くそマイナースポーツアメフト その6
アメフトの超分業制については、何となくおわかりいただけてきたんじゃないかと思うのですが
まだ伝えてなかった、更なる分業制について今回はご説明したいと思います。
アメフトは他のスポーツと違って、オフェンス専任の11人とディフェンス専任の11人の合計22人が1チームに必要とその1でご説明したのを覚えているでしょうか?
この時にはなるべく説明を簡単にするために、黙っていたことがあります。
実は、オフェンス、ディフェンスに加えて、第三の部隊、キックチームという選手達が11人います。
何と1チーム総勢33人!
試合に出れる確率はサッカーの三倍ですね(笑)
これが「大学から始めるならアメフト」と言われる所以です。素人でも何かに秀でていれば試合に出れる。
さて、このキックチームとは何か?
アメフトのゲームは、オフェンスとディフェンスとキックの3パートに分かれてます。(今まで黙っていてすみません)
キックとはどういう瞬間に訪れるか?
それは下記の3パターン
① キックオフ時
② タッチダウン後のボーナスキック
③ 攻撃権放棄時
①キックオフ時
これは、容易に想像できると思います。
サッカーと同じく、試合開始時や得点が入った後の試合再開時にキックオフから始まります。
この時にキックを蹴る側の人たちが、キックカバーチーム、蹴られる側のチームがキックリターンチームと言われます。
なんでこんな名前がついているのか?それはアメフトのゲーム特性に関係しています。
その1で説明した通り、アメフトで得点を入れるには、相手チームのエンドゾーンにボールを
持っていかないといけません。
4回の攻撃で10ヤード進まなければいけないルールに従いながら
なんとか相手のエンドゾーンまでボールを運ぶのですが
じゃあそもそも、攻撃チームはフィールドのどこからスタートするのか?
それを決めるのがこのキックオフになります。
サッカーなどの一般的なスポーツは普通、先攻がボールを蹴って、試合が始まりますよね?
アメフトは正反対で、ボールを蹴るのは守る側のチームで、ボールを蹴られるのが攻撃をする側なんです。
キックオフは自分の陣地(自陣)の35ヤード地点から蹴ります。
守る側のチームとしては、点数を入れられたくないので、なるべく自陣のゴール(エンドゾーン)から遠いところに攻撃チームを追いやりたい
なので、思いっきり、敵陣深くにボールを蹴りこみます。
だいたい、敵陣の15ヤード付近にまでボールが飛んでいくのが一般的です。
そうすると攻撃側は15ヤード付近から攻撃開始なので、85ヤードも進まないと、点数が入らないことになります。
なので、ボールを蹴られた側(攻撃側)はそのボールをキャッチして、蹴った側に捕まるまでエンドゾーンを目指して走ることが許されています。
蹴りこまれたボールを持って、押し戻すことから、これをボールをリターンすると言います。
なので、キックリターンチームという名前なのです。
一方で、キックを蹴った側のチームは、せっかく蹴りこんだボールを自分の陣地にリターンされては意味がないので、全力で捕まえに行きます。リーターンされるのをカバーするので、キックカバーチームという名前になってます。
どんな感じかはこちらの動画をご確認ください。 (これはめちゃくちゃナイスなキックリターン集です)
② タッチダウン後のボーナスキック
これはその5で説明した通り、タッチダウン(6得点)した後に、そのまま続けてボーナスポイントの機会が与えられるので、エンドゾーンから15ヤードの地点から、ボーナスキックを行います。
これをフィールドゴールキックと言います。
蹴ったボールがこの間を通ればOK
普通の攻撃と同じく、15ヤード地点に置いてあるボールをスナッパ―が掴み、後ろにボールを投げてスタート
それをキャッチしたホルダーと言われる職人が、キッカーの蹴りやすいところにボールを設置、そしてキッカーが蹴ります。
ボール蹴られる側(守備側)は、当然追加点を阻止したいので、この一連の作業を全力で阻止しに行きます。
アメフト用語でいう「潰し」にいくわけですね。
どんな感じかはこの動画をご覧ください。
(良い動画がなくて見難いですが、、)
③ 攻撃権放棄時
これがちょっと理解するのが難しいかもしれませんが、これをクリアすればもう怖いもの無しです。
アメフトの攻撃権は4回与えられることはもうご存知ですよね?
しかし、4回攻撃することはほぼありません。
どういうことか?
例えば、4回攻撃して、もし合計10ヤード進まなければどうなるか?
その地点で、即攻守交替になります。
つまり、もし自陣20ヤード付近で、4回の攻撃権を全て消費してしまうと、次に相手チームはわずか20ヤードだけ進めばもう得点につながるのです。
これは嫌ですよね?
そこで、普通は3回の攻撃で10ヤード進めなければ、4回目の攻撃権を放棄して、その代わりに、ボールを思い切り相手陣地に蹴りこむことが出来ます。
これをパントキックと言います。
①の時と同じく、蹴る方をパントカバーチーム、蹴られる側をパントリターンチームと言います。
当然、リターンチームは攻撃開始地点を少しでも有利にすべく、ボールをキャッチして
エンドゾーンに向かって全力で走りだします。カバーチームはそれを阻止すべく、ボールを蹴るや否や、キャッチしようとしている人間を全力で捕まえに行きます。
どんな感じかこちらの動画をご確認ください。
以上、これでキックに関して全て理解できたあなたはもう立派なアメフト選手です。
アメフトは攻撃の概念も難しいのですが、このキックも難しいので(特にパント)
このポイントを押さえることができたら、アメフトの試合を観に行っても1試合を通して楽しむことができるでしょう。
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アメフトスタンプはこちら↓
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