カラーリング メラニン色素と透明感の関係 どこまでメラニンを削れば透明感が出てくるのか

ここ近年ダブルカラーのオーダーがとても増えています
そこで出てくるのがインスタグラムの投稿やオーダーでお客様がお持ちくださる画像などでも散見される
"ノンブリーチカラー"という表記で見た目はとても透明感のあるカラーの作例です。

わかりやすく拡大しています。
とても透明感があり素敵な色ですね。
こういう髪色を"ブリーチなし"でというオーダーは結構少なくありません。

果たして、黒髪スタートで可能なのか?という疑問と常に向き合ってきました。
ちなみに
メラニン色素について少し触れてみます
メラニン色素はユーメラニンとフェオメラニンがあり
日本人は黒や褐色系の色素のユーメラニンを持つ人が多いです。
また
メラニン色素は紫外線から皮膚や眼球、頭部を守るためにあります。
紫外線を吸収し、その下にある皮膚組織に、有害な光線が到達させない役目を持っています。

ということは、
メラニン色素というのは光を透過させない色素体ということです。

では、この不透明な色素をどこまで削れば透明感のあるカラーリングが可能なのでしょうか?

カラーリングの目安としてレベルスケールという道具があります。
これでなりたい髪色の明るさを決めたり現在の髪の明るさがどのくらいかをみる事ができます。
我々はこの明るさの度合いを"明度"と呼びます。
この明度というものはどれだけメラニンを削ったかの度合いを数値化したものです。
メラニンがなくなれば明るく感じる事ができます。

透明感を感じる明るさはどこから?

今般の透明感のあるカラーリングはどのレベルまで明るさを上げれば良いのか?言い換えればどれだけメラニンを削る事が出来れば透明感を感じる事ができるのか?

この問いはメーカーのミルボンさんから明確に回答をいただきました。


黄色みを感じる16レベル以上の明るさで透明感を感じる事が出来るそうです。
ここまでメラニンを削る事ができれば、茶色い色素のないカラー剤 (VIVIDではアディクシーなどがメイン)を使う事で暗い色味のものでも透明感をなくす事なく暗く染めたりする事が可能になります。

SNSで見られるブリーチ無しでのカラーというのも
アンダートーン(カラーリングする前の髪の明るさの状態)が必要な明るさになっていればブリーチはもちろん必要ありません。
しかし、
黒髪からのスタートとなるとまったくブリーチを使う事なく求める色にする事は困難な場合があると言う事が理解できると思います。

ちなみに必要な明度にするにはどのようなプロセスが必要かを図説していきます。

他にも求める色味を見せるのに必要な明度も様々あるので別の機会に解説してみます

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