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10/3-10/23のオリジナル環境考察

まえがき

秋の空は徐々に冷え込み、冬の近づきを予感させる。しかし、GP2022を終えて間もないこの環境はまだまだ熱気と活気に満ちあふれている。

そんな10月のオリジナル環境について、今回は考察していこう。

まずはいつもの母数表を。

【アナカラーハンデス】及び【アナカラージャオウガ】が頭一つ抜け、その後ろを【5Cザーディクリカ】【グラスパーループ】が追う、という構図になっている。

その他のデッキも粒ぞろいであり、集計しがいのある環境だった。今回もこれらのデッキリストを交えて考察をしていこう。


1.アナカラーハンデス・アナカラージャオウガ(入賞数71)

ここ数ヶ月の間、入賞数の最上位に陣取る【アナカラーハンデス】【アナカラージャオウガ】

元々”悪魔妖精ベラドンナ”などによるハンデスと”若き大長老 アプル””キャディ・ビートル”などの優秀なメタクリーチャーによる妨害を”有象夢造”で両立する、ということが共通したデッキである。

この上で、非常に優秀なフィニッシャーを据えている。王来MAXで登場した”CRYMAX ジャオウガ”だ。

かっこいい

夏以降の環境を代表するフィニッシャーと言えるカードである。

登場時にお互いの楯を3枚にし、アタック時に1体破壊&2ハンデスするトリプルブレイカー。横に1体並べばジャスキル、2体で超過1打点と、雑な「勝ち筋」を常に提供してくれるカードだ。

黒が入ってマナが伸び、クリーチャーの並ぶデッキならあらゆるデッキのフィニッシャーになる可能性がある。そして、その条件に最も強力に合致しているのがこの2デッキ、というわけである。

しかし、最近はこの二つのデッキに少しずつ変化が見えてきている。今回はそこにスポットを当てていこう。

なお、【アナカラーハンデス】と【アナカラージャオウガ】の分け方については、”特攻人形ジェニー”の有無で判断した。



A.アナカラーハンデス

まずはサンプルリストを。

ハンデスと”有象無象”で手札交換しつつメタを展開し、相手の選択肢を徹底的に縛っていく【アナカラーハンデス】だが、【アナカラージャオウガ】に比べると有利不利の波が少なく、多くの対面と戦いやすいというのが特徴である。

ハンデスで初動や単色を落とされると動きが弱くなりやすいデッキ、例えば【5Cザーディクリカ】などにはハンデスの方が強く出ることができる。

逆に対面がハンデスメタの”貝獣 パウアー”などを採用していると迂闊なハンデスができなくなり、動きが大きく制限される。この辺りが一長一短となるポイントと言えるだろう。

最近のメタカードのトレンドは”異端流し オニカマス”。同色のメタカードである”飛ベル津バサ 曲通風”に比べると、”CRYMAX ジャオウガ”の横に並ぶ選ばれない打点として強力な点、対面のメインの動きを通すために除去を強要しやすい点が大きいと思われる。

極端な話、リソースを伸ばされた後の”曲通風”は妨害にもならない場合が多いが、”オニカマス”は確実に除去を打たせるための遅延はできる、というわけだ。また、ハンドを刈り切れなくとも有効に働くという点も強い。

とはいえ、急増している【グラスパーループ】が山札を見るカードにかなり大きく依存しているデッキであるため、今後”曲通風”が戻ってくる可能性もあるという点は指摘しておきたい。



B.アナカラージャオウガ

一方の【アナカラージャオウガ】だが、今まで多かったのは”特攻人形 ジェニー”の枠をそのままメタクリーチャーに割いたようなリストだった。

例えばこんな感じのリスト。

「メタで縛ってジャオウガを投げる」という動きを指向するデッキであることを考えると非常に合理的であり、自由枠が多く取ることができる。

そもそも”アプル”が建っていれば何もできないデッキも多いという事を前提とすると、ハンデスを抜いてよりリソース拡充に動くということも考えられる。

GP以降はこれを踏まえて同型や”墓地ソース”などに有効に働く”流星のガイアッシュカイザー”を投入した型も多く見られたが、最近はそれを更に推し進めて”オリジナル・フィナーレ”を投入した型も現れてきた。

