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旧姓併記って結局何が得なのか

私は結婚後も旧姓で働いています。
一番の理由は旧姓が割と珍しい名字のため、働いている業界内で「あー○○さん」となる為。
そして数十年一緒に生きてきた旧姓には多少なりとも愛着もあり、あだ名も名字ベースのものも多いし結婚したからといって使わなくなるのは寂しいな、という気持ちもある。
そんなこともあり、結婚後の氏名変更は必要最低限しかしておらず、銀行口座やクレジットカードは旧姓のままです。
パスポートは結婚直後にちょうど期限切れになったしコロナ禍で当面海外は行けなそうなので取得もまだ。
なぜ変えないかと言われると、変える必要性があまり感じられないから。
旧姓で培ってきたものも新姓でこれから築くものもどちらも自分の財産であるのだから、変えなくても済むものは変えずにいきたい。あと、単純にやるのが面倒くさい。

その状態で不便をそこまで感じたことは無かったけれど、たまにクレジットカード記載の名字(旧姓)と登録している名字(新姓)が違う というので使用できないことはありました。

そんな中での朗報。
「マイナンバーカードに旧姓併記ができる」「パスポートも旧姓併記可能」
こういうの、待ってました!と喜び勇んで先日併記の手続きをしてきました。
この旧姓併記申請も若干手間はかかったけど、「旧姓併記ができる」=銀行口座やクレジットカードも旧姓で堂々と使用できると思っていたのでそれくらいの手間なんてなんやその だったわけです。

そして旧姓併記がされたマイナンバーカードを片手にこれで色々なものが旧姓のまま処理できる~と喜んでいたのですが…調べたところそう簡単にはいかず…だったので参考になればと思い記事投稿します。

■銀行口座
メインで使っているのはUFJ銀行なのですが、こちらは新姓名義の口座に変更しても銀行側で新姓と旧姓両方を把握しているので、現在も取引しているカード等の引き落としが旧姓で来ても処理自体は可能 という返答でした。
ただし、キャッシュカードや銀行口座に記載できる名字は1つだけなので、「旧姓併記」はできない。つまり銀行外に開示される名義情報は旧姓か新姓かどちらか1種類の名字だけしか記載されないようです。

■クレジットカード
こちらの判断はカード会社によるようです。
銀行口座は新姓、カードは旧姓名義の場合、銀行口座側の引きおとし対応は可能だけど、カードの名義(旧姓)と支払い口座(新姓)の記載が異なるのに対して、カード会社側が「信用に足るか」と判断するので、場合によってはカードが使えなくなる可能性もあり。

■パスポート
これは「旧姓併記」は可能。ただ…パスポートに入っているICチップ上の情報は戸籍に準ずる為、婚姻で名字が変わっている場合はICチップの情報は新姓になります。航空券を発行する際は基本的にパスポート(ICチップ)の情報を読み取っているので、旧姓で予約をしてしまうと不具合になる可能性大・・・トラブルを避けるのであればビザや何かも新姓で進めておいた方が良さそう。海外決済時にクレジットカード(旧姓名義)とパスポート(新姓)で名字が違う「お前は本当に本人か」となるケースもあるようです。まさしくこの事態に後輩が海外出張に行った際に遭遇していました。「結婚して名字が変わった」と説明してその時は難を逃れましたが…

結論。「一部では有効だけれど、大部分では対応していない」…
免許証やマイナンバーカードに併記ができるようになった事で自分の身分証明として旧姓も使えるようにはなったものの、銀行口座やカード名義や保険といった対民間サービスでの汎用性はそこまで高くないな、という印象。

なんだかなあ。
期待値が高すぎた分、強く感じるこのがっかり感。

普段の生活では圧倒的に民間サービスを使用することが多いのでもうちょっとあちこちで導入してもらえるとありがたいのにな。と個人的には思いますが、どうなんですかね。意外と皆さんそうでもないのかな。

私はとにかく面倒で面倒で…
そしてその面倒な手続きを婚姻した片方だけが負担するというのがいまだに腑に落ちない。名字を変更しない方にも手続きが必要なことがあればこんな不満には思わないかもしれない…笑

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