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ひしむら(詩/猫/写真)
2016年4月17日 23:04
冷めた風が吹いているここに本物の月はない造られた光がいくつも笑っている塀の上の黒猫を羨ましいと立ち止まる惨めな夜が更けていく
2016年4月12日 00:09
駆け抜けて流れていく景色に季節が溶けてしまうから今も次も分からない知らぬ間に巡る四季幾度となく巡る四季恐怖するではなく愛おしみたい
2016年4月12日 00:01
桜の木のつぼみの数を数えてみたり日陰に咲くたんぽぽを探したりひらひらたゆたうちょうちょを追いかけたりそんなふうに季節を肌に感じどんな空も仰ぎ 見つめ生きてみたいのです私の歩幅で歩きじっくり呼吸をし生きてみたいのです
2016年4月7日 23:59
君が流した涙なら誰かがそっと ハンカチで拭ってくれるでしょう私が流した涙なら野花がきっと シワシワに枯れてしまうでしょう風が吹く揺らぐ定まらないこの心を置いて どこかに逃げてしまおうか