気分の発散

「領域展開!」

 そう言ってオイラは、親指を抜いた、両手の四本指を第二関節のすべてで交差させ、掌印を組み、その言葉を発した。

「嵌合暗影邸(かんごうあんえいてい)」

 足もとから影を発生させ、意識を呪霊へと向けて、一挙に拡大させる。

 ここからがオイラたちの正念場だ。

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