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Sibeprenlimab(大塚製薬)
今日は大塚製薬が開発しFDAからブレイクスルーセラピー指定を受けたsibeprenlimabを掘っていきます!
大塚製薬のsibeprenlimabが、IgA腎症の治療薬として米国FDAからブレークスルーセラピー指定を受領👏
— チクチク@製薬ブログ (@mrnetinfo) February 16, 2024
このヒト化モノクローナル抗体は、IgA腎症の進行に重要な役割を果たすB細胞成長因子、サイトカインAPRILの作用を阻害します。
Phase 2… pic.twitter.com/6VOjzqfHre
日本の企業の薬が海外で評価されるとうれしいですね!
作用機序
sibeprenlimabの作用機序を見ていきます!
APRIL
まずはターゲットのAPRILを確認します。
APRIL(A Proliferation-Inducing Ligand)は、腫瘍壊死因子(TNF)ファミリーに属するタンパク質で、主に免疫系の調整に関与しています。
具体的には、B細胞とプラズマ細胞の生存と発達に重要な役割を果たします。APRILは、B細胞成熟抗原(BCMA)やB細胞活性化因子(BAFF)といった受容体と結合することで、これらの細胞の機能を調節します。
ざっくりいうとAPRILはB細胞の異常な活性化や増殖そして、最終的なIgA産生に関与しています。
糖鎖異常IgA
次に異常糖鎖化されたIgA1です。
通常、IgA1のヒンジ領域と呼ばれる部分には、複数の糖が付加されています。しかし、IgA腎症の患者では、この部分の糖鎖化が異常で、特にガラクトース(一種の糖)が欠けていることが多いです。(※ガラクトース欠損型糖鎖異常IgA1)
この結果、露出したN-アセチルガラクトサミン(GalNAc)という糖が自己抗体によって認識され、免疫複合体が形成されます。
これらの免疫複合体は腎臓の糸球体に沈着し、炎症や損傷を引き起こします。
sibeprenlimabはAPRILを中和することでIgAひいてはガラクトース欠損型糖鎖異常IgA1を抑制しIgA腎障を治療します。
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