疥癬(かいせん)


こんにちは、
アミナです。



ヒゼンダニ類により
発生する皮膚疾患のことを
疥癬(かいせん)といいます。

犬猫に寄生するヒゼンダニ類には2種類あり、
穿孔(せんこう)ヒゼンダニと
猫小穿孔ヒゼンダニが知られています。


穿孔ヒゼンダニは犬や人間、
その他色々な哺乳類に寄生し、
猫にも感染します。

また、猫小穿孔ヒゼンダニは、
主には猫に寄生しますが、
ごくまれに犬にも寄生するそうです。

これらは世界的にも分布しており、
日本でも普通に存在しています。


穿孔ヒゼンダニは体長0.2mm~0.4mm、
猫小穿孔ヒゼンダニは
体長0.1mm~0.3mmほどで、
どちらも球形をしています。

そしてどちらも
宿主の動物の皮膚に
穿孔して(穴をあけて)、
一生をそこですごします。


穿孔、猫小穿孔ヒゼンダニに寄生されると、
激しいかゆみを伴う皮膚炎が発生します。

穿孔ヒゼンダニは
全身に病変が現れますが、
とくに耳介や四肢に
激しい症状が出ることが多いそうです。


一方、猫小穿孔ヒゼンダニは、
猫の顔面に病変が現れるそうです。

ただ、この場合も重症になると、
全身に症状が広がっていきます。


さらに、激しいかゆみがあるので、
動物が皮膚を掻きむしってしまうと、
その部分が損傷して細菌の二次感染が起こり
化膿性の皮膚炎が発生してしまいます。


疥癬は、皮膚の病変状態から
おおよその予測が出来るそうですが、
確実に診断を行うためには、
病変部の皮膚を掻き取って、
顕微鏡で観察するそうです。


ただし、猫小穿孔ヒゼンダニの場合は
簡単には検出出来ないことがあるそうです。

犬の疥癬では、たとえダニが検出されなくても、
何度か繰り返し検査を行うようにするそうです。


穿孔ヒゼンダニと、猫小穿孔ヒゼンダニは、
イベルメクチンなどの薬を投与することによって
駆除することが出来ます。

ただ、ダニの駆除薬は
ダニの卵には効果はないそうですので、

癬を完全に治療するには、
孵化するダニを駆除するために、
1週間~10日間隔で投薬を
繰り返す必要があるそうです。

多くの事例では、
2~3回の投与で完治させることが可能だそうです。

疥癬は、感染している動物と
接触することによってうつります。

そのため、予防するには、
発症した犬や猫はただちに
治療をする必要があります。


犬に寄生する穿孔ヒゼンダニは、
人間に寄生するものと同じ種類か、
近い種類のものと考えられています。

ただし、犬に寄生している穿孔ヒゼンダニは、
人間に寄生するものとは感染性が異なるそうなので、

免疫力がかなり低下していない限りは、
人間に感染して、そのまま寄生し続けることは
殆どないようです。

そうは言っても、
ヒゼンダニと猫小穿孔ヒゼンダニともに、
時的に人間に感染することがあり、

この場合、著しい皮膚の病変は見られませんが、
激しいかゆみを伴う皮膚炎が発生するそうです。

疥癬にかかっている犬や猫への接触には
十分気を付けるようにしてください。

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