沖縄電子少女彩のファンが自主制作した10インチ盤レコード
20歳を迎えるという一生に一度の特別な2020年の記念に
推しのレコードをつくるなんてファン冥利に尽きる
どうしてもレコードで作りたかった
しかも10インチ
名前が原題と無関係な邦題
プレスはチェコ
うまい具合にはまっていく
アートワークにはブートレグらしさを
ジャケット? モチーフはソ連や東欧の
でたらめなタイトル文字
モノクロを無理やり彩色したようなチープな色合い
胡散臭さ
三線は肝(チム)
シールドと血管を配した
頭出しなど逆立ちしてもできない
デフジャケの似顔絵や名前はzmena
zmenaはプラハ在住で
鶯谷駅近くのメゾネットタイプのカフェなどに出没しては
似顔絵や短文を描いて去る 設定
潜在的にDavid Bowie「LOW」のB面があったのかどうか
何はともあれ音声データありき
そもそもの始まりは沖縄電子少女彩のアルバム購入特典で
購入者一人一人をイメージした曲を沖縄電子少女彩がつくって提供
そのデータは購入者が二次利用しても構わないというもの
まんまだろうがリミックスだろうが何だろうが
当初は普通にCDRで出そうと思ってた
収録タイトルやジャケットも決まってた
↓2018.2.26付twitterより↓
沖縄電子少女彩 Vs Pulnoc
リミックスアルバム予定内容
Kujambula Okinawa Magetsi
邦題「プラハへの手紙」
8インチジャケットCD-R
1.Půlnoční téma(Úvod)
2.Jedovatý
3.Tramvaj První
4.Tramvajdruhý
5.Ledový mléčný čaj
6.Zvonek
7.Půlnoční téma(Nechte)
プロトタイプの画像を投稿したのは良いが
肝心のフィールドレコーディングのデータが行方不明となり頓挫
毎度のことである
ちなみに「トラム」とは江ノ電の路面電車区間で録音
「ベル」はその近くの寺の鐘
「毒素」ほかは覚えてないが
in out は当時ハマってたMEMORY TAPES「Player Piano」のコンセプトのパクリ
ジャケット構想
ジャケットはほかにいくつか案があり
一番力を入れたのが右下の
タイトル通り東欧もしくは旧ソ連の粗悪なコピー盤をイメージ
ロゴもソ連の有名なレーベルをTincyを掛け合わせ
(元ネタは探してみてください)
まぁこんな感じ
お気づきの方も多いだろうから
同郷とはいえ、、、言葉が出ん
沖縄電子少女彩の出世作となった2017年12月12日初DOMMUNEの模様から
この時まさに17歳 女子高生にしてDOMMUNEに出演ゆう快挙を成し遂げた
野獣が獲物を捉える眼はこの頃からだったか
そいえば「17才」 銀杏カバーしてたな
「じんじん」よろしくノイズアレンジで叫んでほしいもの
もしくは彩階段で
頓挫を経て再燃
数年が経ちクラウドファンディングのリターンでノイズレコーディング体験というのがあり、これも有難いことにフリー音源で宜しいということ
実際に沖縄電子少女彩が使用していた三線の払下げ品を引っ提げいざレコーディングに臨む勿論、三線は引いたことが無いしギターとかも弾けない
当然ながらノイズマシンも触れたことがなく下手にいじると壊すんじゃないかとおどおど
そこは秋山徹次かノエルアクショテに倣ってアブストラクトに
で普段あんだけレコードレコード言うてる奴がCDRで良いの?
自費出版は30年前
自主制作CDは25年前、勿論Rでなくプレス
ならばレコードっしょ
そうしてるうちに年が暮れ2020年を迎えようと
やがて迎える2020年、沖縄電子少女彩が20歳の誕生日を迎える年である
ならばそれを記念してファンが自主制作レコードをつくるってのも一興ではないか
それも7インチで表33回転、裏45回転とか、とにかく普通のじゃないやつ
といって12インチはかさ張る
ならば10インチだろ
10インチなら10分程度は余裕で収録できる
使ってるリュックにぎりぎり入るサイズ
NONの二穴(超限定で三穴もあるとか)にあやかって三穴とする
NEU!をパクって回転数フリーとする
配信やCDじゃ逆立ちしてもできない芸当だ
アートワーク
ハードジャケットは無し。旧ソ連や東欧の粗雑なコピー品やブートをイメージし、内袋に解像度を下げてプリントした紙片をジャケット代わりとする
1枚は先般つくったとっても東欧っぽいの
もう1枚は初期沖縄電子少女彩のアイコンでもあるカンカラ三線をモチーフにした画
これは後述する「ドイツの心」というアルバムの拝借で
心臓に見立てた三線から血管のように赤いシールドが張りめぐらされてる
演劇用の血のりで描いた
ちなみにランダムでデフジャケを作ったのだけど
似顔絵と縦書きの題字はzmenaによるもの
zmenaは奄美の血を引く人物でプラハ在住、二人ともお互い面識は無い
その題字が描かれた壁に同じ作者による似顔絵がこれ
(イメージ)
プレス先の選定
は岬たん @misakitan22
のブログ「レコードプレス業者6社を比較してみた」を参考に
http://misakitan22.hatenablog.com/entry/2017/05/19/165301
実際に出向いて話をしてると
自分が持ってる西部警察のピクチャーディスクもここ、プレスはチェコ、決まりじゃん!岬たんに感謝
岬たん自身の7インチリリースに至るまでの経緯だからとても参考になったしさすがに東洋化成では作れんなぁ菊池ともか @tomoka_slvjet
羨ましいなんて思いつつ
ネットでやり取りできる昨今ショールームで打ち合わせが楽しく
ほんとはレーベルも要らなかったんだけどプレス工程で必須だとか勉強になる
レコードプレス (アナログレコードプレス) | WOLFPACK JAPAN.
