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歴史&文学散歩

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各地の史跡をめぐった記録です。
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#展示会

東京国立近代美術館 『重要文化財の秘密』 森鷗外に導かれて

 東京国立近代美術館で開催中の『重要文化財の秘密』展を見てきました。明治以降の重要文化財(絵画・彫刻・陶芸)68点のうちの51点を集めた特別展です。  去年、東博の国宝展を見た時に知りましたが、国宝指定の美術品のうち、成立年代が一番新しいのは渡辺崋山の『鷹見泉石像』(1837年)。つまり、明治以降の作品はまだ国宝にはなっていないんですね。ある程度時間が経たないと、評価が定まらないということなのでしょうか。  文化庁のHPに「国宝 重要文化財のうち極めて優秀で、かつ、文化史的意

東大図書館で知の巨人の足跡を追う 森鷗外歿後100年記念展

 東大附属図書館で開催されている「テエベス百門の断面図 歿後100年記念 森鷗外旧蔵書展」を見学してきました。  図書館の閲覧スペースは東大関係者しか入れませんが、展示会は誰でも無料で見学できます。おまけに分厚い目録まで無料だなんて、国立大学だからとはいえ、太っ腹ですね。  だけど「テエベス百門の断面図」って…。東大生はこれを見て「おおっ。面白そうだな。ちょっと見て行くか」と思うのでしょうか? もともと小難しそうなイメージがある鷗外を、ますますとっつきにくいものにしているの