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「老いるショック」

 今月18日(水)からドラマ『相棒』の新シリーズが始まった。これからの半年間、毎週楽しませてもらうことになりそうだ。

 ちなみに、『相棒』の旧作は平日の夕方に再放送されているので、こちらも録画をして観ている。
 私は、2000年6月に始まった第1話からほぼ欠かさずに『相棒』を観ているので、再放送されるエピソードについては初見ではないはずだ。ところが、自分でも情けないほどに内容を忘れてしまっている。断片的なシーンや台詞を記憶していることはあっても、誰が犯人なのか、どういうトリックを使ったのかについては覚えていないことが多いのだ。
 さすがに、再々放送、再々々放送となると冒頭の数分間で(これは前に観たことがあるな)と気づけるのだが。


 みうらじゅんさんは、加齢によって心身が衰えていくことを
「老いるショック」
 と呼んだ。
 けだし名言である。
 そして、老いとの付き合い方について次のように述べている。

「形あるものはすべて壊れる」とお釈迦さまも2000年以上も前に言っておられます。「永遠」は、人間がつくったただの言葉にすぎません。
 だったら、老いていることを自ら宣言して笑っていこうではありませんか。膝痛とか腰痛とか、老いを感じたところを自らゆび指して「老いるショック!」と、声に出します。クイズ番組『タイムショック』みたく“ショォ~ック”の部分を強調すると、なお陽気でいいでしょう。
 年寄り自慢を聞かされるのはウザいですが、「老いるショック!」なら周りも嫌な気はしないはずです。老いるショックは“退化”を“進化”に変える呪文なのです。

「通販生活®老いるショック大賞」より

『相棒』のストーリーを忘れてしまっていることにも、これはこれで「同じ作品を何度も楽しめる」というよさがある。「老いるショック!」と笑いとばしてしまえばいいのだろう。

 今日は「読書の秋」にちなんで、本棚にある本を1冊手に取ってみよう。20年以上も前に読んだことのある本だが、きっともう一度楽しめるはずだ。

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