見出し画像

はじめ#6

当日、駅で待ち合わせ。

はじめ君、行きつけのお店は、細長いはビルの3階にあるイタリアン。
地元だけど、こんな素敵なお店があったんだ!
ビルは見慣れた景色としてよく外から見てるけど、全然知らなかった。

「ここぐらいしか来ないってほど、ずっとここの店なんですよ、昔から。」

オーナーさんが同級生なのかな?
馴染みのお店みたいね。


「何食べます?苦手なものとかありますか?」

ないない!らっきょ以外なら、何でも食べられます!

「オススメは、、、、あ、これです!ここのスペアリブは最高なんですよー!」

じゃ、それを!

オーナーさんもご挨拶に!
「いらっしゃいませ。スペアリブ!当店のイチオシです!どうぞごゆっくり」

はい!ありがとうございます♪
はじめ君も、すっかり大人の男性になっちゃって!、、、ってもう40代か!お互い子供たちも大きいもんね!すっかりオジサンよね。時が経つのは早いなぁ。私もそれだけお歳頃って事か!

なにはともあれ!乾杯しましょう!
久しぶりの再会!
そして、こんな風にサシで飲むとは、30年前には想像もつかなかったわ、おねーさん。

乾杯!

で?その後どう?
と、切り出すと、はじめ君は今置かれている状況、仕事の話、ご家庭の話、お子さん達の様子、そして、その、、、例の、不倫相手の話も、次々と話しだした。

なんでも?次男さんと、ママさんがうまくいっておらず、たびたび衝突しているのだとか。

奥さんはいつも怒りながらイライラして💢食事を作るんだとか。だから、そういう念が入ってしまっているからか、食卓も味気なくて重〜い空気に耐えられないのだとか。

でもさ、おかあさんて、ほんと、そのくらい毎日毎日、たいへんなんだよね。
イライラしたことないお母さんなんて、世の中に1人もいないと思う。
キーっ💢ってなったことないお母さんなんて、この世にいないと思うよ。
どんなにおとなしくて、お上品で、控えめなお母さんだとしても、一度も発狂したことありませんなんてゆーママさんは、絶対いない!って思うよ。
誰だって一度や二度は、キー👊😠ってなるなる!

それが当たり前!

でもまぁ、それが頻繁だったり、感情的にあたりちらしたり、お子さんに危害を加えるまでとなると、また話は違ってくるけどね。


それからも暫く、はじめ君の話は、延々に続く。
私はひたすら、カウンセリングマインドで、
「うんうん、なるほど。それで?うん、そうなのね!」と、傾聴に徹する😆

そのうち、話は、結婚式の話にまで、さかのぼる。

あの時、ウチの親はこっちの方が良いっていったのに、嫁は違う方を選んだ、、、とか、

あの時、この人も招待したいっていってるのに、人数がどうのこうの言って反対された、、、だの、

あの時、ウチの親が全部、負担したのに、どうのこうの、、、、とか、

まー、今から20年近く前の事を今でも引きずってて、ƪ(˘⌣˘)ʃ大変だこと。
しかし、よー覚えとるわー、ってかそんなに長年根に持ってんじゃ、シンドイだろうにねー。


で?そのー、不倫相手?あ、あの、彼女さん?は今どうしてるの?

「異動になってしまって、それ以来、少し相手も距離を置きたいみたいで。この先どうしていこうか、少し考えたいって。」

それで?貴方はどうしたいの?

「んー、、、彼女が考えて決断した事だから、僕としては尊重してあげたいんですけどね、、、」

ですけど?

「ん、、、ボクが今苦しくて、、、彼女の事を忘れられなくて、かといって会えなくて、辛くて、、、」

「なんでも言い合えたり、カッコつけなくても巣のままの自分を見せられるのは、彼女だけだし」

会いたいのに、今会えないんだね。

「もう、最近、色んな事考えちゃって、眠れなくて」

そうなのね、、、眠れないのは辛いね。

「1番上の息子が今年、受験なんで、、、それが無事済んだら、妻と離婚をしようと思います。」

(・Д・)なんと‼︎
決心は固めてるのね、、、あー、でもわかんないぞーぉ、そうはいっても、いざとなると、そんな甘いもんじゃないんだから。

それに、下のお子さん、まだまだ中学生、高校生なんでしょ?
末っ子の息子さんは、パパが唯一の味方になって支えとなってあげてるんでしょ。

貴方はいったい、どうしたいのかしらね。


おぬし、まだまだ甘いぞよ!笑

まー、見守るしかなく、こちらがどうこう言う事でもなく、ただただ聴いて差し上げる事しか出来ないし、しないけどね。

「で?沓子さんは?誰もが羨むほどの、あんなにステキなベストカップルだったのに、一体何があったんですか?」

え?なにがあったかって、、、?
😑んー、もう昔の事すぎて覚えてないなー。
そんな改めて今、聞かれても、もう通り過ぎたことだから、何にも浮かんでこないわ😆笑笑

でも、今となっては感謝しかないし、子ども達の父親であることには変わらないし、大恋愛だったから、出会った事にも別れた事にもいっさい後悔もないんだよね。

そして、子ども達は、父親のいいとこだけ受け継いでるし😆笑笑 優しい、脚が長い、背が高い、運動神経が良い、足が速いところとかね。
すくすく健康に育ってくれてるし、有難い。
あちらも、いつまでも健康で真面目にお仕事して、生きててくれれば、嬉しいし、それで充分。


