累進課税の根拠の一つ
恣意であり根拠が無く妄想であるから、反論や非難に意味は無い。
ここまで書かなければならない今は、一つの過渡期であろう。
青年貴族の主張
「税金の恩恵を受けたことが無い」
ネットで財を成した青年貴族が「税金の恩恵を受けたことが無い」と主張していた。
すでに過去の出来事として埋もれているが。
はたして彼の発言のとおりだろうか?
商売が安全に行われたということは、最低限必要な『治安』が保たれているということである。
商売としての業務だけではない。
売り買いしている商品は流通業者が運ぶ。
そのトラックが走る道路は税金で作られ整備されている。
商品を作る工場の従業員の安全な通勤や生活は、税金で動いている警察や消防で、さらに、健康保険業務や市民生活をバックアップする市区町村の役所の業務で保障されている。
商品でなくてサービス業であっても同様の事だ。
儲かるのは治安が良いから
少なくとも日本の大半では、正当な商取引が保証されている。
正当性は努力した者や発想が良い者の成功を保証する。
正当性が保証されない場合、業務の大半は取引自体が『正当に行われる』ことに費やされ、本来の商品販売や開発業務の割合は激減してしまう。
つまり、『相手にごまかされないスキル』が必要となり、アイデアや努力だけでは成功できない非効率な社会が出現してしまう。
そうなると、よほどの商才が無い限り青年程度では利益を上げることはできないだろう。
但しここで言っているのは、あくまでも正直な商取引を行う場合であり、商売自体が不当で不正直なものである場合は全く異なる。
『悪知恵が働くもの』が成功することになるだろう。
税金が無縁と感じるのは無知を露呈している
自分の周囲だけしか認知認識できないと、生まれたときから存在する各種のサービスを当然のものと思い、その起源や存在基盤に気づかなくなる場合が多い。
そしてこのような者が成功すると「俺の才能で成功した」と言う。
成功を保証した治安や社会的なサービスを考慮できず、目の前の事しか見ていないことを露呈しているだけなのだが。
治安他の社会情勢が経済に影響する
治安だけではない社会的なサービス、さらには教育の充実による上質な労働力や研究開発能力、問題解決能力は商売を活発にして経済を向上させる。
逆に考えると、儲かる良質な社会ほど『良質で手間がかかる社会的背景の恩恵』を受けているのである。
成功するほど『社会の恩恵を受けている』
成功すれば業務範囲が広がり従業員も増える。
扱う商品やサービスの量も拡大し流通や製造会社との関係も大きくなる。
その分、社会的背景への依存度も大きくなる。
芸能人の場合は従業員が居なくて個人が頑張っている?
いや、ファンが高額な芝居のチケットを購入できるのも、出演するテレビ番組から高額のギャラを貰えるのも、個人や企業が金を使えるからであり社会的背景がそれをバックアップしているからである。
「私の才能で私が頑張ったから」という言葉は、少なくとも現代の日本では成立しない虚言である。
社会背景への依存度に応じた納税が順当
非常に乱暴に言うと、儲けているほど社会背景への依存度は大きい。
そして社会背景を調整し保っているのは税金である。
こう考えると、儲かるものほど社会背景への貢献を増やすべきであり、直接的に言えば『税率を上げるべき』なのである。
繰り返す
社会を無視して儲けは無い
儲かるほど社会の恩恵を受けている
だから課税は累進性である
bye
ありがとー