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【続】「ナイスプレー」と「ナイストライ」

 3か月ほど前に、こんな記事を書いた。

 概ね次のような内容である。

 スポーツの世界では、選手がよいプレーをすると監督やコーチなどから「ナイスプレー!」と称賛される。
 しかし、紙一重のところで結果が伴わなかったプレーをどのように評価するのかにより、その後の選手のプレーが変わってくるのではないだろうか。
 もしも監督やコーチが、
「何やってんだ!」
 と怒鳴ってしまうと、おそらくその選手は萎縮してしまい、次からは思い切ったプレーを避けるようになってしまうだろう。
 けれども、
「ナイストライ!」
 と、その積極性を評価すれば、次には本物の「ナイスプレー」が生まれる可能性が残るはずだ。
 そして、これはスポーツ以外のことにも当てはまるのではないだろうか。


 ・・・私自身が役所で中間管理職を務めていたころの経験で言うと、前向きな気持ちで仕事に取り組むことができていたのは、次のような状態のときだったと思う。

・トップリーダーからビジョンに関する説明が十分にあり、それに納得や共感をしていたとき

・組織の中で自分の本音を表明できる「心理的安全性」が担保されていたとき

・ビジョンの実現に向けて行動する際、たとえ結果は失敗であっても、その過程を評価してもらえたとき

 ・・・これとは逆の場合には、正直に言ってなかなかモチベーションが上がらなかった。そして、この3番目については「ナイスプレー」と「ナイストライ」の問題とも重なるのだ。

 無論、「ナイスプレー」に至らなかった「紙一重」の原因を探り、改善を図ることは重要である。しかし、結果ばかりに目を向けてその過程を評価することを忘れてしまうと、その後に生まれるのは「凡プレー」の山になってしまうだろう。

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