https://wolfpack-united.jp
工程が詳しく載ってるし見積フォームも充実してる
それでもなお不明な点があるゆう口実で事務所に行き
カラー、ピクチャーディスクを見せてもらうのがよいかなと
2020年が明けようとしていた
収録ナンバーに戻ろう
デジタルなリミックス機材など皆無なんで
収録は風呂場
要はスピーカーで流して浴槽に沈めたマイクで拾う
提供いただいた音源をMP3に変換してガラケーで鳴らしたものをモノラルで録音
ノイズマシンやミキサーなるものを持ってないんで
フィールドレコーでイング音源はそれぞれのガラケーとかタブレット並べて鳴らしたり
マイルドな(!)ハーシュノイズのようなのはシャワーっす
何かが落下するのは糸切り鋏
シャワールームでカミソリてのはあんまりなんで
風呂場で糸切り鋏が落ちてく
でマイクごと浴槽へ
前半の殆どは水中で聴こえる音
こんな
もちろん浴槽に沈んだままじゃ困るんで
上がるんだけどドアが乱暴に閉められる
ドア越しに聴こえてくるやつ
これはアモンデュールのモロパクリ
あビョークもだった
後半、糸切り鋏でチョキチョキやるは
DEPECHE MIODE「Blasphemous Rumours」まんま
カミソリがユニットバスに落下する音って想像できないんで糸切り鋏をタイルに落とす
アートワークは80年代ブートのチープで胡散臭さを
何っつってもこれが参考になったUSSR盤
解像度と色を崩しプレーンジャケットに何とか貼り付いてるかくらいのザラ紙は勿論ありあわせの
ローファイを売り物にして小ぎれいにまとまってるのも何だかなと
回転数フリーは言うまでもなく「Neu! 2」など
NONパクリの三穴と組み合わせれば無限の音が聴けるわけ
聴けばわかるから明かすんで45回転にてカッティングしとりやすよ
B面ジャケは1985年頃WAVEが出してたATA TAKの「ザ・ハート・オブ・ジャーマニー」
三線に血管を模したシールドが張り巡らされる感じ
沖縄電子少女彩は個人名でありプロジェクト名である
NENAやトーヤみたいだな
年明け早々にプレスを終えチェコから届いたのが1月末
リリース日は2020.2.2とした
チェコとりわけプラハには特別な想いがある故チェコプレス盤レコード
せっかくなんでNONの二穴7インチの向こうを張って三穴10インチにした大人げないなぁ
回転数フリーなんでどんな回転数でも構いません(これもパクリだ)
勿論モノラルす但し奥行きのあるね
正直10インチで三穴だとロングアームしか聴けないかも、、、
杞憂だった。
でもこれ以上外周に行くのが怖いからやめとこ計算すれば即答なんだろうけどBoyd Riceセンセごめんなさい
それどころか本家NONで三穴を見つけてしまったわ
https://discogs.com/ja/NON-Mode-Of-Infection-Knife-Ladder/release/209011
数枚だって。
で
せっせと電動ドリルで三穴化にいそしむ
そのままではキツいのでヤスリでバリを除去しつつ拡げる
33回転、45回転、78回転それぞれ三穴分
仕上げは
ラベルは今回一連の制作を「僕たち沖縄電子少女彩の大ファンです。」とした
元ネタ
インサート
完成→配布
さて
タイトルを拝借した義理を立てる為、まずはPANTA献上用の装丁
ラベルとインサートを別仕立て
2枚つくって1枚をLoft9のトークライブ後に手渡し
告知、ツアー
オンラインショップに掲載
bandcampに掲載
ヘビーメンタルバンドとしてツアーに出る
恩納村
瀬底島
瀬底島
那覇
那覇
京都
京都
御勝山古墳
飛田新地
多謝;沖縄電子少女彩、スタッフはじめ関係者の皆さま
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