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闇暦戦史

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【無料マガジン】 私の代表作にしてダークファンタジー小説大系『闇暦戦史』を総括収録したマガジンです。
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2024年8月の記事一覧

作品紹介:輪廻の呪后

【作品紹介】 闇暦二十六年──。 エレン・アルターナが見る陰惨な悪夢は、日々鮮明となってい…

凰太郎
2か月前
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輪廻の呪后:~序幕~いにしえの詩

 紀元前一三三〇年、古代エジプト──。  月夜を呼吸する大砂漠が殺伐然たる夜闇にセピアの…

凰太郎
2か月前
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輪廻の呪后:~第一幕~はじまりの幻夢 Chapter.1

 エレン・アルターナが見る幻夢は、日々鮮烈になっていった。  自分ではない〈自分〉が静か…

凰太郎
2か月前
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輪廻の呪后:~第一幕~はじまりの幻夢 Chapter.2

 エジプト領地支配権を掌握した〈ギリシア勇軍〉が首都カイロの領事館と定めたのは、闇暦にて…

凰太郎
2か月前
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輪廻の呪后:~第一幕~はじまりの幻夢 Chapter.3

 エレン・アルターナが見る幻夢は、日々鮮烈になっていった。  そこが何処なのかは判らない…

凰太郎
2か月前
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輪廻の呪后:~第一幕~はじまりの幻夢 Chapter.4

 曇天もどきの陽が明けた。  現状は仕事ではない。  だから、クソうざったい相方にも拘束さ…

凰太郎
2か月前
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輪廻の呪后:~第一幕~はじまりの幻夢 Chapter.5

 エレン・アルターナが見る幻夢は、日々鮮烈になっていった。  素足に伝わる石廊の冷たさ。  足裏が離れれば血は仄かな温もりに巡り、踏み出せば硬い冷感が心地好い。その繰り返しに視界は進む。  壁掛けの松明は踊る炎に石壁を暖色に染め照らし、流るる視界は闇暦の帷に建ち並ぶ影画を通過させる。  交錯する景色は不自然な体感を植え付けながらも、さりとも自然体な認識に受け入れさせた。  はたして、どちらを歩んでいる?  古代か?  闇暦か?  わからない。  ともかく歴史に積み重なる角石達

輪廻の呪后:~第一幕~はじまりの幻夢 Chapter.6

 正直、オリンポス神信望者にとって〈エジプト考古学博物館〉は居心地のいい場所ではない。 …

凰太郎
1か月前
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輪廻の呪后:~第一幕~はじまりの幻夢 Chapter.7

 エレン・アルターナが見る幻夢は、日々鮮烈になっていった。  自らが住まう宮殿は荘厳な造…

凰太郎
1か月前
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輪廻の呪后:~第一幕~はじまりの幻夢 Chapter.8

 まだ三歳だった頃──。 「おねえちゃんなの?」  初めて見る〝新しい家族〟に、エレンは不…

凰太郎
1か月前
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輪廻の呪后:~第二幕~虚柩の霊 Chapter.1

 数メートルも進めば下降階段が在り、抜ければ大きめ石室が広場と歓待した。  砂埃に乾いた…

凰太郎
1か月前
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輪廻の呪后:~第二幕~虚柩の霊 Chapter.2

 不思議な事だが悪夢は見なかった。  姉に慰められて以来、悪夢は見なくなった。  無自覚な…

凰太郎
1か月前
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