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「源平討魔伝」の思い出とメッセージ

こんにちは。なるぼぼです。

思い出し程度の小話になるんですが、今日は源平討魔伝の話をしようと思います。
ゲーム紹介も兼ねながら、思い出話をする程度なので、気楽に読んでいってください。
それでは早速。

1.源平討魔伝とは

源平討魔伝は、1986年にナムコから発売されたアーケードゲームです。
当時アーケード移植が盛んだったPCエンジンに移植され、現在ではPCエンジンminiに移植されたことで簡単に遊ぶことができます。
ファミコン版ではジャンルごと大きく変わり、すごろくゲームになったことで有名でもあります。
(一応ファミコンでも類似したジャンルのゲームとして、月風魔伝があります)

アーケードゲームということでかなり高い難易度が特徴です。
京都以降はゲームオーバー時点でコンティニューなしという鬼畜設計になっているのは、まさにアーケードらしいと言えます。
龍や琵琶法師などの独特なボスキャラに加えて、おなじみ義経や弁慶などが登場するのも印象深いですね。
ステージごとに見下ろしになったり横スクロールになったりと、アクションのジャンルが切り替わるのも面白い所と言えます。
あとはジャンプに癖がある印象が強いです。
動く足場と主人公に慣性がついていないため、マリオよろしくリフトの上でタイミングを伺おうものなら足場に合わせて移動しなければならないのが初見の僕には印象的でした。

2.源平討魔伝との出会いと奇遇な入手

個々からは思い出話。

僕が初めて源平討魔伝を見たのは7年前です。
当時ゲームセンターCXにハマっていた僕は、偶然源平討魔伝の回を見ることになります。
当時の僕は源平討魔伝が凄く難しいアクションであるとともに、平安末期の美しい世界観が見事に再現されていること、日本を統一するようなマップのスケールなんかに惚れ込んでいました。
しかし当時はPCエンジンminiというものは世に出回っておらず、Wii版VCもWiiを自由に使えるようなテレビがなかったために遊ぶことは断念せざるを得ませんでした。

それから4年後。
すでにWii版VCは対応終了となっている中で、僕はWiiUを買います。
というのも、WiiUならスーファミがまだ遊べること、特にMOTHER2という名作が遊べることに興味がわいていたからです。
当時のWiiU中古市場は不人気のあまり5000円程度でたたき売りされている状態であり、レトロゲーをある程度の環境でやりたかったぼくにはうってつけのハードでありました。
案の定GEOの中古たたき売りコーナーにWiiUが一台あり、僕はそれを購入します。
それが偶然の始まりでした。

中古ハードでメモリー内にデータを保管できるゲームの中には、前の持ち主が意図せず残してしまったデータが眠っていることがあります。
そうです。
僕は前ユーザーが残した源平討魔伝が入ったままのWiiUを獲得したのです。
これは全くの偶然で、僕も起動してみて驚きました。
どうやらWiiUは親のMiiの初期化などを行ってもゲームデータは残るようで、WiiのDLソフトとWiiUに初期搭載されていたソフト(マリオU)が残っていたようでした。
棚からぼたもちとはまさにこのこと。
誰かは知らないけど近所のGEOにWiiUを売ったお父さん、ありがとうございます。

ちなみに本当に運がよく、WiiUの中の源平討魔伝は今では入手困難のAC版でした。
さらにスプラッターハウスのAC版もありました。
マジでありがとう。知らないお父さん。

3.エンディングの哀愁

話をゲームに戻しまして。

僕が源平討魔伝で一番好きなのはエンディングです。
哀愁ただよう文章、音楽、背景。
全ての要素が見事に重なり合ったエンディングです。
僕は京都行く前に積んだぐらいに速攻諦めたクソプレイヤーでしたが、エンディングをYoutubeで見たときは感動したのを覚えています。
参考までにリンクを貼っておきます。

神様は死んだ
悪魔は去った
太古より巣食いし
狂える地虫の嬌声も
今は、はるか
郷愁の彼方へ消え去り
盛衰の於母影を
ただ君の切々たる胸中に
残すのみ
神も悪魔も降り立たぬ荒野に我々はいる
故深谷正一氏に捧ぐ

このメッセージは、見事なまでのダブルミーニングを表しています。
最後の「故深谷正一氏に捧ぐ」でお分かりいただける通り、この文章は当時のナムコの名プログラマーである深谷氏への追悼メッセージです。
深谷氏はナムコでも「神」として崇められていたそうで、複数のゲームにおいて追悼メッセージが残されています。

僕は、この追悼メッセージが見事なまでにゲームとの相性を崩すことなく書かれている点が凄いと思います。
源平討魔伝のラストでは、ラスボス頼朝が「我が魂は不滅じゃ」と言い倒れた後、主人公の景清も桜吹雪となって散っていきます。
まさに何も残らず。
「盛衰の於母影をただ君の切々たる胸中に残すのみ」「神も悪魔も降立たぬ荒野に我々はいる」という文章にも、何も残らず消えていったという意図が読み取れます。
ゲーム内にも登場する琵琶法師の伝えた「平家物語」の「諸行無常」、この世のものは絶えず変化し続けるという理の如く、頼朝と景清の消えた日本というものは変化の中に飲み込まれて行くのでしょう。
こうした平家物語の言葉に、当時のナムコや深谷氏の思いを重ねるようなこの文章は、何とも言えない感情が湧き上がってきます。

絶妙な哀愁の中で生み出されるエンディングは、他のどのゲームでも感じられない感情が湧き上がってくると思います。
僕も頑張ってエンディング見るまでやりたいです。やります。多分。

4.終わりに

いかがでしたでしょうか。

僕が生まれる前に発売され、ホントにめぐり合うことができなければ触れることすら叶わなかった源平討魔伝。
様々な偶然の中で、このゲームに出会えたことは奇跡だと思います。
レトロゲームという、自分の知らない領域に入り込むという楽しさを、今後も味わっていきたいですね。

さて、次回は何書くか決めてません。
思い出系の話ならいくつかあるので、それ書いてもいいのかななんて思ってます。
とりあえず今回はこの辺で。
お疲れ様でした。

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