それが以下のリストである。

それまで”Disジルコン”に依っていたハンドリソースの補充を”オリジナル・フィナーレ”に変更することで、より得られるアドバンテージが大きくなり、更に”お清めシャラップ”を入れることでデッキを循環させやすくなっている。

”ガイアッシュ・カイザー”は同型ミラーや【赤緑アポロヌス】等に強いため一概に比較しにくいが、”フィナーレ”型も一つのアプローチとして捉えておきたい。


2.5Cザーディクリカ(入賞数58)

GPでの躍進以降、一気に母数を増やしてきた観のあるアーキタイプ。

リストに関しては上記の【5Cネバー】の場合は上4列と”ソーシャル・マニフェストⅡ世”まではほぼ確定で、残りを”ドルファディロム””CRYMAXジャオウガ”の2枚目などが枠を争う形となる。

動きの概要はこれまでの記事で取り上げてきた通り、”フェアリー・ミラクル””天災 デドダム””お清めシャラップ”などのブーストから”ナウ・オア・ネバー””ザーディクリカ”からの呪文詠唱でリソースを稼ぐ、もしくは”ロスト・ソウル”での全ハンデスを目指す。

ここからのフィニッシュを補強したのが”CRYMAXジャオウガ”。【アナカラーハンデス】の項でも取り上げたが、相手の盤面とハンドを刈り取りやすい代わりにフィニッシュが難しいこのデッキでも、エンドカードとして活躍できる。

また、シールドトリガーからの切り返しとしても優秀であり、”ザーディクリカ”→”灰燼と天門の儀式”から蘇生することで逆にキルを生成することもできる。

かつて黒単色のエンドカードとして採用されていた”魔天降臨”を押しのけて採用されることが多くなったことからも、その強力さがうかがえるだろう。

また、かつては採用がまちまちなカードだった”希望のジョー星”はほぼテンプレのパーツとなっている。

その要因としては、【ゼーロベン】【グラスパーループ】などに有効な時間稼ぎとなること、【4C邪王門】【青単タマシード】などのギミックに致命的なほど刺さる事があげられる。

要するに、現オリジナル環境は”ジョー星”の通りがあまりにも良い、ということである。【アナカラーハンデス】系統にもよく積まれていることからもそれがわかるだろう。

もう一つのタイプである【5Cドラサイ(カツキング)】に関しては今回リストを収集できず、残念だがとり上げることを断念した。


3.グラスパーループ(入賞数57)

10月以降爆発的に母数を伸ばしたアーキタイプ。”イザナミテラス””グレート・グラスパー”などを組み合わせて無限ブーストループを起こし、最終的に”シャコガイル”で特殊勝利するソリティアデッキである。

この項ではこのタイプの中でほぼ主流と言える【アナカラーグラスパー】について取り扱う。

アナカラーにする強みはなんと言っても”天災 デドダム””オリジナル・フィナーレ”。ハンドを減らすことなくマナを伸ばすこれらのカードは、【アナカラーハンデス】などにリソースを枯らさず立ち回ることができ、安定感に大きく貢献している。

”イザナミテラス”着地からソリティアに入るために7マナが必要なわけだが、5tでのソリティアスタートを目指す場合は3ターン目までにマナブーストをプレイできればよく、”フェアリー・Re・ライフ””地龍神の魔陣”と”天災 デドダム”の12枚を初動として見ることができる。

この安定感も売りの一つと言えるだろう。

そして、黒を足すことで得られるのが優秀な除去札。”九番目の旧王”【赤単我我我】などのウィニーを一掃でき、【アナカラージャオウガ】”若き大長老 アプル”などのメタクリ群にもある程度有効である。

”ヴィオラの黒像”も言わずもがなの強力なトリガーであり、”CRYMAXジャオウガ””ガル・ラガンザーク”などを対象に取って墓地から”イザナミテラス”を出すことができ、対策しにくく、かつ有効な返し手となる可能性が高いカードと言えよう。

