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2018年11月の記事一覧
小怪の囁き(ようせいのささやき)
とある物書きの男が、次の話に悩んでいた。眉間を痛む程、悩ませていた男はある晩に小さな姿をした人に出会った。枕元でごそごそ動く様は、昔話に聞く小怪(ようせい)そのものだった。男は小怪と ある契をかわした。毎晩、我々は自分達の知っているいろんな話、胡乱な噂、を仲間たちから、風の如くめまぐるしく伝わってくるものを、代わる代わる耳元で囁いていく、というのだ。そのかわり 気に入る話が 男の耳に入ってくるまで
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