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防水スプレー何のため?② 〜モブレイ『プロテクターアルファ』とジェイソンマーク『リペル』〜
うまく使えば靴なんかのメンテナンスにはとっても便利な
『防水スプレー』についてです。
前回の内容は
「防水スプレー」の基本として
・防水と撥水は違う
防水 水を通さない(例え表面上染み込んでも内側に浸水しない)
撥水 水を弾く(染み込まない)
・普通に売ってる防水スプレーは正しくはほぼ「撥水スプレー」
・「撥水スプレー」はフッ素樹脂系のものとシリコン樹脂系のものがあるが服飾雑貨、靴まわりはフッ素樹脂系の方が良い(シリコン樹脂系は通気性がないので)
で、さらに実際使う時に大事なポイントは
○『スプレーする時、対象物が乾燥状態にあること』
○『スプレー後も十分に乾燥させること』
※すでに濡れてる状態のものにスプレーしても(フッ素がちゃんと付着しなかったり、素材によってはシミなどの原因に)
スプレーした直後も(乾燥してはじめてフッ素分子が安定するので)
十分な効果が期待できません。
でした。
補足すると、スプレー前も後も「乾燥してないとダメ」ってことは
「急に雨に降られてこれ以上濡らしたくないからといって、急遽、防水スプレーを購入して、靴やバッグに吹きかける」
「玄関に防水スプレーを置いておいて、ドアを開けたら雨だったから出る直前に靴・アウターにスプレーする」
みたいなことは“全く効かない訳ではないですが十分な効果は得られない“ということです。
というようなことを踏まえまして、
うちで扱っている人気の「防水スプレー」2種について簡単に説明していきます。
〜モブレイ『プロテクターアルファ』とジェイソンマーク『リペル』〜
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60318684/picture_pc_e9e383317b1b74ecdacbace38d77fc43.jpeg)
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60318737/picture_pc_5566edbf31a01c37bf1be50771fba9c9.jpeg)
見た目も違いますが細かい特性も違います。
表にするとこんな感じ
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60579118/picture_pc_b6cd145273fe911b91648ffb3e7df1b2.jpeg?width=800)
◉成分に関しては両方「フッ素樹脂系」のものです。
ジェイソンマーク(以下JM)は「合成ポリマー」という表記ですがこれは「フッ素樹脂系の合成ポリマー」という事らしいです。
(合成ポリマーというのは“高分子化合物“くらいの意味で原材料の名称ではありません。)
◉両方、霧状の成分を噴射します。
・モブレイは炭酸ガスによる噴射
・JMはエアポンプ式(ガス未使用)
モブレイの方が素早く広範囲に噴射可能ですが、狙い撃ちするならJMの方が便利。両方、体には良くないので吸い込まない方がいいのですが、そうなると広範囲に広がるガス式の方がリスクはあるので、特に換気に注意。
注:ちなみにモブレイは缶を振ってはいけません。炭酸ガスが溶剤に溶け込んでるので振ると逆にバランスが悪くなって最後まで使えなくなります。
JMは軽く振ってスプレー。
◉重要な乾燥時間ですが実はだいぶ差があります。
・モブレイは推奨30分(揮発性が高く、15分くらいでも結構乾きます)
・JMは半日〜1日(水溶性で時間かかります。素材等でブレも)
JMの方は完全に計画的にスプレーする感じです。急遽、使うタイプではありません。
◉実は基本、重ねがけ(おいスプレー)するとより効果的
ムラをなくしたり、フッ素分子がより定着したりするらしいです。
かけ過ぎは過剰になるので通常は2回くらいでベスト。
ただし、モブレイもJMも2回目スプレーはやはり1回目が完全に乾燥してからでないとダメで、さらに2回目の後も乾燥が必要です。
結果、「おいスプレー」は倍の時間が必要です。
JMに至っては2日がかりになります。
◉気になる持続時間ですが、残念ながら手軽にできるスプレー式なので大して長持ちはしません。
・モブレイで1〜2週間(靴、衣類用のスプレーはだいたいこのくらい)
・JMで1ヶ月くらい(水性で乾燥に時間がかかる分なぜか長持ち)
付着してるだけとも言えるので、過度の摩擦や長時間の濡れっぱなしという状況にも弱いです。
変に成分が残りすぎるのも素材によくないらしく、もともと長持ちはしないようなものだそうです。
JMはブランドとしてのポリシーで素材にも比較的優しくできてるとされてます。
(その分長持ちなのか?)
どちらにしろ「定期的なメンテ道具」と考えるのがどうやら正しいみたいです。
◉使用可能な素材、アイテムはどんなものか?、、、モブレイ、J Mともかなり汎用性は高い
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60449142/picture_pc_9d2896dc43156d68760688a6e13423e0.jpeg?width=800)
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60449194/picture_pc_99f264cb0e228722175dd444ce21f30d.jpeg?width=800)
二つとも靴への使用をメインにした商品ですが、靴の素材自体が多様化してることもあり、かなり幅広く使えます。
なので逆に使えない素材、注意が必要な素材をあげておきます。
《使用はダメとされてる素材》
エナメル(この状態が相性悪いみたい)、爬虫類革、ファー、ハラコ(いずれも専用のケアグッズがあります)
《注意すべき素材》
その他、樹脂コーティング加工で光沢をだしてそうな素材(JMの方は水性のため吸水性のない素材がダメなので樹脂加工ものは基本苦手)
これはモブレイもJMも共通です。
エナメルや爬虫類革に代表される樹脂コーティング系のものとの相性があまり良くないようです。
表面が「白く濁る」「曇って光沢をそこなう」「黄ばむ」などの懸念があります。
ちなみにガラス加工、金銀加工のレザー(スタッズ付きも)への使用は基本的には大丈夫だそうです。が、どうしても質感に若干の変化がでるイレギュラーなケースのものがあり、「まず、目立たない場所で試して」というアナウンスをするしかないらしいです。
次回に続きます。
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