これらのカードに加えて”バイケンの海幻”も防御札として搭載されていることが多い。7マナ以降での”イザナミテラス”を出すことがメインになるが、”グレート・グラスパー”や”エンペラー・キリコ”を出すことでカウンターを狙うことができ、手札交換で山を掘ることも相俟ってかなり優秀なカードである。

【グラスパーループ】全般に共通する特徴として、ループの根本がコンパクトな枚数でまとまっており、自由枠が多い。

ループにも様々な方法があって奥深く、使用者の理解度と技量が試されるデッキと言えるだろう。今後もソリティアの代表格の一つとして、意識することを避けられないアーキタイプとなりそうだ。


4.青魔導具(入賞数51)

テンプレ的なリスト

直近ではGPオリジナルで優勝を果たした、ほぼ形を変えることなく環境に留まり続ける、非常に特異な動きを持つデッキ。

これまで何度も触れてきたが、”卍新世壊卍”によって呪文ロックを無視しつつ全ての魔導具呪文に1ドロー効果を付与する。

これによってデッキを掘り進め、最終的には”卍新世壊卍”の効果で”ガ・リュミーズ”を打つことでドルスザクを展開して勝利を目指す。

魔導具呪文の多くが元々ドロー効果を持っていることもあり、”卍新世壊卍”のドロー効果も合わさってハンデスからもトップ勝負を目指しやすい。

また、軽量除去とドルスザクの着地を両立できるため、厄介なメタカードをどかしつつ自分の動きができる。これらが合わさり、【5Cザーディクリカ】【アナカラーハンデス】などに対して非常に強いと言える。

主力となるドルスザクである”ガル・ラガンザーク”が踏み倒しメタを持つ。これによって、「トップメタに強いメタデッキ」という特殊な立ち位置を環境内で確保している。

”卍新世壊卍”が除去されるようなカード、例えば”超英雄タイム”などが蔓延している環境では厳しい。逆に言えばそのようなカードが少ない現状は、まさしく水を得た魚のごとし、である。

他のデッキには出来ない動き、という強みを持っている以上、まだまだ今後も活躍できるアーキタイプという評価が出来るだろう。


5.赤単我我我(入賞数39)

安定感と速度を高い次元で両立した、現代の速攻デッキ。

先月頃まではカウンター性能の高い【4C邪王門】が環境に多く、またそれ以外のデッキも”B.F.F.モーメント””キャディ・ビートル””秩序の意志”などで露骨に対策を行っていたため低調だったが、【青魔導具】や”キャディ・ビートル”の抜けた【アナカラージャオウガ】の増加に乗って母数を増やしてきた。

動きについては今更特筆する必要もないだろうが、3-4キルの再現性とメタをある程度積むことのできる自由度が売りである。

最近は”龍装者 バルチュリス”の採用が多く見受けられる。ブランド系統を引けなくても詰めることができ、早期に打点を作って押し込むことを重視している事が分かる。

他に見かけるのが、新弾で登場した”ボルシャック・フォース・ドラゴン”。そして、”U・S・A・HOKKEEN”だ。

ブランド系統なしでも打点が生成でき、なおかつ除去を受けても付与したSAと追加ブレイクが消えないというのがストロングポイント。

おまけ程度に除去効果もついており、押し込み力は十分にある。ただし、3コストということで3キルプランに寄与しないこと、クリ―チャーが4体並ばない時には1打点にもならないことなどが欠点。

特に3キルに関与しない、という点はノイズになりがちなため、採用の際にはどのようなゲームを指向して【赤単我我我】を使うかについて考えてみたほうが良いかもしれない。

”U・S・A・HOKKEEN”はかつての”轟車G-突”のような、軽量かつ二打点になるビートジョッキーであり、何も無くても1打点になるため、”G-突”より簡易に打点を補強できる手段となる。

”一番隊チュチュリス”での軽減も効くため、打点形成スピードの向上に役立つ、単純明快で優秀なパーツとして選択肢になるだろう。

総じて今後も強化されることが予想される、立ち位置も比較的良いデッキと言えるだろう。


6.ゼーロベン(入賞数34)

