0806/0809

音楽が絶えぬ日も文学が朽ちぬ日も人は死にます 

愛が死ぬ前にうたをうたう人がいるから 人々は辛うじて生きている
私も。
わたしも

――

知っている人が増えるたびにその人しか持っていないものの多さを思う
あなたがいなくなってしまうまでに
私はあなたのいくつを受け継ぐでしょうか
そんなことを思うとき私の意識は水のように足元に広がっていて、
あなたのところまで広がればいいのに。
同じになればいいのに。
と母のようなことをつぶやく
私からは無精卵のようなことばがうまれるのです

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