2023年5月読書記録 海外文学・歴史篇 ロシアのアネクドート、フランスの国民作家
今月は青空文庫の作品を多めに読んだので、読書記録を二回に分けます。
網野善彦『海と列島の中世』(講談社学術文庫)
歴史学者である網野善彦先生の講演をまとめた本。
ネットで網野先生の名前を検索すると、まず出てくるのが『もののけ姫』との関係です。『もののけ姫』の世界観は、網野先生の歴史観に基づくものなんですね(宮崎駿監督と対談もなさっています)。
先生の歴史観を一言でまとめると、「日本には、農民以外の庶民も大勢いたのだ」ということになるかと思います。中世や近世の庶民と