★《続・読書余論》池田純久著『陸軍葬儀委員長』昭和28年刊

 こんかいの《続・読書余論》は、陸軍統制派のエリート幕僚として、昭和前期にわが国の経済をソ連型計画経済にしようとしたグループの中心の一人ではないかと言われることのある、池田純久(1894~1968)の、数少ない自著です。

 厳密には戦前の本ではありません。しかし本書が再刊されるような可能性はまずゼロでしょう。

 GHQの日本占領が解かれて出版も自由になったタイミングで、旧軍人の回想録がいっせいに刊行されています。ですが、本書はあまり売れなかったのか、いま古書店で探してもなかなか見つからず、読むのは諦めていたところ、ある親切な方が、中野の古書店で見つけてくださいました。東京都中野区は、池田の自宅があった場所です。

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