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『ブルーヘロンのいる森で約束したこと』第5話

♡第4話続き♡

「まずはハヤト。。普通に生活していたのが 突然、こんな森に迷い込んだらパニックになるだろう。それは理解する。。が、今お前は俺の前にこうしているわけだ わかるな?
今のこの現状をお前は受け入れ 先に進まなければ、外に戻ることは出来ない。もちろん、この森にとどまることも難しい。自らを信じて進むか 逃げ出すか 自分で決めなくてはならないだろう。
言っとくが逃げ出した場合、お前は永遠にこの森の中で いやお前自身の中で 自分の恐れと向き合うことも出来ず、出口のない空間の中でぐるぐるさまよい続け、人生を終えることになる」

ハヤトはしばらくの間 呆然と立ち尽くしていた

突如サヤカが口を開いた
「私この先へ行くよ。ここにいても仕方ないじゃん そうでしょお兄ちゃん。ブルーヘロンそういうことだから私たちを助けて」

ブルーヘロンはサヤカのはっきりとした意思を受け取っていた
「サヤカは自分を信じて自分で決められたんだな」
「うん」
サヤカは力強く答えた
「だって自分が自分を信じてないと生きていても楽しくないじゃん」

ブルーヘロンは優しく微笑んだ
「ハヤト 良い妹を持ったな。いいだろう お前たちを向こう岸まで渡してやろう」
そう言った瞬間から、みるみるうちにぬかるみが乾き沼地も姿を消し あっという間に道ができた

「凄い!ブルーヘロンありがとう」
サヤカは歓喜し、嬉しさのあまり飛び上がった

ハヤトたちはブルーヘロンのくれた贈り物の上をしっかり噛み締めながら歩いていった

向こう岸に着く手前でブルーヘロンは待っていた
「これを持っていけ」
ハヤトとサヤカに自分の青い羽を渡した


「自分に正直に 自分を信じて 自分で決めていけ」ブルーヘロンはそう言い残すと、その場を去ろうとした

ハヤトは今まさに飛び立とうとしているブルーヘロンに向かってこう言った
「俺は自分に正直に 自分を信じて 自分で決めて歩いていくよ。これからずっと。。ブルーヘロン忘れないよ。ありがとう」

飛び立ったブルーヘロンのその瞳にうっすらと涙がにじんでいたようにみえた

「この青い羽、思い出にくれたのかしら」
「サヤカ それもあるかもしれんが、それを持つ者はブルーヘロンに誓った いや自分自身に誓った言葉を忘れないようにするためのものじゃろう。まだまだ、この先何が起きるかわからん。
もしハヤト サヤカが何かに迷って、正直になれなくなるとかやな 自分を信じられなくなるとかやな 決められなくなるとかやな そんなことがあったらや その青い羽を祈りに変えて 再び自分の気持ちを確かめたらええんちゃうやろか」

「うん!!」
2人は同時に そして力強く頷いた

            ♡続く♡

私は自分の親との関係が良好でなかった為いろんな経験をしました。その経験を活かしてお母さん、お父さんの子育てのストレスが解放される楽しい時間を、たくさんの子供たちに笑顔を提供していきたいと全国の舞台で朗読劇、楽しいパフォーマンスをやる事を目標にしています。応援よろしくお願いします♡