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福澤諭吉×TK工房 仮想対談③

TK「先生、ほな一番大事な出だしを見ていきましょ」


■人はホンマに平等か

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」て言われてるやん?
どういうことかっていうと、天が人を生み出す時は、みんな同じ権利を持ってるし、生まれつき身分の上下なんかないねん。この世界にあるもん全部利用して、衣食住にも困ることなく、自由に生きることができるんや。ほんでお互いの邪魔もせんと、それぞれが楽しくこの世を生きていけるように神様はしてくれてるんやで、ていうことやねん。
でもな、この世界を見渡してみるとやな、賢いやつもアホなやつもおんねん 。貧乏人も、金持ちもおる。ほんで、社会的地位の高いやつも、低いやつもおんねん。こんな格差は、なんでできると思う?
その理由はめっちゃ簡単や。賢いやつとアホなやつの違いってのは、学ぶか学ばへんかによってできるもんなんや 。
単純にその人に学問の力があるかないかで、そんな違いができてるだけやし、天が生まれつき決めた違いとちゃうんや 。
単純に、ちゃんと学問して、物事をよう知ってるやつは、社会的地位が高くて豊かな人になるし、学ばへんやつは貧乏で地位の低い人になるてゆうことなんや。


TK「いやー、めっちゃええこと言うてますねー。」

先生「いやホンマめっちゃええこと言うてるで。何ならこの本で1番大事なこと言うてるところやからな」

TK「いや、ホンマそうなんですよ。いっちゃん大事なこと言うてる」

先生「それやのに、『福澤諭吉は、天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らずて言うた人』、って何やねん。どこ切り取んねん。マスコミか」

TK「先生、落ち着いて。時代考えましょ。」

先生「しかし、いくら学校の教師がそういう風に紹介したからって、それを鵜呑みにしてしまうのも寂しいな~」

TK「たぶんそれは日本の教育の在り方が原因なんだと思います。実は僕らの時代の教育っていうのは、知識詰め込み型というか丸暗記推奨型というか、上の人間から言われたことを素直に受け取って覚えることを良しとされてるところがあるんです」

先生「それは学問に触れたことない人間に対してする場合はある程度仕方ないんやけどな。ただ、基礎的な知識が身についたなら、物事に疑いを持ち、教師とでも議論をしていく環境が必要なんやけど、そういう環境は整ってないってことか?」

TK「先生の仰るように、現在は義務教育というものがあり、小学校6年間、中学校3年間の合計9年間で、まず必要不可欠な基礎知識を教えてます。ただ残念ながらその後の高等教育も義務教育の延長で、詰め込み式の学問をやらせてるのが現状なんですよ。そしてそれは単純に大学に入るためだけの勉強といっても差し支えないです。」

先生「おいおい、それはいかんな。勉強のための勉強みたいになってるがな。本編でも後で書いてるけど、それが一番あかんぞ。」

次回に続く

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