「スゴいですね、強い」

あー、いや、色々あっての今だからね。
周りの人たちに助けられて、ここまでやって来られたわけだし。

「そんなに相手の事を、嫌いになるどころか、恨みもなくて、感謝してるだなんて、よりを戻す事はなかったんですか?」


出たー!こーゆーことゆーよねー。

わかんない人には、これを理解してもらうのは難しいんだろうなー。こやつも、どうやら、その手のタイプかー。わかんない人には、きっと、伝わりきれないと思う。

「じゃあ、どんな事があったんですか!」

それ聞く?
まだ聞くか!

じゃ、ちょっと話すか。

「例えば、どんな事があったんですか?それは、いつ頃の事ですか?」

「え!その時、相手の女の人は、どうして家に来たんですか?」

聞きたいか?
長くなるよっ!

「下のお子さんの出産の時に?そんな事になって、大丈夫だったんですか?」

おぬし、意外と聞き出し上手だなー(・_・;
ついつい、話してまぅやないか〜ぃ。

とうとう修羅場のクライマックスまで、話してしまったじゃないの(^◇^;)

我ながら、よくここまで記憶が蘇ったもんだ!

でも待てよ、、、こやつは、いわゆる「きっと伝えても、わからない人」だったよな。
どこまで、奥義が伝わるのかな。
いや、失礼ながら、この話を聞いたところで、こやつには奥義なんてわからないだろうな。
本当の意味で理解するのも難しいだろうなー。
偉そうな事をいうようで、おこがましいけれど、たぶん、そうなんだろうな。

ってほらΣ( ̄。 ̄ノ)ノ
やっぱり、引いてるぜっ‼︎ドン引きしてるやん!

「いやぁ、なんていってよいか、スゴい話ですね、、、なんだかビックリして、うまく言葉が出てこないです。」

やっぱりね(⌒-⌒; )まーいーよ、そんなもんだ。

「この上の階に、この店がやってるBARがあるんですよ。場所、移りましょうか!」


いいね!空気きりかえましょう(^◇^;)笑笑


4階のBARは、オトナな雰囲気漂う落ち着いたお店。

はじめ君が入店すると、マスターがこちらをみて「いらっしゃいませ!このところ、いらしてなかったから、どうしてらっしゃるかなーと思っていたところです。」

「いやー、職場の異動とかもあって、バタバタしてました。暫く来られてなかったですよね!」

「ボクは、いつものを。そして、こちらは、何かオススメを!」

なーんか、はじめ君、すっかりオトナな男性ね。

ばあや目線

「季節限定のカクテル🍸メニューはこちらです」

わぁ、、、、甘そう🤣笑笑 
ビールの方がいいけど、、、、迷うなー。

うん!ココは乗っかっとこー🤣笑笑

で、可愛らしいフルーツたっぷりの、小さなグラスに入ったカクテル🍸をいただきました✨

グィッ!
あ、あらやだ、すぐ飲み干しちゃったよ。

じゃ、次はこっちの可愛らしいカクテルを!
うん❤️これも美味しいわ!

おっとΣ( ̄。 ̄ノ)ノ隣で、もう真っ赤っかになってるよ、はじめ君。お水くださ〜い。
「お酒🥃そんなに強くなくて」

あー、そーだろよ、あんまりムリしない方がいいね。

なんだか、さっきの話で、ドン引きしちゃったみたいだし、そろそろ、終バスの時間になるから、この辺で、失礼するわね。

今日は、ごちそうさまでした!
じゃ、お子さんの受験とか、色々落ち着いたらまた聴かせてね。よく眠れるようになるといいね。
応援してるからね!じゃあ、またね!

「外までお送りします!」

今日はありがとう!
もう寒いから、ここでいいよ。
もう少し、ここでゆっくりしてくんでしょ^ - ^
じゃあね!ごゆっくり!


人生、みんな色々。
それぞれに、それぞれの道を歩んでる。
どれが正しくて、どうすればよいかなんていう事は、決まってないし、答えは一つじゃない。

きっと、はじめ君なら、ベストな方向へ向かってゆけると信じています。ガンバっていこうね!


それからというもの、あれだけ毎晩のように頻繁に連絡をよこしてた、はじめ君からは、ぜーんぜんメールも来なくなり、ピタっと連絡が途絶えましたとさ🤣笑笑

まー、そんなところだろう。

おぬし、まだまだ青いなぁε-(´∀`)これからだ!
達者でな(^^)/~~~bye-bye

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?