4-5ターンでの”闇王ゼーロ”による展開と、そこから始まるソリティアによって最終的に”ヴィルジャベリン”のcipをループさせて勝利を目指すデッキ。

一時期は”奇天烈 シャッフ”【シータ閃】”アルカディアス・モモキング”などで露骨なメタが敷かれていたが、最近はそのガードも減って比較的のびのびと戦えている印象がある。

とはいえトップメタの【アナカラージャオウガ】”若き大長老 アプル”によるメタ、”アイオン・ユピテル”による盤面除去とキツい要素を一通り備えていることに変わりは無く、厳しい対面なのには変わりが無いのが現状。

基本的には受け山には強いが、【アポロヌス】【赤単我我我】などの速攻には”秩序の意志”前提、もしくは”B.F.F.モーメント”に賭けるという上記のような構築が多い。

しかし、最近は”ディスタス・ゲート””Disゾロスター”などで受けるという、以前の【MDW】のようなギミックを取り入れたタイプも見られる。

”ディスタス・ゲート”そのものが複数のクリーチャーを手札以外から展開できるという点で”闇王ゼーロ”と相性が良く、受けでありながら大きなアクションを取ることができるため、弱点である速攻系へのアプローチとして、中々面白いアーキタイプだと感じた。

7.赤緑RX(入賞数28)

”ブランド〈NEXT.Star〉”を取り入れた型と【赤緑ボルシャック】系統の2種類があるが、本項では主に【赤緑ボルシャック】について記述する。

赤緑のドラゴン軸のブーストの代表格である”メンデルスゾーン””ボルシャック・栄光・ルピア”に加え、”決闘者・チャージャー”という強力な手札補充兼マナブーストを最大限に活用することができる、安定感と爆発力を兼ね備えたデッキ。

”メンデルスゾーン”からスタートした時は3-4ターン目に”ボルシャック・モモキングNEX”などから展開して盤面を制圧することができ、12投された初動によって再現性もかなり高い。

【アナカラージャオウガ】にもハンデスには”決闘者・チャージャー”、メタクリーチャーの展開には”ボルシャック・スーパーヒーロー”による全体除去などで対抗でき、それなりに優位に戦うことができる。

一方受けは基本的に”ボルシャック・ドギラゴン”のみで、かなり打たれ弱いことは思考に入れる必要がある。トップでの”ボルシャック・スーパーヒーロー”や”ボルシャック・決闘・ドラゴン”を基本的に要求されるため、受けに回ると厳しい。

トリガー対策などを基本的に採用しないため、フィニッシュは過剰打点を作ってゴリ押すという形になる。そのため、受けを厚く取ったデッキには若干厳しくなりやすい。

とはいえ、ブースト、ブースト、大量展開という動きは単純ながら強力で、その豪快さが使用者の減らない一つの要因だと思われる。


8.アビスロイヤル(入賞数22)

新シリーズで登場したギミックである「アビスラッシュ」と、その根本を成す”アビスベル・ジャシン帝”を用いた、新たなアーキタイプ。

リストは現在最もメジャーだと思われる物をチョイスした。

新弾で登場したアビスロイヤルの基盤そのものがかなり強力で、”レター・ジェンゲガー”はハンドリソースの確保、”邪侵入”はデッキの肝となる”アビスベル・ジャシン帝”に1コスト少なくアクセスすることができる。

その他、墓地肥やし、打点、盤面除去と八面六臂の活躍を見せる”深淵の咆哮 バウワウジャ”、盤面除去兼墓地肥やしとして様々なデッキに採用が見られる”ハンマ=ダンマ”、強力な多面除去トリガーの”トーチ・トートロット”など、第一弾とスタートデッキのみにも関わらず、かなり優秀なカードが用意されている。

とにかく墓地が肥えやすい利点を活かした”ジャオウガ・ゼロ”による追加打点、”龍頭星雲人”による妨害など、黒で墓地を肥やす旨味が存分に発揮できる。

勿論新弾以降でも強化されていく可能性が高く、今後も目が離せないアーキタイプだと言えるだろう。

9.赤白ライオネル(入賞数21)

