太宰治『右大臣実朝』 滅びを予感した悲劇の人
『右大臣実朝』は太宰治の長編小説です。実朝って、地味な人ですよね。ネットの感想を見ても、『鎌倉殿の13人』関連で読んだという方がほとんど。
このドラマを観ていないので、ウィキをちらっと眺めたところ、三谷さんの解釈は、「現代の視点では、もうこれしかないだろう」というものでした。文書には残っていないので、歴史学的に「実朝には同性愛的傾向があった」とは書けないと思いますが、まだ二十代半ばなのに「実朝には後継ぎができない」前提で話が進んでいるわけですから。同性愛ではなくても、女