動物性の毒素(2)


こんにちは、
アミナです。


昨日に続いて動物性の毒素についてです。

毒のあるハチは何種類かいます。
一般的なのがスズメバチアシナガバチ
ミツバチクマバチです。

ミツバチとクマバチの針には、
棘が付いていて、刺さった部分に棘が残りますが、
スズメバチとアシナガバチは何度でも刺します。

特にスズメバチの毒は強力なため、
症状が激しくなります。

ハチの毒は
アナフィラキシーショックを起こすことがあり、
人でも毎年犠牲が出ています。

ハチに刺された場合は一刻も早い治療が必要です。

応急処置としては、
針が残っている場合は抜き取ります。

ただし、針には、
毒嚢という透明な袋が付いているので
つまんで毒を押し込んでしまわないように注意します。

爪で弾き飛ばすようにすると良いとされています。
もし吸引器具があれば、
毒を吸い出し水で良く洗い流します。
ハチの毒は水に溶けます。


抗ヒスタミン薬やステロイドの軟膏が有れば塗って、
患部は冷やしておきます。
アンモニアは効かないそうです。

私が子供の頃は、
ハチに刺されたらアンモニアって
言われていましたが、、、。

応急処置を施したら
すぐに病院に連れて行って下さい。


色彩の美しい
ツチハンミョウ(ハンミョウ科)には毒はありませんが、
ツチハンミョウ科のツチハンミョウ
マメハンミョウには毒があります。

ややこしいですが、
よく覚えておいてください。


幼虫はハチの巣やバッタなどの卵に寄生し、
成虫はマメ科植物の葉を食べていますが、
その体液にはカンタリジンという猛毒が含まれています。

体液が皮膚につくと、
水泡を形成する皮膚炎が起こります。

もし、こういうツチハンミョウ類を食べた場合は、
吐気や嘔吐、腹痛、下痢、腎不全などが起こり、
死亡することもあります。

対症療法を行いますが、
食べた場合は腎不全が起こるので、
輸液なども必要となります。


カバキコマチグモは、
ススキを丸めて特徴のある巣を作ります。
在来種ではもっとも毒性が強いと言われています。

咬まれると強い痛みがありますが、
死亡することはありません。


セアカゴケグモは、
オーストラリアから侵入した毒グモとして
話題になりましたが、その後も分布を広げています。

ゴケグモの毒は神経毒で、局所の痛みのあと、
麻痺やけいれんを起こすことがあります。

なお、猫はクモの毒に対する
感受性が強いとされています。


ムカデは肉食で、触るとすぐに咬みます。
夜行性のため咬み傷はたいてい夜に起こります。

主な症状は局所の激しい痛みと腫れで、
全身症状が出ることはあまりありません。

抗ヒスタミン薬やステロイドを含む軟膏を塗布したり、
同様の薬剤の注射を行います。


犬には、フタトゲチマダニキチマダニヤマトマダニ
クリイロコイタマダニなどの寄生がよくみられます。

日本国内に生息するマダニは、
諸外国のマダニとは異なり、
ダニそのものが毒素を出してダニ麻痺のような
病気を起こすことはありません。


フグ毒テトロドトキシンは、
猛毒としてよく知られています。

フグ毒を摂取した場合、
嘔吐や腹痛、麻痺、けいれん、
呼吸困難などの症状が現れ、
死亡することもあります。

治療に特効薬はありません。
食べているのを見つけた時は、すぐに嘔吐させ、
胃洗浄を行います。

症状が出ていれば、輸液や人工呼吸などの
対症療法を行います。

いずれの場合も早急に動物病院に連れて行きましょう。

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