索の面白さ、サムスの動きのレスポンスの良さ、あらゆる要素が俺にクリーンヒットした。
マリオとカービィしか知らなかった俺にとって、このゲームはあまりにも衝撃的であり、中毒のようにゲーム内要素をしゃぶりつくした。
ボムジャンプやキッククライムの裏テクもマスターしたし、ゲーム内要素100%も当然のようにやった。

今思い返すと、サムスを強化する過程があまりにも上手くできていたのが良かったのだと思う。
プレイヤーがアダムの指示に従って動いていくのだが、一部シーンでは道が塞がれてマップとは違う隠し通路を移動することになる。
そこで意図せず能力を手に入れたり、マップにアクセスしたり、隠しアイテムを入手したり…。
一本道になっているとはいえ、それを感じさせないようなルート構成やアイテムの導線が、シリーズ初心者の俺にぶっ刺さったのだと思う。
あまりにも完成されすぎていて、本当に夢中になって遊んでいた。

こいつの影響を受けて、俺は「これに似たゲームを探し当てたい!」と3DSのストアにかじりつき、ゲームボーイのVCを本格的に遊んでいくようになる。
そこでは似た作品の「レッドアリーマー 魔界村外伝」や前編に当たる「メトロイド2」に出会い、ゲームボーイの作品にのめりこんでいく。
その後別ルートからSFCのゲームにハマっていくのだが、それはこの後のお楽しみということで。

4.ゆめにっき(PC)

全てが切り替わった原点。

正確には「のび太のバイオハザード」→「Ib」を経てのゆめにっきなのだが、現在まで深く自分に影響を及ぼしているゲームは、この3タイトルの中だとゆめにっきだけだ。
中学2年生、ゴリッゴリに厨二病だった俺にぶっ刺さったこのゲームは、今でも俺の中に禍根を残している。

当時の俺は任天堂大好きのクソガキで、厨二病と言いながらテリワン3Dやパルテナの鏡にハマりまくっているような、どうしようもないやつだった。
12月のとある日、友人に「のび太のバイオハザード」を教えてもらうまでは。
実際、のび太のバイオハザードには一切ハマることがなかったが、関連作品でたまたま見つけたIbにアホみたいにハマり、14周した。
そして、そのIbのPixiv大百科姉妹作品欄にあったのが、ゆめにっきだった。

ゆめにっきの素晴らしい点は、過去にも話しているが「全く文字を使わずに人間の深層心理を表現しようとしている」点である。
「LSD」なんかも似た試みをしているが、本作がすさまじい点はあくまで主人公窓付きの夢の中の話であり、一人の人間のバックグラウンドをもとにしてゲームが形作られているという点である。
窓付きに何かがあったことはわかるのだが、それがなんなのかは断片的な夢の中の情報をつなぎ合わせるしかない。
しかもそれも明確に答えが出されるわけではなく、結果としてエンディングという現実が存在するだけであり、過程に関しては推測するほかないのだ。

しかも、窓付きの夢は全部が全部過去と繋がっているわけではなく、常識的にあり得るだけの世界とか、血や肉、臓器などの人間の根底にある部分を強調したようなおぞましい世界もある。
これらが窓付きの過去につながっているとは考えにくい。
そう、一般的な夢の世界や悪夢の雰囲気が織り交ざっていることで、本作は唯一無二の不気味さを演出しているのだ。
今でも、夢らしい夢という世界を表現しているゲームは、ゆめにっき特有の恐怖という点含めてこれしか思いつかない。
バケモンみたいなゲームだ。

エンディングの衝撃は今でも忘れられないし、エンディングから遡って夢の世界を考察することは、俺にとってすごく心地の良いことだった。
考察勢になったきっかけでもあるし、ゆめにっき派生からフリーゲームにハマるきっかけにもなったゲームだ。
何より、鬱ゲーやダークなゲームを中心に遊ぶようになり、人間心理に深い興味を持つようになったのもこのゲームである。
具体的には、「MOTHER2」を中心にスーファミのゲーム、「LSD」を中心に鬱ゲー、「Undertale」を中心にインディーゲームなど、様々なゲームに興味を持つようになっていく。
ゲームの視界を広げてくれた、俺にとってなくてはならないゲームだ。

5.MONER SPECIAL -VIPPERの逆襲-(PC)

正直紹介するだけでもアウトみたいなゲームなのだが、今回はこっちから。

ゆめにっきからフリーゲームにハマりまくった俺が、MOTHER2みたいなゲームを探して見つけたのがMONER SPECIALだ。
正直狂っているゲームで、1990年代後半~2000年代後半のブラックジョーク満載、不謹慎ネタ盛りだくさんのMOTHER2ライクなのだが、俺はアホみたいにハマってしまった。

というのも、当時の俺はこうした時事ネタをほぼ知らなかった。
社会の勉強もここまで風刺して笑いものにすれば面白いんだな、と思っ(てしまっ)た作品である。
普通にネタの内容は終わっているが、ストーリーとしては面白いのだ。
風刺ネタもかなりお笑い寄りにしてあるからか、あまり知らないような人でもしっかりと「なんか面白くね?」と思えるような雰囲気を出している。
ダークなネタが埋まっている癖して、ドットの質が極めて高かったり、MIDIとはいえMOTHERシリーズの音源を完全に耳コピしていたり、戦闘もRPGツクール基準ながらしっかり遊べるようになっていたりと、ゲームとしての出来があまりにも良かった点もハマりに拍車をかけている。

あと、修学旅行でしか行ったことがなかった東京の世界が見事に再現されているのがちょっと良かった。
アキバってこんなんなのか~とか思っていた。
すすきのとかで女の子に主人公一行が沼っていくところ、個人的に結構好きだった。思春期だったので…。
名古屋飛ばされてたのだけは許せんが。

ここからMOTHER2にがぜん興味を持ったのはもちろんのこと、VIPRPGという特殊なジャンル、そしてバカゲーにハマっていくようになる。
VIPRPGからは「お嬢様シリーズ」にハマったことで「見るゲー」や「サウンドノベル」に興味を持つようになったり、鬱ゲーに近い「すでに私たちは地獄の真っただ中でした。」を中心としたローゼンクロイツ氏の作品にハマったりと、間口が大きく広がった。
バカゲーは「学校であったベジータハーナス」などVIPRPG内部のバカゲーを起点としながら、PS1やPS2に収束し「せがれいじり」や「GUNDAM 0079」、「鈴木爆発」や「ツインゴッデス」などに収束していく。
最近「鈴木爆発」を買ったのもこいつが起点なのかと思うと…ちょっと複雑
だな…。

次回に続く

文字数が凄いことになりそうなので一旦ここまで。
続きをお待ちください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?