ビタミン類の過剰により起こる疾患



こんにちは、
ミナです。


(ビタミンD過剰症)
ビタミンD過剰症の主な原因は、
ビタミンDそのものや、
それを含むサプリメントの過剰摂取によって
異常に蓄積することにより起こります。

摂取されたビタミンDは肝臓と腎臓で代謝され、
骨からカルシウムを血液中に移動させ、
腸管からのカルシウムの吸収を増強する作用をします。

したがって、ビタミンDが過剰になると、
カルシウムの濃度が異常に上がり
高カルシウム血症になります。

このとき、カルシウムは腎臓や消化管、
心血管系に沈着するほか、
神経系に異常をきたすことがあります。

症状としては、嘔吐、沈うつ、食欲不振、多飲多尿、
下痢、カルシウムの沈着による消化管の出血や
肺出血などの、高カルシウム血症に関連した症状がみられます。

ビタミンDは日光を浴びることにより
体内で合成することが出来ます。

良質のドッグフードを与えているのであれば、
ビタミン剤やカルシウム剤などを与える必要はありません。
過剰な投与をしないことが予防となります。

(ビタミンA過剰症)
ビタミンAを過剰に摂取することによって
起こる骨格の病気です。

ビタミンAは高濃度では骨形成を抑制し、
その結果、異栄養性カルシウム沈着の原因となります。

犬はカロチンを体内でビタミンAに変換して
利用しています。

これに対し猫は、
体内でこの科学的変換が出来ない為、
ビタミンAを肉や魚などの動物性食品から
摂取することになります。

とくに猫は犬と比べると、
体にビタミンAを貯えやすい特徴をもっています。

ビタミンAの過剰は、
筋肉の萎縮や痛みを引き起こします。

また、元気がなくなったり、
食欲の低下、触ると怒る、体重の増加により
正常な歩行が出来なくなるなどの症状が起こります。

さらには、頸部から前肢の皮下に過敏症
あるいは過敏低下症が起こったり、
関節や脊椎の硬直などもみられます。

また、痛みのために毛つくろいが出来ないので、
もじゃもじゃの被毛になってしまうこともあります。

その他の症状としては、便秘、体重の減少、
とくに若齢の犬猫での長骨の成長の遅れは、
生涯にわたって影響が残ります。

X線検査の結果や、
食事で何を食べたかなどにより診断されますが、
予防としては、生の肝臓の摂取や
ビタミンAの過剰な補給を避けて、
栄養バランスのよいペットフードを与えます。

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