GP準優勝で話題となり、少しずつ入賞母数を伸ばしてきたデッキ。

特徴としては「GP準優勝の構築がそのまま使われ、勝利を収めている」ということがあるだろう。

これは作成者の構築コンセプトが一貫していて、それが「このデッキが噛み合う環境で力を発揮する」という結果に結びついていると言える。

その強みははっきりしていて、”アルカディアス・モモキング””キャンベロ〈レッゾ.Star〉”を4ターン目にかなり安定して出すことができる、ということ。

この二つのメタの強みはかつて猛威を奮った【JO退化】などでご存じの通りだと思うが、環境外の様々なデッキには勿論、環境上位の光以外の呪文をメインに据えたデッキ、クリーチャーを展開するデッキに強い。

ここまでに書いてきたデッキの中でこの例外にあたるのは【青魔導具】【赤単我我我】程度であり、他に考えられる中では【赤緑アポロ】が上げられるだろう。この三つが厳しい対面となる。

逆に言えばこれ以外にはかなり有利に立ち回ることができ、デッキとしては非常に強い部類だと思っている。

なお、多くの人が気になると思う【アナカラージャオウガ】対面だが、”センメツ邪鬼〈ソルフェニ.鬼〉”が極めて有効で、盤面除去とドローをアタックしながら継続できるため、盤面でもリソースでも優位をとり続けられる。このため、概ね有利と言えるだろう。

環境内のかなり多くのデッキと五分以上に戦えるという魅力があり、今後も見る機会は多そうである。


10.ケンジ・キングダム(入賞数21)

タマシードとスター進化によって究極進化の足場を用意し、”神羅ケンジ・キングダム”で山札を捲って大型クリーチャーを踏み倒す。単純に言えば、これだけのデッキである。

長所は色構成が黒緑とシンプルであり、かつ自由枠に”進化設計図”という優秀なリソースカード、基盤となる進化元に”とこしえの超人””若き大長老 アプル””星空に浮かぶニンギョ”などの優秀なメタカードを採用できることがあげられる。

そして、これだけの要素を持った上で踏み倒しの要である”ケンジ・キングダム”は最速3ターンで着地してくるのである。

3ターン目に降ってくる”地封龍 ギャイア””モアイランド””ギガンディダノス”の強力さは言わずもがな、”ギュンター・ペガサス”でのそれらの大量展開、”CRYMAX ジャオウガ”での雑なリーサルなど、捲れば大きく勝ちに近づくクリーチャーが数多く投入されている。

現環境において、予測の外から理不尽を押しつけるデッキ、地雷の代表と言えるだろう。

弱点はお察しの通り、受けの弱さ。【赤単我我我】には”つくっちょ〈メイ様.Star〉””フェルナンドの黒像”などでの除去で対抗できるものの、【赤緑アポロヌス】にはほぼお手上げであり、攻撃が通れば負けである。この二つは概ね不利な対面となるだろう。

デッキの動きが”ケンジ・キングダム”ありきであるため、それが引けない展開にも弱い。幸い墓地召喚を持っているため”ダンディ・ナスオ”で疑似的にサーチすることはできるが、どうしても引けない時にはマナブーストから”CRYMAX ジャオウガ”を投げるという貧弱なプランを取るしかない。

この辺りの不安定さがあるため、地雷という立ち位置が最も適切な表現方法となるデッキとなるだろう。


あとがき

今期も無事に各デッキの考察を終えることができた。まえがきでも触れたが、GP直後の月ということもあり、GPまでの各プレイヤーの創意工夫が見事に花開いたというような印象を受けた。

それは採用カードの変化であったり、または新デッキ、新構築であったり、いずれもリスト収集と吟味の醍醐味である。まだまだ、このゲームは面白い思考と、新しい発見が止まらない。

新弾の発売も土曜日に迫り、また環境に変化も訪れるだろう。新しいカード、新しい思考も飛び出し、またこのゲームのスパイスとなっていく。それに期待して、今は筆を置くとしよう。それでは。