喪ったのだ。全てを根こそぎ奪われて、残ったのは脱け殻のような私ただ一人。光は遠く、闇が纏わりつくばかり。絶望は人を盲目にし、希望は未だ見当たらず。
ある日、伸ばした指先に一羽の鳥が舞い降りた。蒼穹をくり抜いた青鳥は闇を切り裂きぐんぐん前へ進んでいく。歩けと、止まるなと囀り続けて。

いつも読んでいただきありがとうございます。 小説は娯楽です。日々の忙しさの隙間を埋める娯楽を書いていけたらと思います。応援いただけたら本を買い、次作の糧にします。